COPDで死ぬ人は年間1万3千人
COPDで死ぬ人は年間1万3千人もいる。喘息で死ぬ人は年間
3千人なので、いかにCOPDが恐い病であるか比較してみると
よくわかる。
COPDとは、タバコの吸い過ぎで肺胞が硬くなり、機能が落ちて
咳、喀痰(かくたん)、呼吸困難が起こり、重症の場合は死に至る病だ。
常に気管に痰があるので病原菌にも弱く、いろいろな病気に
感染しやすくなる。
日本では、患者数は、500万人いると言われている。その内、病院で
治療を受けているのは50万人だ。
自分でCOPDだと気が付いていない人もいるそうだ。
肺は本来スポンジのように、細かい肺胞がびっしりと並んでいるのだが
COPDになると、肺がへちまの繊維のように固くなり、中にスが入る。
肺は、加齢でだんだん機能が落ちるのだが、COPDになると、
45歳ぐらいでガクンと機能が落ちてくる。45歳でタバコを止めると
20年後には機能の衰えがCOPDの患者と健常者の中間ぐらいまでは
回復するようだ。COPDの治療法はタバコを止めることと、
薬物治療を平行して行うこと。気管支拡張剤や、喘息患者も使う
気管の慢性的な荒れを押さえる薬や、痰を出やすくするために
痰を柔らかくする薬などを使う。
一番良いのは、若い頃からタバコを止めることである。
田んぼ用の除草剤の会社のデータでは、若い草と大人の草に
除草剤をかけると、若い草はすぐに毒素を吸収して枯れるが
大人の草は、毒の効き方がゆっくりしている。
人間でも同じ事が言えるはずだ。若い方が毒を吸収しやすいのだ。
政府が未成年にタバコを禁じているのは、理にかなっているのである。
最近、会社の人がCOPDになった。明け方になると咳が出て止まらなく
なり、空気があるのに息が吸えなくて、まるで溺れているような感覚に
陥るのだそうだ。いくら息を吸ってもまるで吸っていないようで、
もがき苦しむのだそうだ。(救急車の世話にもなったらしい。)
今ではタバコも止めて治療を受けているが、30年間ほどタバコを吸った
ので、直ぐには症状は治まりそうにないらしい。
病院に行けばCOPDかどうかは検査で直ぐにわかるそうだ。
普通の健康な人は、肺の中の空気を一秒以内に全部吐き出せるのに、
COPDになると、90%しか吐き出せない。
これが50%になると重症患者なのだそうだが、本人に自覚がなく治療を
受けていない人が多い。早期発見、早期治療が良いのは言うまでもない。
異変を感じて病院に行く人は、すでに重症になっているそうだ。
COPDについて。
↓
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は高齢者に多い病気ですが、喫煙との
因果関係がこれほど明確な病気は他にありません。
http://allabout.co.jp/health/familymedicine/closeup/CU20030217M/