ちいさな学校に中国がつまってる! | 日本のお姉さん

ちいさな学校に中国がつまってる!

ーーーーーー 面白い本を読んだ。

中国語が出来る女の人が、定年後に中国の日本語学校に講師として呼ば

れて、いろんな出来事にあう実話なのだが、すべてのエピソードに中国が

凝縮されているので、興味深かったーーー。

話は、もう9年ぐらい前の事で、本の出版も6年前だ。でも、非常にわかりや
すい中国の紹介文になっている。

彼女が中国語ができるのは、戦後、日本に逃げ帰るのが遅れて、家族ごと

共産党軍に捕まり、16歳ぐらい(?)まで、軍といっしょに行動していたという、
変わった経験を持っているかららしい。お父さんが医者だったので、軍医とし
て使われていたらしい。

彼女も共産党の影響を受けていて、中国人の共産党員より共産党的だと

中国人に言われている。

中国の東北部の田舎の日本語学校に「視察に来てみてください」と学校の

校長に言われて行ってみれば、生徒全員の前で「この先生が、今度教師

としてこの学校に来てくださる方です!」と紹介され、有無をいわさず

教師になることが決定。

嬉しそうに生徒に拍手されると、断るわけにいかず、覚悟を決める。
----中国人は交渉上手。日本人は情に弱い----

けれど学校には、カリキュラムも用意されておらず、時間割ももらえず、

打ち合わせもなく、それで明日から授業だと言われる、、、。

(書類などは保管されず、全て口約束。書類を交わしてもすぐ捨てられ

るので、問題があったとき言った、言わないの争いになる。)

学校の案内書には、パソコン室も図書室もあると書いてあるが実際には

無い。
理由を聞くと、「入る予定で部屋がある」という。図書室はカギがかけられて
おり、本は無い。理由は、「直ぐ盗まれてなくなるから」

学校の運営は、家族・親戚ぐるみ。理由はーーー家族以外信用できない

から。

学校の雇われ教師の質は悪く、日本語があまりできない。会話より、文章

を丸暗記させる授業でつまらないし、生徒が通訳として働くために必要な

教育がなされていない。

教師は、学生のうちで優秀な者を残す方法で、改善される様子は無い。

教師の訓練のために、学校の費用で教師を順番に他校へ見学に行かせ

たり、日本に留学させてはどうかと彼女が提案すると、「教師を教育して

レベルアップさせると、直ぐ他の学校に逃げてしまうから絶対ダメ」と

校長に拒否される。

----優秀な中国人は、一つの会社で経験を積み技術を手にすると、直ぐ

にもっとレベルの高い会社に移る。学生も、優秀でチャンスがあるなら、

直ぐ外国へ行ってしまい中国には帰ってこない。日本に来る留学生も

優秀な中国人は、ほぼ全員アメリカの大学へ移りアメリカで職を得る。

それがほぼ定番コース。
ーーーだから校長の気持ちも分かる。

仕方なく、彼女が校長の息子を特訓して、日本語のスキルアップをさせる。

と、校長の息子は自信を得て、奥さんと離婚して生徒の一人と結婚ーーー。

彼女のために用意された部屋は、窓に防犯用の鉄格子が入っておらず、

見学に行った際に泥棒に入られ、現金も、母親の形見の金のネックレスも、

そのほかの機器も全て盗まれる。

ワープロは、校長の息子が「念のために、別の部屋に移動させておき

ました」と、気をきかせていたので無事だった。

まるで泥棒が入ると知っていたかのようだ――――。

(最初から、窓には鉄格子をはめておくべきだった)

この泥棒は、生徒の一人と近所の店の人だった。

「今晩は先生はいないよ」と生徒がしゃべったら、「じゃあ、チャンスだ」と
いうことで、二人で盗みに入ったそうだ。捕まって牢屋に入れられた生徒

は、地方の幹部の息子で、盗られた現金は親が全額弁済して戻ったが、

いろいろな大切な物は全部売り飛ばされた後で戻らなかった。

それでも彼女は、盗みに入った生徒に「自分の国家に先ず謝りなさいっ!!」
と怒鳴りつけただけで許してあげたそうだ。
ーーーこの記事は、共産党に都合のいいように美化されて新聞に載ったーー

電話線も通っていなかったので、何度もワイワイ言って急かして、やっと工事
に来てもらった。けれど、外の電柱と線をつなげてくれたはいいが、そのまま
線をくるくる丸めて電柱からブランと吊り下げられただけだったので、仕方な
く、自分たちで家の壁に穴を開け、電話線を中までひいたそうだ。

停電や断水には泣かされたそうだ。お湯が出る時間が短いのが大変だった

そうだ。
生徒のための洗面所も少なく、生徒数が多くて水を使える時間も限られて

いるので、足さえも洗えない生徒が多く、皮膚病が蔓延していたそうだ。

校長は独裁的で、生徒は、平日は塀に囲まれた宿舎から出られず、売店の

高いお菓子を自費で買っておやつにしている。生徒の親は、食費や宿舎の

費用や授業料など、一年間分の費用をまとめて収めているが、その他に、

毎回プリント代やら、試験を受ける費用やら、何から何まで細かくお金を

徴収される。

卒業証書をもらうためだけに、卒業してから遠い田舎から電車に乗って、学校
に取りにこないといけない。しかも、お金を払って卒業証書を受け取るのだ。

生徒が生活を改善してくれと少しでも校長に文句を言うものなら、みせしめの
ために即、退学にされる。その際は学費は返還されない。つまり、退学を恐れ
て誰も文句を言えない仕組みになっている。

家族は生徒のスパイであり、先生のスパイでもある。校長に阿[おもね]るため
に、みんなが、スパイになって、生徒の個人的な問題をバラす。ーーー恋愛

問題や、タバコを吸ったのがバレると、校長が怒り狂い、足で生徒の背中を

踏みつけたり、脇を蹴り上げたりする。
その上、
見せしめに退学処分にする。田舎の親が、門の前に立って、退学を取り消して
くれと直訴に来ても、いっさい取り合わない。

また、学校運営のために要所要所にワイロを使うし、日本語を3年習って優秀
な生徒であるという推薦状を書けといって、どこかのお嬢さんを連れてくる。
断るとブスッとして怒る。----既にワイロをもらった後だったので----

先生たちも横暴で、生徒の大切な物を取り上げたきり意地悪をして返してくれ
ない。そのことを彼女が抗議をすると、校長がいきなり、

「知っているぞ!!お前はわしの学校を乗っ取ろうとしているだろう!」と、
顔を赤くして怒り出した。それで、彼女も学校を辞めることにしたそうだ。


彼女宛の郵便物は、毎回上手に開けられいて、上手に封をしてあるのだが

全て中身を読まれている。小包は全部開けられてチェックされている。

彼女は憤慨したそうだが、中国では、外国人に届く物は手紙でもメールでも

全部読まれるのは常識。中国は共産圏なのだから、自由が無いのだ。

それでも最近は、その日本語学校にもパソコンが入り、生徒の拘束状態も

改善され、先生たちの日本語のレベルもアップし、洗面所も増えていろいろ

な改善がされてきているそうだ。

外国人を雇うという考えは、その学校にとっては、良かったのだと思う。外か
らの者が入れば、外国人は自由に思った事を抗議してくるので、学校の

内部の改善すべきところが良く分かるようになる。ーーー校長も、ちょっとは

考えを変えたらしい。

中国という国だって、外国に抗議されて初めて自国の改善すべきところが

分かるというもの。文句を言う生徒を追い出したり、暴力で脅したり、荷物を

奪って虐めたりしているだけでは、学校自体が良くなることはないのでは

ないか?

国だって同じ事がいえるのではないか?外からの風が入れば、閉じた

ままだった部屋は、最初は埃が舞ってびっくりするかもしれないが、

だんだん中の空気も埃の少ないクリーンな空気になるのではないか?

おばあちゃん先生 愛と怒りの中国顛末記
法村香音子
   ↓
http://www.akishobo.com/new/new_b3.html


~~~ 以下は参考にお読みください ~~~

―― 中国は検閲制度が巨大なシステムとなっている。

海外華人によると、中国国内のそれぞれの村、町には、人々、郵便物及び

看板を監視・検閲するスパイがいるという。情報筋によると、北京のネット

警察だけでも4万人いるという。

彼らはネット使用者の行動を追跡し、禁止用語リストを作成、検閲している。
彼らは、「天安門広場」の言葉を禁止にするだけではなく、「T広場」または
「六月四日」も禁止用語にしたのだ。

50人以上の中国国民が、ネット上の言論発表によって監禁され、32人の記
者関係者も同様な理由で監禁されているという。

3万人態勢の『金盾』は、中国全土をカバーするインターネット検査システム
の名称。開発したのはロシア人チームだとか。サイトからメールから宗教

関係のソースだと携帯通話記録までチェックしているそうだ。

昨年、ヤフーが中共に、フリーランスライター師濤氏の個人情報を提供したこ
とで、師濤氏が「国家機密漏洩」の罪で10年の刑に処された。また、マイク
ロソフトもつい最近中共の圧力に屈し、北京記者・趙京氏のブログ・ネットを
閉鎖したという。

さらに、グーグルも中共に同調し、中国でグーグルの検索ネットで「中国の気
に入らない宗教名」を入力すれば、中共が宗教を攻撃するために捏造した情報
62万6000項目の文章が現れる。しかしページの下の部分を見れば、同検
索結果が疑わしいことが容易に分かる。

逆に、自由世界のグーグルの検索ネットで同様な検索をした場合、その宗教の
支持や批判などのあらゆる文章、約400万項目の検索結果が出る。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

以下は、以前、ブログに貼り付けた資料です。

もうお読みになった方は、ごめんなさい。

       ↓

――【北京=福島香織】

中国国家版権局は、6日までに、著作権侵害の疑いでウェブサイトの取り締ま
りを行った結果、172件を摘発し、76サイトを閉鎖させたと発表した。
国営新華社通信が伝えたもので、中国がこれほど大規模な違法サイトの摘発を
発表したのは初めて。

これらサイトが、発禁ソフトの発信源とみられることから、著作権保護の姿勢
をアピールすると同時に、ネット情報に対する統制強化をさらに進める狙いが
あるようだ。

今回の取り締まりは、中国の情報統制を管轄する共産党中央宣伝部の主導で、
公安省、情報産業省、国家版権局など8部門が合同で、昨年10月10日から
開始し、国内の405サーバー(ネットワークに接続されたホストコンピュー
ター)を捜査した。

その結果、著作権侵害に関わったとして39のサーバーと違法所得3万200
元(1元≒14円)を押収。さらに、137のサイトについて管理者にコンテン
ツの削除を命令。
29サイトの管理者に、罰金計78万9000元を科し、18サイトについて
は刑事事件として警察が立件した。

中国には、作者に無断で小説や論文、映画、音楽などを転載し、これらコンテ
ンツをダウンロードできる海賊版サイトが溢れており、国家版権局は「今回の
成果は、国内外の著作権人からも高い評価を得ている」と意義を強調した。

ただ、閉鎖されたサイトの詳細は発表されていないことから、国内で発行禁止
となっている書籍や情報など、当局に都合の悪いコンテンツをダウンロードで
きるサイトの取り締まりが目的ではなかったかとの見方もある。

北京では最近、中国青年報の付属週刊紙「冰点周刊」停刊への批判意見を掲載
したサイトやブログに対し、当局から、内容の削除を求める指導や呼び出しが
相次いでいるといい、あるユーザーは「メールのやりとりまで注意された。取
り締まりが異様に厳しくなった」と訴えた。

2004年にも、ポルノサイト摘発の名目で大規模な反体制サイトの取り締ま
りが行われている――――。

中国では、民主主義など西側社会の価値観・体制批判・農民暴動の実態・台湾
・チベット・宗教問題など、「社会の安定を損なう」情報は自由に発信できず
こういった情報を掲載した海外サイトへのアクセスもできなくなっている。

これに対抗し、当局の統制システムをくぐり抜けることができるソフトがダウ
ンロードサイトを通じて多くのネットユーザーに配布されてきた。

ソース【 goo 産経新聞】
http://news.goo.ne.jp/news/sankei/kokusai/20060207/m20060207000.html

――「天安門事件」「法輪功」サイト見つからず
  「中国版Google」の検閲実態 [02/06]

Google中国版の検閲問題をめぐり、米国に本拠を置く中国の人権擁護団体「H-
uman Rights in China(HRIC)」が2月2日、中国版Googleの検索結果を米国版
などと比較した報告書を公表した。ーーー「リーダーシップを発揮するのは今
からでも遅くない」としてGoogleに方針転換を訴えている。

HRICは、中国版のgoogle.cn立ち上げ翌日の1月26日、米国版のgoogle.com
と台湾のgoogle.com.twで、中国語と英語を使って複数の用語を検索し、上位
10件の結果を比較した。

例えば「六四天安門事件」を検索すると、米国と台湾のGoogleでは1989年
の天安門事件について解説したサイトが出てくるのに対し、中国版では事件に
ついて直接記したサイトは表示されず、検索結果のリンクの大部分は機能して
いないか存在しないウェブサイトにつながっていたという。

「法輪功」の検索では、米国と台湾のGoogleでは法輪功のサイトが表示された
が、中国版では、法輪功批判のサイトが表示され、法輪功のサイトは出てこな
かった。
実験は、いずれも中国国外からアクセスしているが、国内から利用した場合は
一層の制限がかかるはずだとHRICは解説。

また、天安門事件なども、英語の「Tiananmen」で検索するとさまざまな結果
が出てくるが、中国のユーザーの大部分は英語は使わないと指摘している。
「Googleは、MicrosoftやYahoo!に続いて、オンライン人口が増大する中国に
足場を築く狙いで中国政府の要求に屈した」とHRICは批判している。

ソース【読売新聞】
http://www.yomiuri.co.jp/net/itmedia/20060206nt02.htm

―― 英BBCも屈す。中国の検閲下で教育用新サイト [02/06]

【ロンドン=蔭山実】英国放送協会(BBC)のインターネットの中国語ニュー
ス・サイトが、中国政府の規制により中国国内から閲覧できなくなっているが
BBCは今月から“対抗策”として、新たに中国人向けの英語教育サイトを立
ち上げた。

しかし、ニュース・サイトとはリンクしていないことなどから、BBCも中国
進出を優先し、中国政府の検閲体制に屈したとの指摘が出ている。

英紙フィナンシャル・タイムズが四日付で伝えたところでは、BBCの中国語
ニュース・サイト(BBCChinese.com)が、中国政府の規制により長期間、中国
国内からはアクセスできなくなっている。

同サイトは三日付で、「中国政府の反体制派抑圧は国家の安定を害する恐れが
ある」とする米政府の見解を報じるなどしているが、中国政府がこうした報道
を警戒していることは十分考えられる。

このような状況の中、BBCは今月、新たに中国人向けの英語教育サイト(BB
C China.com.cn)を立ち上げたと発表した。

新サイトは、英語教育と関連情報を提供するだけの独立したサイトで、中国政
府を刺激するような内容はほとんどない。アドレスの末尾につく「.cn 」は、
中国政府管理のドメインであるだけに、フィナンシャル・タイムズ紙は「中国
進出という点で前進したとはいえ、中国に対する批判報道を避ける決断は中国
政府の検閲体制に屈することになる」と批判した。

これに対しBBCは、「新サイトは政治的な攻撃を回避するために立ち上げた
のではない。英語を学びたいと思っている中国の若者にアピールするためのも
のだ」と釈明に努めている。

米インターネット検索エンジン大手のグーグルも、先月、中国語サイトで中国
政府が好ましくないとする表現を検索できなくする措置を講じ、「利益を優先
して中国政府の検閲制度に屈した」などと批判されている。

ソース【 goo 産経新聞】
http://news.goo.ne.jp/news/sankei/kokusai/20060206/e20060206005