中華料理の思い出
中国で食べた物で一番おいしかった物といえば、
車エビとカーシュナッツと唐辛子の細かく輪切りにした
ものと、しょうがのみじん切りを甘辛く炒めた
宮保大蝦(クンポータ~シャ~)だ。
若い中国人夫婦の家に遊びに行ったら
「丁度、ホテルでコックさんをしている友人が
遊びに来ているから、何でも好きなものを作って
くれるから言ってごらん。」と、言ってくれた。
その時は、まだ若かったので、遠慮もなく
「じゃあ、クンポータ~シャ~がいいな!」と、
言ってしまったのだが、本当にしばらくして
一皿作って持ってきてくれた。
車エビだったかどうかわからないが
甘辛い味付けが本当においしいと思った。
エビとカーシュナッツは同量ぐらい。
全体にうっすらオレンジ色のたれがからめてあって、
エビはつやつやとしていたし、カーシュナッツは新鮮で
香ばしく、ピリリと辛い味付けがわたし好みで
申し分なかった。コックさんは上海の人だった。
どこのホテルで働いている人か聞いておけばよかった。
中国に旅行に行くと、いつも食べ過ぎてしまう。
残すともったいない!と思って全部食べるのがいけない。
中国では少し残す方が、お行儀がいいらしい。
だから、中国で中国人に食事に招かれたら、
少し残さないといけない。全部きれいに食べきったら
量が足りなかったのではないかと心配されてしまう。
食べきれないほど料理を出すのが礼儀だし、少し残すのが
礼儀なのだそうだ。
中華料理は大好きだ。
でも酢豚だけは、日本で食べる酢豚の方が好き。
中国人の友人は、日本の酢豚より、中国で食べる
酢豚の方がおいしい!と言って譲らない。
レストランによるのかな。たまたまわたしが食べた酢豚が
どこもケチャップ味が濃すぎただけなのかな?
中華料理で苦手なのは、隣の人が自分のおはしで
料理をわたしのお皿に取り分けてくれること。
「もっと一杯食べなさい。全然食べてないじゃないですか。」と、
親切にお皿に入れてくれるのはいいんだけど、
その料理、あんまり好きじゃなかったから
少ししか取らなかったんですけど!
マイ箸(はし)で取りたい!できればマイ箸(はし)で
自分で取らしてくれ!と、心の中で叫びながら
お皿に積まれたあまり好きでは無かったものを
口に詰め込む。食べないと悪いかなと、つい思ってしまう。
隣の人の箸(はし)でよそわれるのは、ちょっぴり
抵抗があるのだ。
一度、外国人の友達と一緒に、その外国人の友達である中国人の
家に遊びに行った時、お昼ご飯をいただいたのだが、
野菜がたっぷりで、お肉はスパイス程度にちょっとだけ入っていて、
上品な味付けで、すごくヘルシーでおいしかった。
普通の家庭料理はすごくいい。
全然脂っこくなんかない。
ホテルやレストランで食べる料理が脂っこいのであって、
中国の家庭料理は以外にあっさりしている。
青菜と肉の細切れとにんにくの細切れを炒めてとろみを
加えたのとか、なすと細切れの肉をしょうゆを利かせて
ちょっぴり甘みも入れて甘辛く炒めたのとか、
豆腐と野菜をいっしょに炊いたようなとろみのある料理とか
あんまり良く覚えていないけれど、丁度いい薄味で、
どれもおいしかった。トマトに砂糖をかけたのもでた。
卵とトマトをいっしょに炒めた料理もあった。
中国のご飯は、何だかぱさぱさしている。ご飯は日本の
ご飯が好き。炊飯器でたけばどの国でも同じように炊ける
はず。以前インドネシアの友達の家に行った時、炊飯器があったので
びっくりした。インドネシアでは以前はご飯は蒸していた。
今ではどこの家でもご飯は炊飯器で炊くんだそうだ。
インドネシアでも、日本のお米と同じようにおいしくご飯が
炊けていた。もしかしたら、本当に日本政府が無利子で
インドネシアに提供した備蓄米の一部だったのかもしれないが、
普通においしかった。中国の今の家庭のお米の味は
どんなのだろう?興味があるが、中国に行っても今は
知り合いがいないので、確かめる事ができない。