コニシキ キッズ
小錦が、「コニシキ キッズ」という名前でボランテア活動をしている。
もう始めてから10年になるそうだ。
小錦の故郷はハワイのオアフ島。ワイアナという貧乏な地域の出身で
大学卒業率はわずか5%。大学を出ていないので良い職業につけず、
ワイアナ地区の人間は慢性的に貧乏のまま、生活保護を
受けて生きる人が多く、未来に希望がもてないんだそうだ。
片親で子だくさんとか、子だくさんなのに、親が麻薬中毒とか、
いろいろな理由でオアフ島でも貧しい人が多い地区なので、
子供達も学校に行かずに、生活のために働いてしまうんだそうだ。
コニシキ キッズは毎年数人の子供達を日本に招待し、
夢を持たせて学習意欲をかきたてて大学まで行かせる
のが目的なのだそうだ。
もちろん学校に行くための金銭的な支援もしているのだろうと思う。
10年前の子供達の8割が大学に入り、その内二人が
コニシキ キッズを手伝ってくれているんだとか。
小錦はだてに、相撲で儲けただけではなく、ちゃんと自分の国の
ために役に立つ事をしている。
ハワイは、アメリカに占領されてハワイ州になってしまった島だが、
夢を失くす事が一番、子供たちにとっては良くない事なのかも
しれない。将来、何かなりたいものがあると、子供のうちから
夢に向かってがんばれる。大学を出ていなければ就職できないという
現実があるので、とにかく学校に行く事を止めさせないことが
大事なのだ。ワイアナ地区は自然が一杯で、空気も良く、
海もきれいなのだけれど、夢が持てないという現実がある。
勉強できない環境だという現実がある。
コニシキ キッズは、そんな子供達に夢を与え、夢を実現する道も
作ってあげているというわけ。
夢を亡くした子供達に虹を掴む方法を教えるボランテアは、
日本にも必要なのではないか。
夢を亡くした日本の子供たちが引きこもりになって犯罪を犯したり、
ニートと呼ばれて、ネット犯罪の加害者や被害者になったり、
自殺者が増えたりしているのは、夢を亡くした子供が大人になったからだろう。
オカルトや占いが流行るのも、夢を亡くした大人が何かにすがりたくて
霊的なモノに依存するからだろう。
ここは日本の大人が気合を入れて、子供に夢を見させてやるような
魅力的な教育ができないものだろうか。オアフ島の子供に夢を与えることが
できているんだから、日本の子供にもできるはず。
日本では、大人も子供も夢の見方を忘れてしまったようだ。
コニシキ キッズに習うことが何かあるのではないか?