【在米国】佐藤利彦さんの意見 | 日本のお姉さん

【在米国】佐藤利彦さんの意見

■ハリウッドの侮日映画と政府の対外宣伝能力(【在米国】佐藤利彦さま) 「アメリカにおける、アメリカ人の日本に対する無知と侮蔑心から来る反日活動は、どうやら、私達が考えているよりはるかに国民全体に深く浸透しているのかもしれません。  ハリウッドは、数年前に上映されたパールハーバーに代表されるように、もともと日本に対して、蔑視と無知による思い込みがあり、時としてとんでもない作品を作ることがあります。 が、今回の突然の南京事件を題材とした映画作成は、時期が時期だけに、なにか政治的な意味が込められているような気がします。  以下、読売新聞より、転載。 南京事件、ハリウッド映画に…メリル・ストリープ出演  【上海=加藤隆則】旧日本軍による1937年の南京事件を題材にしたハリウッド映画の制作が決まり、来年12月の事件70年に合わせ、世界で同時公開されることが明らかになった。  

18日付の上海紙「文匯報」が報じた。  同紙や制作協力する江蘇省文化産業グループによると、映画のタイトルは「南京・クリスマス・1937」で、当時、南京にいた米国人宣教師の目を通して、旧日本軍が行った中国人への殺害行為を描くストーリー。クリント・イーストウッドが監督を務め、同氏と「マディソン郡の橋」で共演したメリル・ストリープの出演が予定されている。  中国では旧日本軍が南京を包囲した12月13日を「南京大虐殺記念日」としており、70年にあたる来年は、各種行事が行われる予定。 (2006年1月18日23時23分 読売新聞)  

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アメリカ人の大部分は、教授やジャーナリストのような知識人も含めて、

基本的に、アジア、特に、戦前の中国での諸勢力

(ソ連、国府政府、そして、中国共産党)の謀略活動の実態については

恐ろしく無知であり、また、その侮蔑と偏見による

「悪い日本、かわいそうな中国」という60年以上前の視点を、そのまま

持ち続けている人が多いように思われます。  

そのため、日本に対して「謝罪しろ」とまではさすがに言いませんが、

やはり、日本が、東京裁判史観をそのまま未来永劫、贖罪意識と

共に保ち続けることを当然のことである、と考えている人が多いように

思えます。

 実際、若い世代の連中(リヴェラル、保守を問わず)は、戦前の

アメリカ政府自身によって開戦まで追い込まれた日本の事情については

全く知らず、また、話しても、一向に考慮などもせずに一方的に断罪する人が

多いように思えます。

(酷い奴になると、「だってお前の国は、民主主義では無かったではないか」

などと頓珍漢なことを言う場合もあるのです。)

 

上記のような空気が国民レヴェルで存在するアメリカのハリウッドで、

日本に対して侮蔑と無知偏見に満ちた映画が製作され続けるのは、

アメリカにおける現場の教師達の無知による歴史教育の偏りにも、

その原因が相当あると思いますが、同時に、これまで、こういう映画が

公開されるたび、何も言わずにそのまま受け入れてきた日本の側にも

大きく責任があるように思えます。  

個人的な体験談になりますが、以前、パールハーバーという映画が

日本で公開されることになった時、日本での紹介番組でアイドルの女性が

「この映画は本当にすばらしいんです。

戦争は、本当にやってはいけないんです。」と、熱っぽく語っているのを見て、

「この女、正気か!?」と唖然とした記憶があります。

(別に、この演技をしているアイドルが悪いのではないのですが。)

 「いやならば見なければ良いではないか」と思われるかもしれませんが、

こういう侮蔑と無知から作成された国辱映画に、日の側はなんの抗議を

することも無く、むしろ、できるだけその”毒”を薄めることや、

ほっかむりすることだけに必死になっているように見受けられます。


 少し、論題から、離れますが、この姿勢は、最近の靖国神社参拝問題に

おける「アメリカがそのうちこの問題に介入してきて日米間の問題に

発展するぞ」と主張し、「だから参拝は止めろ」と主張する一部政治家や

言論人の態度と共通するものがあるように思えます。  

こういう戦後日本社会の傾向が、私達にとっての、更なる日本の海外における

評判悪化の悪循環を生んでいるように思えてなりません。  

アメリカの芸能界の動向についてはもともと疎いので、はっきりとは断定でき

ませんが、始めの方で書きましたように、この時期

(日本国内における愛国心の高まりとそれまでの歴史観の見直しの始まり)に、

保守系の映画監督によって、こういう映画が製作されること自体、なにか、

政治的意図が隠されているのではないか?と疑ってしまいます。

 もし、なんらかの政治的意図がこの映画の作成に含まれているのならば、

政府は、はっきりと外交ルートを通じて抗議するべきですし、また、アメリカは

もとより、海外にむけて大々的に説明のための宣伝をきちんとすべきです。

 政府には、今後もしこの映画が公開されることが決定した場合、

なんらかの抗議や、南京事件に関する海外への説明活動を行なって

もらいたいものです。  駄文、長文、失礼しました。」 (【在米国】佐藤利彦さま)

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以上、勝手に掲載しました。すまん。by日本のお姉さん