バリ人には階級がある | 日本のお姉さん

バリ人には階級がある

最近知ったのだが、わたしの友達は、バリの王様の子供だった。


バリ人には階級があって、バリの友達は、一番上の階級で


その上の階級は多分無いか、あってもひとつぐらいだという。


日本には、戦前,男爵とか華族とかの (よく知らないが) 階級が


あったが、戦後は階級が無くなり日本人は全員平等になったのだ。


それで、外国で王族や貴族に会うとそういう身分制度に


「へえ~。」と、驚いてしまう。


ジャワにも、ジョクジャカルタにはちゃんと王様の子孫がいて、今でも


その辺の人々に王様として敬われているそうだ。


そしてやっぱり王様らしく、何か事件が起きてコメントを求められると


品良く、立派な意見を語り、それが新聞に載って、みんなの模範と


なっているのだそうだ。以前、学生のデモがあちこちで起こった時も


ジョクジャカルタでは、王様がみんなに自粛を求めたそうだ。


ジャワの友達も、最近やっとバリの友達が王様の子供だと知ったばかり。


バリの友達のお父さんが亡くなってしまったので、バリの友達が家長と


して葬式を出さなければならなかったのだそうだ。


彼の付添い人として、葬式に呼ばれて、彼がバリの王様の子供だったと


知ったのだそうだ。


バリの王様の家は、子供が仕事をしなくても食べていけるぐらい金持ちで、


子供たちは全員外国に留学し、そのまま外国で住んでいるそうだ。


ただし、バリの友達以外全員女の子なので、彼女たちは好きに


生きることが許された。


バリの友達も自由に生きたいのだが、男の子が彼ひとり


なので、そうもいかないらしい。


彼は父親の反対を押し切って、日本の女の子と恋に落ちて


結婚したばかり。


今は日本に住んでいるが、バリの家を継ぐ責任があるらしい。


お父さんが亡くなった今では、彼が王様だ。


「日本の女の子と結婚して、子供はハーフになるけど、いいのかな?」


と、ジャワの友達に聞くと、なんでも彼のお父さんは最初怒って、


「王様の子は、バリの王族の娘と結婚しなければならない!」と


言ったそうだが、その後、納得してくれたとか。


バリに友人(女の子)と旅行に行ったとき、


ジャワの友達とバリの友達に頼んで、海辺で魚を焼いて


くれるレストランや、バリエステの店や、デューティーフリー


ショップなど、あちこち車で案内してもらった。


マタハリという大きなデパートで、バリのお土産や、ワコールのブラを


買うのに時間を使いすぎて、エステには行けなかった。


友達もわたしも、日本では高いワコールがバリでは、2千円ぐらいで


最新モデルが買えたので、エキサイトしてしまい、マタハリの良い


顧客になってしまった。


オーストラリアの女の子たちも、ワコールのブラを買っていたので、


彼女たちにも安く感じたのだと思う。いいものは、誰が見てもいいのだ。


ジャワの友達と、バリの友達はぐったり疲れて、階段の横のベンチに


座って待っていてくれた。まるで、休日のデパートのお父さん状態。


あちこち案内してもらって、いろいろ助けてくれたので、


帰りぎわにバイト代をあげてしまった。


日本のお姉さん(ひとりはほぼOBASAN)二人は、バリの王様の


子供を、旅行のガイドさんのようにこき使って、


失礼な事をしてしまった。


「お金なんかいただくつもりなんかなかったんですよ。」と、言って


いたが、レンタルでエアコン付きの車を借りてくれたし、バリ人しか


知らないバリの景勝の良い場所など、いろいろ案内してくれたので、


実費は相当かかっているはず。日本のお姉さんは、無理やり


握手ついでに小遣いをにぎらせ、ダッシュで空港へ向かう


車に乗り込んだ。


もしかしたら全然レンタル代やガソリン代が足りなかったかも。


ジャワの友達だけなら、きっとそんなにバリを知らないから、


彼ほど上手にバリを案内できなかっただろうと思う。


本当にジャワの友達にもバリの友達にも、よくしてもらえた。


しかも、次の機会にも二人でバリに行ったら、また案内してくれるという。


バリで一番有名なバリエステにも、連れていってくれるという。


王様の子供とは知らず、好き放題していたが、今はバリの王様に


なっているので、ちょっとは尊敬の念を持って応対しないと、


バリ人に怒られるかもしれない。


バリの王様のお葬式は、それはそれは荘厳なもので、ジャワの


友達には、過去に見たことの無いような儀式だったので、たいへん


興味深かったそうだ。ジャワの友達はイスラム教なのだ。


王様なのに、気さくで優しくて、こころが広くて話も面白くて、


友達想いで、とってもナイスガイなバリの友達は、今後、日本には


住めないらしい。バリの王様として、いろいろな行事の主役と


なる義務もあって大変なようだ。


後で知ったのだが、彼はあちこち外国に行くのが好きな人で、


本当にお金持ちらしい。お小遣いなんて必要なかったみたい。


当時まだ結婚していなかった日本の恋人に渡すプレゼントを


わたしにことずけたということもあったし、ジャワの友達とは


親友なので、歓迎の気持ちで日本人のお姉さん二人を


案内してくれていたようだ。チップのようにお小遣いを渡すなんて


逆に失礼な事だったかもしれない。