サックスを吹く人 | 日本のお姉さん

サックスを吹く人

サックスの先生は大抵女の人だ。女の人しか音楽で食べて


いけないからだ。サックスで生活できる人は日本では少し


しかいない。男の人はいくらサックスが上手くても、普通の


会社員になってしまう。結婚ができないからだ。


日本では音楽家は大事にされていないのだ。音楽が生活に


密着していないからだ。これは残念なことだ。


それと同じ事がクラッシックバレー界でもおこっていて、


バレーでは食べていけない状態なのだそうだ。それで、


ある才能あるバレーダンサーが自分のバレー団を作り、給料制にして


バレーリーナが公演の時に自費でチケットを買って売りさばく


という習慣をなくしたのだそうだ。今のところ、バレーリーナが


職業として食べていけるのはそのバレー団だけらしい。


才能ある芸術家が芸術で食べていけない国は、一流の国では


ないと思う。国が芸術家を応援して、いい演劇やバレー劇や


オーケストラやオペラ、良質なテレビドラマや映画がたくさん


生まれれば、韓国のドラマが世界中で売れて金儲けだけでなく


国の宣伝効果があったように、日本のいい宣伝になるのではないか?


日本の伝統的な芸術も、国が応援してどんどん世界に宣伝すると


外国はエキゾチックなものに弱いので喜んで見てくれるだろう。


変なアメリカの芸者映画より、日本人が本当の芸者映画を作れば


もっと面白いものが作れるはず。


中国人の目に蒼いコンタクトレンズを入れた芸者が街を走り回る


映画より、日本の文化や伝統をきちんと描いた映画を政府が


才能ある監督に任せて作らせたらどうだろう。


口は出さずに金だけ出して、いいドラマや映画をどんどん作り、


世界に売り出して、日本をたくさんの人に知ってもらえれば


自然と日本に来たがる観光客も増えるだろう。


アーティストを大切にすれば、国も自然と儲かるのではないか?


アメリカが世界に売り出す映画やDVDは、そうとうな儲けになって


いるように思うが。


政府は子供達にも音楽や演劇やバレーが自然に生活になじんで


行くように指導するべきだ。少し後押ししてやれば、自然とよい


作品が世に出回るようになり、アーティスト達が活躍すれば、


子供達も自然に芸術に目が向くようになるかもしれない。


芸術が発展すると、子供達の情緒も育ち、犯罪や自殺やイジメなど


否定的な事柄から遠ざかり、いろいろな生き方を受け入れる人が


増えて、もっと良い国になるのではないだろうか。


友達のサックスの先生のコンサートに行ったら、CDを出しても


おかしくないぐらいのすばらしい音楽を演奏してくれたので驚いた。


サックスが上手くても、教室やいろいろなバイトをしないと


生きていけない厳しさも知った。


日本はまだまだ大人な国ではないようだ。それでも確実に


わたしが子供だった頃よりは、マシになってきている。


いつか日本も、才能あるアーティスト達が食べていける国になるのだろうか。