台湾の気持ちを思いやってみる
台湾の国防次官は、台北の国防部で、中国海軍は昨年11月末に
宋級潜水艦を台湾と日本の与那国島の間を通過させ、
グアム島周辺海域にまで到達させていたのだと語った。
昨年11月10日に中国の原子力潜水艦が沖縄・石垣島周辺の
日本海域を侵犯し、小泉首相が再発防止を求めた直後に、
中国海軍はまた原子力潜水艦を与那国島の脇をすり抜けさせ、
領海侵犯をくりかえしていたのだ。
11月10日の原子力潜水艦の侵犯事件は決して事故などではない。
中国軍が故意に行っている戦争を想定した下調べなのだ。
電波情報の収集と潜水艦による海上封鎖訓練を行っているのだ。
今年4月には台湾の高雄付近に中国の海洋調査船が現れた。
7月は中国の潜水艦が、さらに8月には中国の海洋調査船が
台湾の西の列島付近に現れた。
2002年から中国は台湾が把握しているだけで14件も
潜水艦や海洋調査船で台湾を侵犯した。
中国海軍の持つ潜水艦は75隻。台湾の持つ潜水艦は2隻。
中国は、ミサイルを台湾、日本、アメリカ本土に向けている。
台湾海峡を潜水艦で封鎖して、アメリカの空母部隊の接近を
阻むつもりらしい。軍事面で膨張を続ける中国と、自国内に
対中政策が異なる野党勢力をかかえる台湾の関係は、
まるで、中国と日本のミニ版を見ているようだ。
台湾のメディアは中国資本の影の攻略が進んでいる。
台湾のメディアかと思えば、香港資本100%のメディアだったり、
中国がからむ中南米からの資金で運営されたメディアだったりする。
台湾は必死で中国共産党の息がかかったメディアや企業の
割り出しを進めているが、相手も巧妙に資金源を隠し、なかなか
ウラがとれないのだそうだ。
中国の、外国に対する工作の方法は、外国の「大衆、メディア、法律」を
中国の思惑(おもわく)どうりにウラでコントロールすることだ。
国の内部から攻めることもまた戦争である。
台湾も内部から攻められている。日本もニュースキャスターによる
中国支配が進んでいるように感じる。
アメリカの首相をあしざまにけなし、日本をアメリカのポチと呼び、
中国と韓国と北朝鮮と仲良くやっていくために、小泉首相の靖国
参拝をまるで罪悪のようにニュース番組でけなす人物は、いったい
何を見ているのだろう。
アメリカを憎み、中国にへつらい、今度は中国のポチになれとでも
言いたいのだろうか。中国はアブナイ国だと認識していないようだ。
台湾が中国から受けている苦境に目を向けてみてほしい。
日本国民のイライラどころではない、大変な圧力を中国から受けている
台湾の姿は、そのまま未来の日本の姿かもしれない。