治りにくいタイプの白血病患者に必要なさい帯血って?
さい帯血は、赤ちゃんが生まれるとき、カットするへその緒に
入っている血で、白血病の治りにくいタイプの治療に使われる。
白血病は、薬の投与と放射線治療で、ほとんどが治る病気
なのだが、治りにくいタイプの白血病にかかった場合、
骨髄移植をして、健康な白血球を作る細胞を他人からもら
わなばならない。
ただし、白血球の型は、赤血球とは違って、かなりいろんな
型があるので、全部型が揃う人を探すのは難しいのだそうだ。
骨髄を移植してもいいと、ドナー登録をしてくれる人の数も
多くはないので移植待ちをしている間に亡くなってしまう患者
さんも多い。
また、せっかくドナーが現れても病状が進んでしまって、
移植を受ける体力がないと医者に判断されてしまう場合
もある。
ドナーは有給休暇で会社を休み、一週間病院に入院する。
そして、ドナーと患者は同時に手術体勢に入る。
患者は、自分の骨髄の白血球を空にして移植を待つのである。
もしその時点でドナーの気が変われば、患者はその時点で
生きることができなくなる。だから、ドナーは何度も医者に
骨髄移植の意志が変わらないか確認される。
ドナーは骨髄の液を提供し、その液は直ぐに運ばれて、
患者の体内に点滴で注入される。
移植した白血球が、健康な白血球を作り出し、拒絶反応が
無ければ移植は成功だ。
患者はドナーに一度だけ手紙を書いても良いが、
面会することは許されない。移植した後、再発する場合もあるし
拒絶反応に患者が耐えられない場合もある。骨髄を空にする
のに体力を消耗してしまい他の病気を併発する場合もある。
全員が助かるとは限らないので、ドナーに手紙が来ない
場合もある。手術がうまくいかなかった患者の家族は
悲しくて、手紙が書けないのだ。うまくいった場合は手紙がも
らえるが、再発する可能性もあるので、患者も直ぐには
手紙が書けないはずだ。
ドナーの数が少ないので、移植手術を受けることができる人は
ラッキーな人だといえる。赤ちゃんのへその緒の血液を
保存しておけば、それだけいろんなタイプの白血球を揃えて
おけるので、白血病患者も助かるし、骨髄移植のドナーが
少ない分をカバーできる。
赤ちゃんを産むお母さんはぜひ、さい帯血の採取を
許してあげてほしい。本田美奈子さんは、治りにくいタイプの
白血病で、さい帯血を移植して病気が治ったのだが、再発して
しまったのだそうだ。白血球の移植が必要な場合、兄弟が4人
いれば、その内誰かの白血球の型が同じである可能性が高い
そうだ。子供は4人産んでおけば何かあった場合、安全かも
しれない。ドナーには、もっと政府が手厚くいろんな保障を
与えてやってほしい。有給休暇で休んで入院しなくては
いけないというのは、どうかと思う。
せめて政府が会社にお金を払ってドナーの有給休暇の日数が
減らないようにしてやってほしい。
ドナーにはいっさいお金は支払われない。本物のボランテア
なのだ。お母さんたちは、さい帯血を患者さんに使わせて
あげてほしい。いつか自分の子供が病気になったとしたら、
たくさんのさい帯血が保存してあれば、それで自分の子供が
助かるかもしれないのだ。