ガボン人の寅さん。
今年上半期の不法滞在者の逮捕数は、8000人で
去年の同じ時期の20%増しだそうです。
これは他の犯罪に関与していない限り、警察はすぐに
入国管理局に引き渡すようになったからだそうです。
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道端で見る角度によって、金属的に光る絵を買った。
シマウマの絵だった。売っている人はブラックのお兄さん。
クリスチャンだと言った。わたしもクリスチャンだよと言うと、
日本語を教えてくれという。「いいよ。」と言って、どこの国
の人かと聞くとジャマイカだという。それで、英語がめちゃくちゃ
なの?と思った。お父さんがジャマイカのコーヒー園をしている
と言う。ブルーマウンテンはいいところだと言う。
クリスチャンならブラザーだ。礼儀正しい人だったから、日本語を
教えるためにと思って、電話番号を教えたら、2週間ぐらいして
電話があった。今、入国管理局の独房に入っているから会いに来て
欲しいと言う。クリスチャンだったら助けてあげなくちゃ。と、思って
面会に行った。入国管理局の人に「ジャマイカ人のだれそれに会いに
きました。」というと、「フッ。」と、笑って「ジャマイカ人ではありませんよ。
ガボン人ですよ。パスポートはガボンですよ。」と言う。なんで、ウソを
ついたのか、知らないが、必要だという品物をコンビニで買って持って
行ってあげた。強制送還されるのだが、行き先は選べるし、日本で稼いだ
お金は持って出れるんだと言う。日本って、なんていい国なんでしょう。
「また、日本にきたいんですけど。」と言うので、「じゃあ、どこそこの
国に行って、ちゃんと日本のビザを取って、どこそこの街の飛行場から
くれば?」と言うとホントにまたそのコースで日本に帰ってきていた。
それから3ヶ月して、そのガボン人はガボンに帰ったらしく、ガボンの
知らない人々から、いっぱい「ビジネスをしましょう!」という手紙が来て
ちょっとあきれた。勝手に住所を教えたんだよね。紹介文も無しに手紙を
よこされても困っちゃうよ。ガボンの切手は珍しかったのでいただいて、
切手を集めている甥っ子にあげた。フー天の寅さんみたいな人だった。