N猫ちゃんをひろった日
14年前の今日、N猫ちゃんを公園でひろった。
散歩中にいきなり、向こうから猫の赤ちゃんの鳴き声が
してきた。見に行くと、ベンチの横の床に新聞がしかれ、
猫の赤ちゃんがばったんばったん右を向いたり左を
向いたり身をよじりながら大声で泣き叫んでいる。
こんなに小さいのにこんな大声がよくでるなあと思って
見ていた。白い毛皮に茶色と黒と焦げ茶の柄が可愛くて
これはわたしへのプレゼントかもしれないと思った。
手のひらにすっぽり入る大きさだった。耳が丸くて
人間のように横に付いていた。目は片目しか開いて
いなかった。手のひらに受けると、とっても満足した顔で
すう~っと、寝てしまった。安心しきった姿を見て、
わたしがこの猫のオーナーに選ばれたのだと悟った。
温かいふにゃふにゃの塊を手のひらに入れて家に帰った。
友達が猫用のミルクを買ってきてくれた。ミルク飲み人形の
哺乳瓶でミルクを飲ませたら、うまいこと吸い付いた。