黒柳徹子さんとヨン様 | 日本のお姉さん

黒柳徹子さんとヨン様

友達のお母さんが、黒柳徹子のトーク番組に

ヨン様が出たのを録画したと嬉しそうにしていた。


冬のソナタは、夜中に起きた時、何度か観たので、

ヨン様はみんなが騒ぐ前に見ていた。

純粋そうなこころがきれいな人に見えた。


お年寄りやおばさまがたは、ヨン様に古き良き日本を

感じているんだと思う。

自分が若かった頃はみんな、今みたいな気に入ったら

すぐベットに直行という、単純な恋愛じゃなくて、

もう少し秘めた想いを楽しむような、奥ゆかしい恋愛を

してきたか、そんなロマンにあこがれていた時代の

人なんだろう。


「君の名は」という、冬のソナタとおんなじような番組が

あって、主人公はいじめられたり、ひどいめにあったり

したそうだ。昔はみんなドラマは「冬のソナタ」っぽかった

らしい。

昔観ていたドラマっぽかったのが良かったらしい。


黒柳徹子さんは、ユネスコの親善大使に応募して、

見事受かった。有名人であったので、他の応募者は

あっさり落とされた。そんなもんだ。世の中って。

友達が選考会用に書いたレポートが認められて

黒柳徹子さんとせりあったそうだが、無名だったので

破れたそうだ。


黒柳徹子さんは、親善大使になって、テレビレポーターと共に

貧しい国に行って、子供を抱きしめたりするんだけれど、

場面が変わるたびに、わざわざその国のファッションに

合わせて作っているらしい絢爛豪華なドレスを

とっかえひっかえ着ているので、誰よりも目立つ。


貧しい人はより貧しく見え、徹子さんはものすごい

金持ちに見える。

そんなにドレスが作れるなら、彼らに寄付しろよと、

若かったわたしはテレビに向かってつぶやいた。


黒柳徹子さんは、そのままお年を取られ、わたしは

そのままおばさんになった。

今は、彼女の気持ちがちょっと分かる。


ドレスは女の鎧(よろい)なのだ。結婚していないおばさんは

ゴージャスなドレスで着飾っていなければ、

ご主人も子供もいる奥様がたと、幸せ度が釣り合わない。

ちょっとぐらいおしゃれしすぎでもいいではないかと、

今のわたしなら考える。


黒柳徹子さんとヨン様の番組が再放送されていたので、

どんな風にトークをするのか興味があったので観てみた。

ヨン様をゲストに迎えるに当たって、黒柳徹子さんは、

昔の韓国の宮廷風ファッションを用意していた。

黒っぽい色で、袖が一部ほんのり透けた上品なチョゴリ

に、髪は大きな三つ編みを宮廷風に頭にぐるりと巻いた

堂々たる姿でヨン様と対談をした。


ヨン様の飼い犬の話をしたりして、ヨン様の気持ちを

ほぐしていく。最初は緊張して、唇に手をやっていた

ヨン様も、しだいにこころを開いてくれて、演技ではない

笑顔がこぼれた。黒柳徹子さんは本当は優しい人で、

少女のような気持ちを隠し持っている人なんだなあと、

思った。


スタッフが用意したヨン様の誕生日ケーキを、

結婚式のように、ヨン様と手を添え合ってカットする

ことができたので、黒柳徹子さんは

「どうしましょう~!」と、言いながら、とっても嬉しそう。

これまた演技ではない笑顔がこぼれて可愛いと思った。


黒柳徹子さんだけではなくて、本当は一般家庭の

おばさんたちも、こころに少女の気持ちを持って

生きているんだろうなあ。おじさんたちは、それに

気が付かなければならないよ。


誕生日のお花や、「ありがとう。」の言葉で妻をねぎらって、

優しくしてやれば、妻のなかの少女が答えてくれるのに。

もったいないな。おばさんでも、磨けば光るのに。