中国 桂林 河くだり 奇岩群
桂林で河くだりをして奇岩群を観る。
それは、ひとつの贅沢だ。
とろんとした濃厚な緑色の河の流れに
身を任せ、(騒々しい観光船に乗っていたとしても)
本やテレビで見た景色を、実際に自分の目で見るのは
やっぱり、エキサイティング。
いろいろ奇岩には名前が付いているらしいけど、
説明なんか聞かなくても楽しい。
次から次へと目の前に現れる奇妙な形の岩と空の
境目を見ていると、中国に来たんだなあという
感動もある。楽しく写真を撮ったり、景色を眺めて
興奮する。しかし人間とは不思議な生き物だ。
興奮は長くは続かないのだ。
次から次へと流れていく奇岩群のパノラマを
観てずっと興奮していたいのに、なぜか
それがだんだん当たり前の景色になっていくのだ。
「ここに住んでいる人たちも、この景色が当たり前に
なっているんだろうなあ。」
そんなことを考えながら船を降りる。
地元の人が細い舟に乗って、長いさおを河にさして
ゆったりと進んでいくのが見える。
桂林を観なければ中国を楽しんだとは言えない。
誰かがそう言っていたっけ。分かるな。
街にたくさん植わっている金木犀(きんもくせい)の
香りが印象に残った。金木犀は中国語で桂花(コエホア)
と呼ぶ。桂林の花という意味だろうか。
おみやげに金木犀の花茶を買った。桂花茶は番茶に
花の香りを付けたようなお茶だ。金木犀のオレンジ色の
花が茶葉の中に入っていて、可愛い。
ホテルでは、へびのスープとか、かえるの料理が
出た。かえるは足の形が生前の姿を彷彿とさせる
ので、ちょっと気になるが味は淡白なチキンのようで
粘りもあっておいしい。へびは細く切ってあるので
言われるまでへびだと気が付かなかった。
桂林の女の子と友達になった。
一緒に河の側の大きな穴が開いている岩に
観光に行ってくれた。
二回目に桂林に行った時、仕事場に会いに行ったけど、
ちょうど休んでいて会えなかった。
日本に留学してみたいと手紙が来たけれど、保証人は
年収600万円以上の人しかなれないということが分かって、
残念だけど諦めてもらった。だって、わたし,日本ではあなたと
同じ普通の人だもん。