ロシアでは年寄りは年金が足りなくて大変
ロシアでは、お年寄りは年金が足りなくて大変だ。
世話をしてくれる子供や孫がいない場合、お年寄りは
年金だけでは生きていけない。ロシアのお年寄りは
田舎に別荘を持っている。別荘といっても、掘っ立て小屋
みたいな場所だが、そこに住んでわずかな土地に
野菜を植えて、それを食べて生きている。自給自足で
なんとかやっている。年金で買えるのは一ヶ月、パンを
一斤だけ。別荘を持たない老人は、物乞いをして生きる
しかない。ソ連時代の方が良かったと、ロシアの老人は
怒る。自由が無かったが、一部の特権階級以外は
みんな貧乏だったから、配給や平等な給料で人並みの
生活はできたのだ。今では、個人の能力や希望によって、
働けば働くほど、儲かる仕組みにロシアは変わった。
ロシアの億万長者の数は、世界で3番目に多い。
日本は4番目だそうだ。それは知らなかったなあ。そんな
金持ちが多い国には、見えないけれどなあ。
インドネシアに行くと、金持ちは門から家まで、車に乗って
行かないと歩くと時間がかかって大変な豪邸がたくさんある。
金持ちは日本人には考えられないほど金持ちだ。
裏山全部が庭だとか、敷地内に家がいっぱいあって、
親戚がいっぱい住み着いている。そんな家があるから、
日本人が金持ちでも、世界の基準から見ると、家も
小さくてたいしたことがないように思う。
ロシアの金持ちは、ヨーロッパでサッカーチームをひとつ
買えるぐらいすごいから、半端じゃない。マフィア化した
組織もある。ロシアの犯罪も半端じゃない。
日本人のアパートのドアをドアの枠ごと外して、中を
丸ごと盗んだり、やり方が大陸的だ。ロシアの貧富の差は
ますます開いていく。若者は、自分の望む仕事について、
豊かな生活を楽しんでいる。ちょっと前の解放直後の
混乱はもう見受けられない。自由な雰囲気の中でロシアの
若者は仕事や遊びに余念がない。働けない老人たちにとっては、
今は生き辛い世の中だ。社会の仕組みがまだ半分自由主義社会で
半分共産主義社会の中途半端な時なので、しわ寄せが全て
老人に向かう。ロシアは近年原油やガスの売り上げが
伸びているのだから早く儲けを自国内の老人の救済に回すべきだ。
よその国の出来事のように思っていたら、大間違い。日本もそんな
老人にとって辛い国にならないとは、誰も約束してくれない。
年金は支払っただけ、返してくれる訳ではない。
アメリカのように、支払った分は必ず返してくれるという貯金通帳の
ようなものがある訳ではない。現役の時の給料の50パーセントは、
毎月もらえるようにしたいと、政府は言うが60歳からもらえるはずが、
65歳からになったり、好きなように変えられているし、
少子化が進んでいるし、どうなるのか分からない。
少子化問題よりも、働かない人間が増えてるという問題もある。
日本はロシアを笑える状態では無いのだ。