十五夜の月が秋を呼ぶ | 日本のお姉さん

十五夜の月が秋を呼ぶ

十五夜の月が涼しげに空に浮かんでいる


夜には秋の風が吹く


暑い日差しに飽きた九月のあぜ道にも


赤い曼珠沙華(まんじゅしゃげ)の花は


暦(こよみ)を忘れずに咲いていた


長い夏に疲れて早く寝るくせがついたから


誰かに会いたくて月を見上げるくせは


いつのまにか消えていた


十五夜の月がわたしをあの日に連れて行く


同じ月、同じ風が人を恋した日々に


連なっている