日本の天然ガスを吸うから
中国、原油高騰の要因説に反論・価格統制見直しは慎重
【北京=宮沢徹】中国国家発展改革委員会の張国宝副主任は13日、エネルギー問題について会見し「中国の原油輸入は日本の半分強、米国の4分の1弱に過ぎずエネルギー自給率も高い」と指摘した。中国の輸入が多いため原油価格が高騰しているとの見方に反論。国内で燃料油価格を低く統制していることについて「国際価格に連動させると国内経済への影響が大きい」として見直しには慎重な姿勢を示した。
今年から始める原油の戦略備蓄について「原油価格が高騰している状況を考慮して当面は国際市場から備蓄原油を調達しない」と述べた。中国が備蓄原油を国際市場から調達すると原油価格が一段と高騰、中国にとっても調達コスト増につながる可能性が高い。このため原油の調達時期を慎重に見極めたい方針だ。
今後は石炭や石油だけでなく天然ガス資源の開発に力を入れるほか、風力や水力、原子力発電など化石燃料を利用しない発電の比率を高めていく考えも示した。 (18:37)