先生。なぜ、カンダハルに? | 日本のお姉さん

先生。なぜ、カンダハルに?

アフガニスタンでは、今年になって、アメリカ兵が1000人

死んでいる。アフガニスタンを平和に保つのは、大変なのだ。

選挙を前に、アフガニスタンは緊張している。

特に、パキスタンとの国境は、タリバンが精力を持っている

場所だ。治安も悪化している。物盗りも多いし、地方の権力者

との諍いにまきこまれることもあるという。


尾道の中学校教師は、何度もアフガニスタンに入っていた。

アフガニスタンは、旅行者には、簡単に観光ビザを出すのだ。

パキスタンの国境からアフガニスタンに入った中学校の

教師二人は、アフガニスタンの国境の入国管理事務所にも

訪れていなかった。正規のルートを使って入ったのでは

無いので、最初から犯罪に巻き込まれていた可能性がある。


人は行きたいところに行く自由がある。だれも、二人を止める

ことは出来ない。自由と責任は、セットになって、一人一人に

与えられている。このセットをどう使おうと、他人が他人を

非難することはできないのではないか?


ただ、多額の税金を使って、危険な国に入って行方不明になった

者を救出するのを、無駄な出費だと感じる人々がいるのは、

仕方がない。それは、本人達と家族達が、耐えなければいけない

ことだ。危険な国に入る者は、もしかすると、家族も苦しめる事に

なるかもしれない。それを家族に了承してもらって、国を

出ているのだろうか?


日本という国は、日本人が、外国でトラブルに会ってもあまり

助けない国だった。


タイ経由で、オーストラリアに入った日本人が、タイ人に騙されて、

麻薬を仕込まれたスーツケースを与えられ、税関で捕まった。

オーストラリア人の通訳が、通訳を間違えて、日本人らが、故意に

麻薬をオーストラリアに運んだと訳した。


彼らはずっと、日本からの助けも無く、オーストラリアの牢に

入れられていた。最近やっと、一人を残して日本に帰国できたと

いうニュースがあった。また、他のアジアの国でも、麻薬関係の

犯罪が発覚して、終身刑になって牢に入れられている日本人も

いるという。日本は全く彼らを助ける気は無い。


えん罪で、外国で囚われの身になっている者も、中にはいるかも

しれない。北朝鮮では、日本人妻が、帰国を許されず、毎日の

食事にも困っている人々がいるという。

日本は、北朝鮮に拉致されていった、多くの日本人に関しても、

「そういう事実は無い。」と言いつづけ、全く相手にしなかった。


アフガニスタンやイラクで、日本政府が行方を捜してくれると

いうのは、特別のことなのだ。アメリカのように、ひとりのアメリカ人を

助け出すために、軍が遣わされるという話は日本ではありえない。


だから、危険な国に行く人は、覚悟して行かねばならないし、

彼らの救出のために、税金を使うのは、実は当たり前の事で、

今までが、日本政府が冷た過ぎたのである。

北朝鮮から帰った人々の家族を連れ戻すために、小泉首相は

良くやった方なのである。今まで誰も、そこまでする気は無かった

のだから。

これからは、もっと、日本は危険に陥った日本人に気を配って

欲しい。北朝鮮に残された拉致された人々も、日本の家族に

会えるように、なんとか政府が動いてやってほしいものだ。


尾道の二人の先生方のご家族にも、報道陣はあまり失礼は

しないであげて欲しいと思う。