インドネシア情報です。
インドネシアの友達によると、今の状況は庶民にとっては、
すっごく苦しいということでした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▼ビジネス掲示板に投稿された野村さんの文を掲載いたします。
▼ここまでいくとは・・・驚
せいぜい、1円=90RP程度で止まるかと思っていましたが一気
に1円=95RPまで行ってしまったのには驚きです。
ヤフーネタでは、石油の輸入が増加するばかりで、石油小売価格
上昇防止のための補助金だけでも巨大な財政支出になっていると
いうことでした。
▼先週末、財務大臣が「来週からドル資産の売
却を行い、現状のルピア安は限定的なものとなる」と述べていた
ようですが、今週になって、大統領が9~10月にテロ発生の可
能性に言及し、関係部局に厳重警戒を指示するとともに、中央銀
行が大幅利上げを実施することとしたようです。
▼また、日本は、インドネシアとの「通貨スワップ」の額を30億
ドル規模から60億ドル規模とすることとし、RP暴落防止を支援
することとしたようです。
▼投機どころか、貯金にすら縁のない大半のインドネシア人にとっ
て、投機資金によって、需給逼迫という直接要因以上に値上がり
してしまっている石油を買わされ、しかも、石油高の影響で諸物
価まで値上がりしてしまうということは納得がいかないことであ
り、まさに非情な「市場の暴力」と受け止められるのではないで
しょうか。同じ50%の値上げとしても、日給1万円の人にとっ
て100円のものが150円になるのと、日給100円の人にと
って10円のものが15円になるのとでは大きな意味の違いがあ
るのは当然です。そして、これが、1次エネルギー資源、電気、
ガス、水道、交通、通信といったライフラインにかかわる事業を
野放しに商業化した究極の結果なのではないでしょうか。しかも
欧米企業は日本企業と比べて求めるROE(資本利益率)の水準が桁
違いに高いわけです。
▼また、公式統計では、毎年実質4~5%の経済成長率を維持して
おり、個人消費が堅調な伸びを示しているということになってい
ますが、私の周囲のバリ人のローカルホテル従業員などを見る限
り、少なくともここ数年、賃金は据え置きのままです。果たして、
経済成長の成果はどこへ配分されているのか謎です。以前、「日
本では普通、店の主人は儲けの半分しか取らない(いわゆる「親
方半取り」)」という古い話をしたところ、「儲けとは、売り上
げ金額のことなのか費用や借金を差し引いた金額のことなのか」
と身を乗り出して興味津々に質問されてしまったことがあります。
インドネシアにも最賃法はあるということは聞いたことがありま
すが、事業所規模別労働分配率がどのような状況となているのか
を知りたいところです。
http://balibooktree.com/magazine
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
MASA DEPAN INDONESIA(インドネシアの将来)
* 中国やインドに大接近!?
今年2005年6月 26日から7月1日まで、ドイツはリンダウと呼ば
れる町で『ノーベル賞受賞者会議(リンダウ会議)』が開催された
(物理、化学、医学生理学が対象)。今回で55回目の開催となる同
会議は、第二次世界大戦後の1950年、 GUSTAV PARADEをリーダーと
する3人の科学者(!?)の発案で、若い世代の科学者たちがノーベ
ル賞受賞者との会談を持つことによってドイツ国民の将来に向けて
の自信回復の一助としていくためにとその第一歩を歴史に記した。
リンダウという町は日本人にはあまり知られていないが、オース
トリアとスイスにも囲まれたドイツ南西部はボーデン湖に浮かぶ島
にあり、ヨーロッパではかなり有名なリゾート地らしい。発案者の
GUSTAVがこの地の出身であることと同時に、このアイデアを後押し
した当時の LENNART王子(オスカー二世の孫)がこのリンダウに宮
殿を持っていたことが、知る人とぞ知る『リンダウ会議』のスター
トとなった。
数十名のノーベル賞受賞者の講演を聞けるだけでなく、受賞者と
のグループ・ディスカッションや食事会といった交流会などが短い
期間に目白押しとなっているこの会議。今年は、44名の受賞者と激
選された720名(登録された候補者は世界中で10,000にものぼった
らしい)の参加者(招待されるという形となる)が一斉に集ったわ
けだが、日本からは博士課程の学生や若手研究家15 名が選ばれて
参加した。そして、この知る人ぞ知る偉大なる会議に、今年インド
ネシアからも初めて5人(35歳以下)が招待されたのだった。
インドネシアからは今回が初めての招待となったが、同じアジア
からは日本のほかにも既に中国とインドが招待されているらしい。
しかも、このどちらの国も1回に25名も招待されたことがあるらし
い。こういった数字を知るとその遅れを感じるものの、インドネシ
ア国内では、“インドネシアも招待され始めた”というポジティブ
な評価や自信が沸いてきているらしい。
このうれしいニュースの前、2005 年4月24日から5月1日まで
インドネシアで開催された『高校生アジア物理オリンピック』では
、約20カ国が参加した中、金メダル常連の中国、台湾、シンガポー
ル、タイを差し押さえて見事インドネシア(4人で1チーム)が金
メダルを獲得した。彼らはその後大統領との顔合わせとなり、おそ
らく将来国を背負って立つ人材に育って欲しいとかなんとか、スピ
ーチされているのだろうけど、実際、インドネシアの若者はかなり
レベルが高いと思われます。昨今、ゆとり教育が原因で世界レベル
での子供たちの学力が落ちてしまったと大騒ぎした日本とは大きく
違うと思います。
また、インドネシアでは将来、(間違っていなければ)マイクロ
ソフト社の手引きと援助で国内にコンピューター関係(教育及び産
業の両面)の一大都市を築く計画があるらしいです。国の興亡には
時期というものがあるらしいのですが、イギリス⇒アメリカ⇒日本
⇒韓国のあとは、中国やインド、もちろんインドネシアの時代がや
ってくると思えてなりません。この国には、日本の若者のように、
社会制度やシステムに守られてノンビリと受身で生きている人たち
がいない分、生きるという意味において健康的なサバイバル原理が
働いていて、自分の頭で考えていく若者が多いように思えてならな
いのです。そう、『考える力』、これを身に付けていかなければな
らないのです
Written By Ryo
================================
Ryo さんのエッセー過去ログはこちら
http://balibooktree.com/essay/ryo/index.htm