オダギリジョーはこう語った。
オダギリジョーは、役者がうらやむような役者になりたいと、
語った。「いい仕事しているな。」と、いい役者に思われたい
んだそうだ。技術だけで、いい演技を見せるんじゃなくて、
頑張っていい演技をするんじゃなくて、ただそのままの
自分がそこにいて、圧倒的な存在感があればいいと、
思っていると語った。
だから、始めて演じた時の自分を忘れてはいけないと、
いつも思っているそうだ。
立っているだけで、画面を支配するかのような自分の姿が
今見ても好きだと語った。
自分が一番自分のファンで、どうすればみんなが喜んで
くれるのか、考えながら演技していると語った。
台本を一度読んだ時に、受けた印象を大事にしている。
台本の言葉をそのまましゃべるのは嫌い。
台本から、次の人の返事の仕方やリアクションを想像しな
がら読むのは嫌い。
一緒に演じる人々と、その場でしか出てこない言葉を、探し
ながら演じていきたいんだそうだ。
オダギリジョーは、普段は余りしゃべらない。
役者は余りしゃべらない方がいいと考えているからだ。
でも、彼は本当にシャイな人なんだ。
「彼は黙っていても、演技していてもホントにかっこいい
です!」と、ある女優に褒められたら真っ赤になって、
うつむく。
テレビのバラエティーで、SMのS嬢が出てきた時、司会者
がふざけて「どうですか?オダギリジョーさんみたいな、
美青年は?」と彼女にたずねた。
S穣が、にやりと笑って「辱(はずかし)めてやりたい!」と、
答えると、オダギリジョーは真っ赤になって、泣きそうな目で
「ボク、その言葉だけで十分辱められました!」と、
訴えていた。
とっさに出てきた彼の言葉のセンスに驚いた。
その時からオダギリジョーのファンになることにした。