中国は越前くらげを輸出中
なにげなく観たTV番組に、
「なぜ去年、越前くらげが大発生して、太平洋側まで流れてきたか」という特集があった。
科学者が生態を調べていくと、くらげの「もと」が歩くと、歩いた跡からミニミニくらげが
うようよ出てくるという繁殖の仕方がわかったそうだ。
くらげは、魚が食べないような小さなプランクトンを食べる。
しかし、日本海に現れたくらげは、すでに巨大化している。 どこから来たのだろう?
海流を考慮に入れて、コンピュータでシュミレーションすると、越前くらげは、
中国の黄河、揚子江の河口で産まれているとわかった。
つまり、あそこの海が、今、急激に汚れてきていて
「くらげが食べるプランクトン」が、たっぷりあるということらしい。
たらふくプランクトンを食べて増えたくらげは、海流に乗って、日本海にやってくる。
そして、津軽海峡をぐるっと回って、太平洋側まで来るというわけ。
科学者が、「小さな事にも、大きな問題が隠されているのです。
この自然の警告を無視すると、将来、海は魚ではなく、ニュージーランドのある湖
のように、くらげでいっぱいになる日がくるでしょう。」と言っていた。
中国の問題も、わたしたち日本人、特に日本海側の漁師の方々に関係が
あるのだ ということを感じた。 越前くらげは網にかかると、大変なのだ。
網を破くし、肝心の魚が取れなくなる。
中国の船は多くの輸出品を積んで、外国に出かける。
そこで、船の転覆防止に、中国の海で吸い上げたバラスト水を、外国の港に到着間近に捨てる。
その時 中国の汚染された海水も出て行く。 その海水には、越前くらげの
ベイビーたちも、紛れ込んでいるはずだ。
中国が環境問題を考えずに汚染物質を垂れ流すと、 日本だけでなく、
世界が汚れるのだ。実は日本も、その方法で、ヒトデをオーストラリアのタスマニアに
輸出してしまった。現地の貝は、ヒトデに食べられ全滅した。申し訳ないことをしている。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha04/10/100216_.html
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha04/10/100216_.html
2年前のTV番組で観たのだが、ミャンマーでも、河イルカが、原因不明の病気で死んでいる。
「絶対、上流で何かある!」と、ミャンマーの漁師が言っていた。
「中国が工業排水の垂れ流しをやっているからだ」と、わたしもにらんでいる。
日本にも、過去に公害で苦しんだ人々がいたが、中国には、まだ公害の被害者は
出ていないのだろうか。
河イルカが死んでいることが、
自然の警告なのではないか?
河イルカはメコン河にもいる。ラオスとカンボジアの国境近くのバクセーと、
クラチエに生息している。 今、中国はメコン河周辺の開発を計画し、東南アジアでの
勢力拡大を図ろうと している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050705-00000008-san-int
メコン河周辺国が乗り気なら、メコン河の河イルカの運命も決まる。
動物のいのちを大切にできない人類は、自らのいのちも 危機にさらしている。
河が汚れて、魚が汚染され、人と生き物たちが有害化学物質に
犯されていくのを 過去に経験済みの日本は黙って見ていてもいいのか?
メコン河の周辺国が経済的に豊かになっても、 健康なからだを失っては、
元も子もないのだ。 みんな、日本がたどった道を確実にたどろうとしているようだ。
やるならやるで、環境を考えて開発するよう、中国にはお願いしたい。
工場の責任者一人一人が、 工場の排水を浄化してからメコン川に流してくれる
かどうかを、中国がきっちり管理できるのか?
自国の川も管理できず、海まで汚している国が、
メコン川を守れるのか?