- 天使の歩廊―ある建築家をめぐる物語/中村 弦
- ¥1,575
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文庫落ちしたのをみて、新書を借りてみました
少なくとも、文庫の表紙より新書の表紙のほうが内容に合っている気がする…
これ、建築ファンタジーなんですね
少しミステリー寄りですが、完全なるミステリーでもない
「天使」がキーワード
「家」というのは、そこに住む人の想いがあるからこそ、家が家として機能する
建築家という言葉より「造家師(ゾウカシ)」という言葉のほうが現代でも通用するのではない?
ひとりの造家師が作る家は、建て主のためにだけある
とても不思議な想いのまま6編を一気に読めました
いいです、これ
出来上がった「家」を想像するだけでも、ものすごく楽しい
Ⅰ冬の陽 の家はとても優しくて暖かくて、夫婦の想いが通じた瞬間が美しい
Ⅱ鹿鳴館の絵 見たままだけでなく、感じ取るままに描く絵が時代を翻弄する
Ⅲラビリンス道遥 自分だけの居場所のための家は、こういうものなのだろうと思います
Ⅳ製図室の夜 夜でなければ描けない製図、そこに意味がある
Ⅴ天使の都 使命に導かれるままの結果が…
六忘れ川 この家を実際に建てて、住んでみたいと本気で思えます
続きがあるのかな?あるといいな…