【睡眠不足で遺伝子発現に悪影響、研究結果】
2013年 02月28日 10時22分提供元:AFPBB News
(AFP=時事)たった一週間の睡眠不足であっても、遺伝子に悪影響を及ぼし得る
26日に発表された報告書によると、
睡眠不足は遺伝子発現にマイナスの影響を与える可能性があることが分かった。
この発見が、睡眠不足とさまざまな健康状態の関係を明らかにするヒントになるかもしれない。
十分な睡眠の不足が、心臓疾患や認知障害、肥満といった健康状態と関連していることは
すでに確認されている。眠りの研究を専門とするディルクヤン・ダイク(Derk-Jan Dijk)氏と
研究チームは、睡眠不足が健康上の問題にどのように関連するのかに着目しながら、
症状の裏側にある分子メカニズムについての詳細な調査を行った。
その結果、毎晩6時間以下の睡眠で1週間を過ごした場合、炎症や免疫系、
ストレス反応に関連する711の遺伝子の発現に影響が出た。
さらに、1晩に10時間までの睡眠が認められた調査対象者と比較すると、
睡眠が不足していた人たちの遺伝子は概日リズム(サーカディアンリズム)が不規則になり
、1日を通して発現が高くなったり低くなったりする遺伝子の数が急減した他、
さらに多くの遺伝子において、約24時間周期の振動の幅が収縮した。
調査期間の最後の日には、調査対象者に対し、一定の時間をおいて血液検査をしながら、
40時間にわたって起きていることを求めた。
その結果、それまでに十分な睡眠を取っていなかった人たちは、
十分に眠っていた人たちに比べて7倍の影響を受けていたことが分かった。
通常、健康な成人にとっての夜間の睡眠時間は、7~8時間と考えられている。【翻訳編集】
【体内時計の調節、たんぱく質2種の働き明らかに】
http://news.so-net.ne.jp/article/detail/800816/
2013年 03月01日 17時29分提供元:読売新聞
体内時計を「速める」「遅らせる」という正反対の働きを持つ2種類のたんぱく質が、
細胞内でバランス良く働くことで約24時間周期が保たれることを、
東京大学の深田吉孝教授らの研究チームがマウスの実験で明らかにした。
28日付の米科学誌セルに論文が掲載された。
睡眠障害など体内時計に関わる病気の診断や治療に役立つ可能性があるという。
研究チームは、約24時間周期で増減を繰り返すCRY(クライ)という
たんぱく質に作用する「FBXL3」「FBXL21」という構造の似た
2種類のたんぱく質に着目。それぞれのたんぱく質を作れない遺伝子組み換えマウスを
暗闇で生活させて調べたところ、CRY分解作用を持つFBXL3は体内時計を速め、
CRYを蓄積させるFBXL21は時計を遅らせることが分かった。
両方のたんぱく質ともない場合は、数週間後に行動リズムが完全に崩れた。
2013年 02月28日 10時22分提供元:AFPBB News
(AFP=時事)たった一週間の睡眠不足であっても、遺伝子に悪影響を及ぼし得る
26日に発表された報告書によると、
睡眠不足は遺伝子発現にマイナスの影響を与える可能性があることが分かった。
この発見が、睡眠不足とさまざまな健康状態の関係を明らかにするヒントになるかもしれない。
十分な睡眠の不足が、心臓疾患や認知障害、肥満といった健康状態と関連していることは
すでに確認されている。眠りの研究を専門とするディルクヤン・ダイク(Derk-Jan Dijk)氏と
研究チームは、睡眠不足が健康上の問題にどのように関連するのかに着目しながら、
症状の裏側にある分子メカニズムについての詳細な調査を行った。
その結果、毎晩6時間以下の睡眠で1週間を過ごした場合、炎症や免疫系、
ストレス反応に関連する711の遺伝子の発現に影響が出た。
さらに、1晩に10時間までの睡眠が認められた調査対象者と比較すると、
睡眠が不足していた人たちの遺伝子は概日リズム(サーカディアンリズム)が不規則になり
、1日を通して発現が高くなったり低くなったりする遺伝子の数が急減した他、
さらに多くの遺伝子において、約24時間周期の振動の幅が収縮した。
調査期間の最後の日には、調査対象者に対し、一定の時間をおいて血液検査をしながら、
40時間にわたって起きていることを求めた。
その結果、それまでに十分な睡眠を取っていなかった人たちは、
十分に眠っていた人たちに比べて7倍の影響を受けていたことが分かった。
通常、健康な成人にとっての夜間の睡眠時間は、7~8時間と考えられている。【翻訳編集】
【体内時計の調節、たんぱく質2種の働き明らかに】
http://news.so-net.ne.jp/article/detail/800816/
2013年 03月01日 17時29分提供元:読売新聞
体内時計を「速める」「遅らせる」という正反対の働きを持つ2種類のたんぱく質が、
細胞内でバランス良く働くことで約24時間周期が保たれることを、
東京大学の深田吉孝教授らの研究チームがマウスの実験で明らかにした。
28日付の米科学誌セルに論文が掲載された。
睡眠障害など体内時計に関わる病気の診断や治療に役立つ可能性があるという。
研究チームは、約24時間周期で増減を繰り返すCRY(クライ)という
たんぱく質に作用する「FBXL3」「FBXL21」という構造の似た
2種類のたんぱく質に着目。それぞれのたんぱく質を作れない遺伝子組み換えマウスを
暗闇で生活させて調べたところ、CRY分解作用を持つFBXL3は体内時計を速め、
CRYを蓄積させるFBXL21は時計を遅らせることが分かった。
両方のたんぱく質ともない場合は、数週間後に行動リズムが完全に崩れた。