今日は、日曜日のフットサルのことを書こうかなとか

土曜日の凹んだ話を書こうかなとか(←ウサ晴らしw)

思っていたのですが、ニュースサイトを見ていて気になったことを。




JR脱線25日で2年 車掌献花 「なぜもっと早く…」

 「ポーズにすぎない」「弔いの気持ちを持ったのはいいこと」…。JR福知山線脱線事故の電車に乗務していた松下正俊車掌(44)の現場訪問について遺族は23日、長かった“沈黙”に戸惑い、複雑な表情を浮かべた。

(Yahoo!ニュースより)



一見、私も2年経って今?と思いました。

ですが、



JR福知山線脱線:車掌インタビュー 無念、「非力だった」

 乗客106人と運転士が亡くなったJR福知山線脱線事故からまもなく2年。事故車両に乗務していた松下正俊車掌(44)が28日、毎日新聞に初めて胸の内を語った。「車掌として客の命を預かっていた。私には説明責任がある」。約3時間、伏し目がちに言葉を選びながら語った松下車掌。事故を振り返り、「非力だった」と無念さをにじませた。しかし、事故からあまりに長かった沈黙の期間。遺族や被害者らに、どこまでその真意は届くのだろうか。【本多健、勝野俊一郎】

(msnニュースより)



このインタビューは3/28に行われたようですが

松下車掌は、事故の5日後から3/25まで約2年間、

適応障害で入院していたようです。<ソース>

継続した入院か、入退院を繰り返していたのかは

記事からは読み取ることができませんが。



宝塚には、10年来のネットの友達が住んでいます。

ここ10年超の間に、片手ほどしか会えていないし

私が、極貧の一人暮らしでネット環境から離れてしまったり

mixiで再開するまで、音沙汰のなかった時期もありましたが

このニュースの第一報をTVで見て、思い出したのは彼女と

3人のお子さんたちの安否でした。

(ダンナさまは数年前に彼女からリストラしたため、いません 爆)


彼女&お子さんも、普段電車を使って通勤or通学していなかったため

無事でしたが、日々送られてくる映像に唖然とするしかなかったことを

今でも覚えています。



さて、この車掌さん。

彼もJR西日本の社員で、車掌という立場から

責められることも致し方ないのですが

彼も被害者の一人ではないでしょうか。


同僚が起こした事故で、自身が体験した恐怖と

被害者の遺族・家族からの「責められる」という思い。

何度も夢でうなされたのでしょう。

この2年間、心から安らげる日はあったのでしょうか。



今朝、これらより先に私がモバイルL25で見たのは

以下の記事と同じものでした。



被害者とJR、埋まらぬ溝=遺族が土下座、動けぬ役員-福知山線事故2年

 107人の死者と562人の負傷者を出した福知山線脱線事故から、25日で満2年を迎える。一部の遺族はJR西日本と示談に応じたが、同社の事故後の対応で傷ついた遺族、負傷者は多い。「どこまで愚弄(ぐろう)するのか」。痛手から立ち直るどころか、溝が深まっているのが現実だ。

(Yahoo!ニュースより)



情報を鵜呑みにするな が信条の私ですが

これに関する情報で、JR西日本寄りの記事はまるで出ていません。

タイトルの一部、「動けぬ役員」「動かぬ役員」だったのでは?

とむしろ邪推してしまいそうな勢いです。


上の記事ですが、まず、ここで問題になっているのは

事故当時、引責辞任した元役員がグループ企業に天下りしていたこと。

そしてこの天下りも、報道がスッパ抜くまで表沙汰にはならなかった。


事故原因の説明を求めた遺族に対し、無回答のまま

自分達は新天地で社会生活を営んでいる。

事故によって家族が崩壊した遺族の心は、

2年前から時が止まったままなのではないでしょうか。


さらに、遺族団体が面会に訪れてもなしのつぶて。

上で引用したニュースのくだりには、こうありました。



 この日の交渉は午後7時から午前零時まで5時間。「当時の考えなどを直接聞きたい」との要望に、同社は「現職の者が対応する」と長時間の押し問答が続いた。
 遺族の男性は業を煮やし、「土下座すれば会わせてくれるか。こんな頭ならいくらでも下げる」と言い、遺族担当の取締役らの前にひざまずいて手をついた。しかし、JR側は取締役をはじめ、誰一人として起こそうとせず、中にはいすに座ったままの幹部もいた。
 4月4日の交渉も、遺族が「土下座しても何とも思わないのか。遺族の気持ちはどうでもいいのか」「不誠実極まりない。会社のメンツしか考えていない」などと涙ながらに訴えたが、約3時間半の協議に進展はなかった。



開いた口が塞がらないというのは、このことでしょうか。

事故の原因は、ミスをした社員に対する「日勤教育」の過酷さだとか

運転手が車掌のオーバーラン報告に気を取られていたとか

様々な憶測が飛んでいます。

確かに、役員たちは直接原因に手を下したわけではない。


ですが、役員というのは企業の責任を負う立場ですよね?


つまり万が一の際、社員が起こしたミスや事故に対しても

責任を負う、経営がおかしくなっても責任を負うから

役員というのは金銭面でも立場面でも待遇がいいのですよね?



おそらく、役員の中にもストレスで胃腸を壊したり

髪が薄くなってしまったり、体重が激変したりという人は

いたかもしれません。(コレ、あくまで私の想像ですが)

役員を支える家族も、それなりに大変だったでしょう。

だけど彼らは、その場を取り繕うこと。

自分達の生活が脅かされることはまっぴらごめんなこと。

正直、「面倒だ」くらいに思ってるのではないでしょうか?


遺族の心の痛みは、どうでしょう。

いちニュースウォッチャーの私が理解できるものではないでしょう。

神戸新聞の特集 の中に、遺族の言葉 があります。

役員たちは、これを読んだのでしょうか。

読んだとして、どんな気持ちで読んだのでしょうか。



少なくとも、私はこれを読んで目頭が熱くなりました。



万事の際、その人と最後に会った光景は

いつまででも記憶に残ります。 

例えば、家族の死に目に会えなかった人は

最期に会った光景が目に焼きついていると思います。

私はまだ、両親の最期に遭遇していませんが

母親が動脈瘤で倒れた日の朝、仕事に出かけるために

家族で一番最初に彼女が家を出たときの光景は、

今でも鮮明な記憶に残っています。



また、想像だったとしても。



私を起こして、二度寝してしまった、今朝の彼。

朝の女の準備は時間がかかるので、

ついついほったらかしで着替えと化粧を済ませ

ふと気がつき、2階へ上がって起こして

「ごめんね、先に行くね」

これで、どちらが事故に巻き込まれても、遺された者は

今朝のシーンは一生忘れることができないんだと思います。

何せ二人とも、電車に乗らなくては会社に行けないのですから・・・



電車だけではありません。

エレベーターに乗ることがあれば、落ちる危険性を秘めているし

(今朝たまたま、乗ったエレベーターが落ちる夢を見た・・・)

交差点で信号待ちをしていれば、トラックが突っ込んでくることもある。

(風見しんごさんの娘さんの事件がありましたよね)

普段はなかなか意識しませんが、人はいつでも

事故の恐怖と背中合わせなのではないでしょうか。



シンドラーの幹部もそうですが、JR西日本の幹部も

自分達が提供しているサービスが、危険性を孕んだものだと

自覚していなさすぎます。

あるのは、「電車」という、ライバルが少なく新規参入が

困難な中での傲慢さと、大企業特有の無責任体質のみ。


「無責任体質」は、先のニュース記事の引用で十分でしょう。

「傲慢さ」は、西日本に限らず、関東圏でも何度も体験しています。

詳しく書くと文字数オーバーになりそうなので割愛しますが

JRに限らず、私鉄も同じ。

とにかく落ち度を指摘しても謝らない。

システム上、仕方のないことでも、きちんと説明してくれれば

納得できるのに、「こうですから」の一点張り。明らかに上から目線。




心のない人たちに、どうしたら制裁を加えることができるのか。




事故に遭った人たちの記憶を、他人に植え付けることができるならば

役員の脳に移植し、眠りに落ちるたびに夢でその記憶を見ればいい。

朝になって、夢から覚めれば、確かに平凡な日常が待っている。

だがしかし眠るたびに同じ光景に遭うとしたらどうだろう。

マトモな人間なら、恐怖を覚え、眠ることができなくなるだろう。

体に傷はつかないが、心は確実に蝕まれていくだろう。




ものすごく、私が危険思想にハマっているのは分かるのですが

他人事ながら、やり場のない怒りに、吐き出さずにはいられませんでした。

お目汚し失礼・・・m(__)m