ある時・・・ふっと聞いた事がある。

『アナタは、私が【智恵子抄】の智恵子のようになったとしても光太郎のように愛してくれますか?』と。

返事は、即答で『お前のそばにいられるのが俺の幸せだよ』と、答えてくれました。

・・・彼なら・・・本当に、光太郎のように愛してくれるだろう。

そう思える事は・・・とても幸せなんだと思う。



おしどり夫婦・・・かつて、私と元旦那も世間ではそう呼ばれていた。

でも、実体は仮面夫婦だった。

どんな苦労も行動も当然としか受け止められず、愛情だの会話だのはくだらないとか暇人の戯言だと言われ続けていた。

私は・・・元旦那が本気で好きだった・・・フリをしていたのかもしれない。

理想と現実の狭間で・・・今ある形を壊すという事は、家庭を作る事も出来ない失格者のようなイメージというか、思い込みを持っていたのかもしれない。

『普通の家庭』というモノに対する憧れと幻想がごっちゃになっていたのかと。

そもそも・・・『普通』の基準なんて、個人の価値観なのに。

今だからこそ言える。

夫婦って、二人で時間をかけて作っていくものだと。

体裁や、世間体なんて・・・どうでもいいことだと。



極端な喩えなのかもしれないけど・・・たとえ、狂気の中にあっても・・・

愛し合っていたい・・・。

誰がなんと言ってもいい。あの人が好きだからと言い切れるそんな夫婦になりたい。