前回までのあらすじ。


市役所で療育の申込書を提出。


その後、相談支援事業所の方とアポイントが取れた。



相談支援専門員が、自宅を訪問。


長男にも優しく話しかけてくれたが、長男は気に止めず、ひとりで遊ぶ。


まずは、重要事項説明や相談支援利用契約書の取り交わしなど。


長男がいなければ、このようなサービスがあることすら知らなかっただろう。


その後、長男のことの聞き取り。


好きなもの、苦手なもの、困ったこと、過ごし方、などなど…



長男についての聞き取りは、保育所の育児相談、児童精神科、市役所の電話調査などで話してきたが、話せば話すほど、長男の問題点に頭を抱える。


というのは、私が長男について困っていると明言できるのは、「発語がないこと」…この一点にほぼ着地するのだ。(指差しはなんとなくするようになった。)


癇癪はあまり起こさない。


機嫌はいつも良い。


感覚過敏は全く無い(おそらく鈍感)。


道順や手順にさほどこだわりはない。


ひとりで遊ぶが、他の子どもに手を上げたりおもちゃを取り合ったりなどのトラブルはない。


熱狂的に好きなものもない。


YouTubeを見るタブレットの電池が切れても、諦めて別のもので遊ぶ。


長男が、もし、発語が年相応か少し遅れぎみ程度であれば、検診に引っ掛からなかったのではないか…と思う。


とはいえ、困っているのは困っている。


急に走り出したり、指示が通らなかったり、傍から見れば挙動が不思議だったりすることなど。


ただ、それらについては障害の有無に関わらず、世のお母様方は大なり小なり困難に感じていると思う。


ただし、私は定型発達の子育てをしたことがないので、想像に過ぎない。



話を戻すが、相談支援専門員との話は2時間程度要した。


次男が途中でぐずったり、多少話を中断する場面があったが、なんとか長男の方は機嫌よくいてくれた。


相談支援専門員がサービス計画を早めに作っていただけるとのことで、それが市の方に提出されれば、療育の申請がじきにおり、療育を開始できるようだ。


市の窓口では、1、2ヶ月かかると聞いていたが、さまざまな人の尽力により、早めに療育を開始できる兆しが見えた。


感謝するばかりだ。



最後に、先日の電話でちらりと「療育手帳」のことを言われたので、気になって聞いてみた。


3歳で自閉スペクトラム症の診断を受けたなら、療育手帳をもらえる可能性があるとのこと。


あれば何かと使えるので、市の福祉事務所へ問い合わせてみて、とのことだった。



正直に言うと、長男の自閉症はさほど重くないのではないか、という希望的観測を性懲りもなく抱いていたのだが、やはり3歳ではっきり診断されるということは、彼はなかなかの度合いなのか。


いや、私の座右の銘は「塞翁が馬」。


長男が「重めの」自閉スペクトラムとしても、「此れ何遽ぞ福と為らざらんや」。


これがいつか、長男を助けることに繋がるかもしれない。



後日、相談支援事業所が運営している児童発達支援施設に見学に行くことになった。


長男が楽しく行ける療育であることを願う。