次男の4ヶ月検診に行ったときの事。(最近の話ではなく、ちょっと過去の話である)


次男は普通よりやや大きめで生まれたが、母乳をゴクゴク飲みどんどん成長。

成長曲線などに付き合ってられないと言わんばかりに、あっという間に突き抜け、「今日一番大きいね」と太鼓判を押していただいた。

そして私は、「良い母乳が出てるのね」と、次男のすくすくっぷりのお陰でお褒めの言葉を頂戴した。

「太らせ過ぎ」とお叱りを受けることを覚悟していたが、まさか褒めていただけるとは。

世の人々は本当に優しい。私なんぞに優しい。

私も人に優しくなりたい。


一通りの検診を終え、保健師とのお話。

何か心配なことはと聞かれ、発達障害の長男の事を相談した。

というのも、以前、発達障害を持つ子どもが、親が目を離した隙に下の子を抱っこし、落としてしまったことで下の子が重症を負った、という事件を耳にしたからだ。

この頃は次男にさほど興味もない長男だが、今後、次男の成長に伴い、イライラしたり、腹が立ったりすることがあるかもしれない。

その時、次男に故意でも過失でも、攻撃するようなことがあったら…


それに対して、保健師の言葉は意外なものだった。

「自閉症の子は優しいんですよ」

ハッとした。これが目から鱗、というものか。

保健師曰く、自閉症の子どもは、感覚過敏で赤ん坊の鳴き声がとても耳に障ったり、予期せぬ行動で(自分の遊んでいたおもちゃを取られるなど)つい手が出てしまうこともある。

だけど、基本的には優しいのだ、と。

確かに、長男は優しい。

次男を「スキスキ」と覆い被さり(多分ハグなのだろう)、「ヨシヨシ」と頭を撫でる。

私のことは未だに呼ばないが、次男のことは名前で呼ぶ。

思えば、飼い猫に対しても、興味津々だが意地悪はしない。

私がとてつもなく怒り狂っていてもニコニコしている。

ただし、これが一層私を苛立たせるのだが…これは私の問題か。


今まで、長男の自閉症スペクトラム症故のできないこととできることばかりに焦点を当てていたことに気づいた。

それだけで私の中で長男を作り上げてしまっていた。

だが、それは長男のたった一部でしかなかった、彼にも、自閉症スペクトラム症だからこそ良いところがある。


そんな発見をした、次男の4ヶ月検診だった。


余談だが、次男はその後5ヶ月にして、10㎏の大台を突破した。

ひとつ言い訳をするならば、完母は欲しがるだけ飲ませてよいと、言われた…気がする…