
にゃぁ子さん、母ちゃんたちちょっと出かけてくるね。
帰りがいつもの夕飯の時間より遅くなりそうだから、お正月用に買ってきた缶詰、いつものおやつより多めにあげとこうね(´▽`)


おぉ!美味しそうじゃないか☆
さすがにこれを半分こは多いから、今日の夕飯と明日の朝ご飯にもしようか。

どぉ?おいしい?

Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン

陽向、ちょっと匂っただけで口付けず。
にゃぁ子さんも半分近く残すという結果に。
はぁぁ…………(/ω\)
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夕方からは相方とともにシズカさんのお通夜へ。
12月半ばにに親戚の葬儀があり、1月の四十九日に参列するかわからなかったので、念の為クリーニングに出さずに置いておいた喪服が役に立ってしまうとはね……
コロナ禍ということもあってか、少人数でお焼香をしてお別れするだけのシンプルなお通夜。
祭壇に飾られた写真の、シズカさんの優しい微笑みが悲しい。
私とシズカさんは、妊婦ニャンだったにゃぁ子さんを保護した保護主と、生まれた子を引き取ってくれた里親さんというだけの関係である。
実際に会ったのはほんの数回だが、折々でLINEのやり取りはしていたし、小春が虹の橋を渡ったときはわざわざお参りに来てくれた。
ふんわりとした女性らしい雰囲気の、優しいシズカさんが好きだった。
私が人見知り&めんどくさがりのため、なかなか距離を縮められなかったが、できればもっともっと仲良くなりたいと思っていた。
とはいえ、実際のところ「親しい」と言える間柄ではないので、病気のことを知ってからもお見舞いに行ったりはしなかった。
弱った姿は見せたくないだろうと思ったし、私が行くことで本人やご家族に余計な気を使わせるのもイヤだったから。
シズカさんの様子は、リカさんがちょこちょこと報告をくれた。
「あやめの面倒を最後まで見ることができなくて、TOMOさんに申し訳ない」と言っていたそうだ。
私に申し訳ないなんて思う必要ないのに。
だって、あやめの面倒を最後まで見たかったのは、他でもないシズカさんのはずだから。
私自身、もしにゃぁ子さんと陽向を遺していくことになったら……なんて考えたくもない。
もっと年をとって自分の寿命を考える頃になってからならいざしらず、現段階では自分がニャーたちよりも先に逝くなんて思ったことなかった。
ニャーたちに少しでも長生きをしてもらうことばかり考えていたけど……病気や事故でという可能性がないわけではないんだよね。
シズカさんにはあやめだけでなく、まだ若い娘さんやそのお子さんであるカワイイお孫さんもいる。
これから先、まだまだ楽しいことがいっぱい待っていただろうに。
どんなに無念だったかと思うと、胸がキュッとなる。
「今のところ色々と順調にいってますし、これからの治療も必ずしもうまくいくと信じて頑張っていきたいとおもいます。あやめのためにも早く元気にならなくちゃ!」
「私が完治して元気になったら、大変だった闘病生活の事聞いてください!その時笑って話せるように頑張らないと!あやめをおいていくわけにいきませんから!」
私とのLINEのやりとりで、こんな風に言っていたシズカさん。
「そっか~!大変だったんですねぇ。でも、治って本当に良かった!」と、笑顔で話したかった。
シズカさんが旅立つちょっと前、リカさんが「向こうに行ったら小春ちゃんを見つけてね」と言うと、「絶対見つける。見つけてTOMOさんに会いに行くように伝えるね」と言ってくれたそうだ。
どこまでも優しい……
小春、シズカさんに会ったら「おつかれしゃま!」って「こはフライ」してあげなね。
そして、あんたのぽよぽよお腹をモフらせてあげて、頑張ったシズカさんを癒やしてちょーだい。