豊川市で地域猫ボランティアの団体として活動を始めて3年になります。猫に関するプロ集団ではなく、猫が好きで少しでも不幸な猫を減らしたいという思いで集まった素人ばかりの団体です。
これまで市内の野良猫相談に対応してきた中で感じるのは、猫の問題はご近所トラブルに繋がっているということ。ガリガリに痩せた野良猫を可哀想だと思いエサをあげる人、一方でその野良猫のふん尿被害、鳴き声に迷惑して困っている人。どちらにも言い分がありますが、それが理解できず、お互いに相手を悪く思うようになってしまい、ご近所トラブルになってしまうパターンがとても多いです。そもそも、野良猫はどこから来たのでしょうか。野良猫は野生動物ではありません。もともとは人間に飼われていた猫が捨てられたり、迷子になったりして、外で生きることになってしまった猫です。ゴミを漁ったり、民家に侵入したり、必死に食べ物を探して生きようとします。そのため、野良猫は地域の嫌われ者になってしまいます。交通事故で死ぬ猫は市内で年間約450頭だそうです。そして、そんな過酷な環境でも種を残すために繁殖します。特に猫の繁殖力は高く、100%の妊娠率に加え一度の妊娠で5匹前後の子猫を産みます。その子猫も半年もすれば繁殖できるので、ものすごいスピードで増えていきます。計算上では、たった2匹の猫が一年で60匹ほどにもなってしまうと言われている動物です。ただ実際には産まれてすぐにカラスに襲われたり、交通事故、栄養不足で育たず死んでしまう子猫も多いですが、それでも少しずつ増えていってしまいます。そのため、不妊去勢手術をし、繁殖をストップさせることがとても重要になってきます。
環境省が推奨する「地域猫活動」は飼い主のいない猫の不妊去勢手術をし、適切な餌やりをすることで管理をし、徐々に数を減らしていく方法で、地域の野良猫問題を解決する唯一の方法だと思います。野良猫問題を地域の問題だと捉え、協力し解決することでご近所トラブルも解消されていくと思います。私たちボランティアは、地域の活動を行政とともにサポートする立場で活動しています。
豊川市では今まで野良猫の不妊去勢手術に対する助成制度がありませんでした。
今回のクラウドファンディングを通して「地域猫活動」を多くの方に知っていただき、地域の野良猫問題の解決を手助けする助成制度が開始されることを期待します。
(当団体では猫の引き取り、保護は実施していません)