2012年6月20日より
全国における動物の殺処分施設に関する統計では、8割以上の92自治体(委託を含む)は炭酸ガス施設を採用しており、熊本市、京都市など15自治体は原則として獣医師が麻酔注射で1匹ずつ安楽死、
そして主要都市では唯一山口県下関市にある動物ふれ愛ランド下関だけが、手術で使う麻酔ガスを密閉空間で吸引させる安楽死設備を取り入れている。
同市では平成21年度に、約8億2000万円かけて安楽死設備を導入。年間の処分費用は苦痛を伴うとされる「炭酸ガスによる窒息死」に比べ3倍の約700万円かかるという。
内閣府の「動物の殺処分方法に関する指針」では、「出来る限り動物に苦痛を与えない方法」を求めているが、強制力はなく、財政難に苦しむ自治体では安楽死施設の導入に二の足を踏み、従来の炭酸ガスに頼っているというのが現状だ。
予算の問題・・・
「環境省」も頑張っている だけど 各自治体はバラバラ・・・
前にアメリカの動物救護対策を勉強した時 訓練及び救護対策をしている自治体(州?)に対しては 被害の際の全額を連邦政府が負担するというものでした。
昨年のニューヨーク州の被害も その政策が生かされたそうです。
でもアメリカというか 「ひとつの言語で統一する」から始まるこの政策を やり抜くマンパワーと 方針だけではなく やっぱり「資金確保」をしてくれているバックアップも大事かと・・・
啓発の仕方の違い・・・
徳島県は「トラックにペット殺処分機を乗せ 走行中に処分」していますが、ペットを持ち込んだ飼い主に「処分は安楽死ではなく窒息死。あなたはペットを殺すことになります」と厳しい言葉で飼い続けるよう説得しているとの事。
また、愛媛県は、窒息死する殺処分機の様子を定期的にマスコミに公開。
愛媛県動物愛護センターにおける犬猫殺処分業務の動画はyoutubeで公開されています。
この様に 同じ「殺処分を減らす」目的でも 今いる動物を苦しめて殺す事は「動愛法違反」です。
欧米では 獣医師が麻酔注射で1匹ずつ処置する事のみ安楽死としています。
一刻も早くそうなる事を願います。
熊本市の職員さんが思った率直な意見「もう処分機は 動かしたくない!」この想いが 今の熊本市に繋がっているのですから・・・
精神的負担・・・
西宮市動物愛護センターを訪問(2012,05,18)した際に 獣医師に質問しますと「やはり殺処分が一番辛い」と言われました。「現在殆ど 麻酔注射で1匹ずつ安楽死しているが…」
センターには 「処分機」もあり 毎年50万円のメンテナンス料がかかっているそうです。
「これで処分するのは年3回ほど、麻酔もかけられない野犬や 野良猫のボス。但し追い込みはせず、ゲージごと処分機に入れている」これは 処分機を使わないといけないからと私は判断しました。
私の様な素人でも何匹もボスねこを捕獲・搬送・手術に出し無事元の地に返しているからです。
「ゲージ」に入っている犬猫を獣医が 扱えないはずがないと。
頑張れ 15自治体! そして… 拡がれ!
精神的配慮が必要・・・
「一度 譲渡と決めた動物は 里親が見つからなくても処分しない」「乳飲み子でも 余力あれば 育てて譲渡する。他を生かす作業で心がなごむ」そうです。
以前 救急や二次の動物病院の動物看護士は「助からない命」を多く扱い「ターミナルケア」が多い為 精神的に疲れ 離職率が高い。そこで被災地より 里親募集の子犬を病院内で一時預かりし 世話をする事で 病院内が明るくなり 看護士の離職率も低くなった。(大阪市獣医師の講演会で)と聞きました。
殺す行政から生かす行政への転換に 高額な殺処分機はお荷物以外のなにものでもありません。
写真は 昨年5月に訪問した 西宮動物愛護センターです。
譲渡前に育てられている子猫 玄関は写真で一杯 譲渡犬の同窓会もあるとか・・・



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