前回はロト3部作の完結編である「ドラクエIII」
を述べました。ちなみに、ドラクエの生みの親である堀井雄二さんは最初に「ドラクエIII」
のようなフリーパーティ制のRPGを考えていたが、いきなりこれでは初めてRPGを触れる人にはとっつきにくいということで「I」
や「II」
でステップアップを図ったというわけ。これが大成功となり「ドラクエ」
は社会現象となってしまい、国民的RPGに成長したんですね。初めはアクションやシューティングが主流であったゲーム業界も「ドラクエ」の後に続けとほかのメーカーもRPGを作り出しました。今回は「ドラクエ」の影響を受けて作られた数々のRPGについて話したいと思います。
「ドラクエI」
がヒットしたころ、その影響を受けて自分たちもこのようなゲームを作りたいと思った小さなゲームメーカーがありました。このメーカーこそが後にエニックスと合併することになるスクウェア
でファミコン向けのソフトを出したものの売り上げが芳しくなく、本気に撤退を考えていました。それを救ったのが社員であった坂口博信さんで最後の夢を託す思いでRPGを開発しました。そのRPGこそが「ファイナルファンタジー」
でパーティ制や戦闘シーンをサイドビューにしたり、「ドラクエ」では「III」からの採用である空を飛ぶ乗り物をいち早く取り入れたりととにかく「ドラクエ」との差別化を図りました。それが功をなしたのか、「ドラクエIII」
が発売する約2か月前にあたる1987年12月18日に発売された「FF」は52万本とこれまで芳しくなかったメーカーにしては大健闘でした。その成功もあり、「FF」はシリーズ化されるだけでなく、スクウェアも「FF」だけでなく、「サガ」シリーズ
や聖剣シリーズといった様々なRPGを送り出すことになったというわけ。
「ドラクエ」の影響を受けて作られたのはFF
だけではありませんでした。その作品とはアトラスが開発した「デジタル・デビル物語 女神転生」
(ナムコ)で「ウィザードリィ」と同様に3Dダンジョンであるが、モンスターと仲間にしたり、モンスター同士と合体して別のモンスターを作り出すというシステムを取り入れることでドラクエやFFと差別化を図りました。余談ではあるが、「女神転生」そのものは1985年に西谷史さんが書いた小説「デジタル・デビル・ストーリ」のメディアミックス作品の一環にすぎなかったが、その後原作と関係なしにシリーズ作品や「女神異聞録 ペルソナ」といった派生作品が数多く作られたことは言うまでもありませんね。
そして、「ドラクエ」
の開発に携わった堀井雄二さんの周りにもRPGを開発したいという考え出す人も…。まず、みや王というP.N.で堀井雄二(ゆう帝)とともに「ファミコン神拳」を執筆していた宮岡寛さんもその一人で彼はファンタジーではなくSF色の強い「メタルマックス」シリーズを開発したとか。そして、キム皇ごと木村初さんもRPGを作り出すことに…。彼は「ジャングルウォーズ」をゲームボーイ向けに作ったけど、こちらは同時期に発売した「聖剣伝説~FF外伝~」や「ゲームボーイウォーズ」(任天堂)の影に隠れてしまいそれほど話題とならず。
また、学生時代からの友達であるさくまあきらさんも「桃太郎伝説」
(ハドソン)というRPGを作ったりと堀井さんと交友があった人たちもRPGを作り出したが、「ドラクエ」に匹敵する作品が出たのはほんの一握りしかありませんでした。ただ、FFに関しては「FFII」
で熟練度システムを取り入れるなど「ドラクエ」と一線を画すことで対抗できる力をつけていきました。そのような状況で「ドラクエ」はどのように立ち向かったかについては次回話したいと思います。ということで、次回はいよいよ「ドラクエIV」
に触れることになるんですね。





「ドラクエI」





「ドラクエ」の影響を受けて作られたのはFF


そして、「ドラクエ」

また、学生時代からの友達であるさくまあきらさんも「桃太郎伝説」


