前回は「ドラゴンクエスト」が発売するまででしたが、今回は「I」の発売から続編である「II」
が発売されるところまで進めればいいかなと思います。
「ウィザードリィ」の影響を受けて作られた「ドラゴンクエスト」だけど、「ウィザードリィ」にあったキャラクターメイキングやパーティプレイといった複雑なものを排し、終始一人旅でモンスターとの戦闘も1対1にするなど初めてRPGをプレイする人に考慮する形でした。目的も竜王を倒して光の玉を取り戻すといったようなもので至って単純なものであるが、竜王がいる島に行くにはあるアイテムが探さなければならなかったりと一筋縄ではいかないみたいです。
ただRPGの性質上、1日だけでクリアするのは困難であるのは確かです。「ゼルダの伝説」の場合はディスクシステムであったために容易にセーブできたが、ドラクエはというとカートリッジ
であることからセーブすることはできませんでした。そこで考えられたのが復活の呪文というパスワードでプレイを記録していくという方法だったりします。ちなみにドラクエでは20文字のランダムな文字列だったが、中には意味のある文章になることも。今回紹介するのはその一例だったりします。
ふるいきや かわずとびこむ みずのおと ばしや
松尾芭蕉が書いた有名な俳句だけど、これでもきちんと通用するみたいです。ちなみに、再開時の名前は「4ひえた」で通常では使うことができない数字が一部使われています。
ほりいゆう じえにつくすど らごくえす とだよ
堀井雄二やエニックス(現、スクウェア・エニックス)が入っていることからドラクエネタであることは確かだけど、実際にこの呪文を入力してプレイするとレベル25でクリアに必要なアイテムを持っているのでいつでも竜王の城に入ってクリアすることができるみたいです。ただ、持っている道具の中には「しのくびかざり」といった呪われてしまうものもあるのでうっかり呪われてしまわないように注意。余談だけど、呪われてしまうと解かない限りラダトームの城に入ることができなくなるが、呪われたままクリアすると普通に入ることができるとか。
まるかつは やつはりせかい いちだつた のだよ
この呪文を見てピーンと来た人は立派なファミコン世代だと思いますが、かつてマル勝ファミコンという雑誌が角川書店から発刊されました。ただ、1992年にお家騒動を起こしてしまい、編集者がメディアワークス(現、アスキーメディアワークス)に移って電撃スーパーファミコン(現、デンゲキニンテンドーDS)を創刊させてしまったんです。その後、外部に編集を委託して発刊を続けたものの、1997年に休刊(事実上の廃刊)となってしまいました。
ちなみに、マル勝絡みのものとしては「ついにまる かつはふあみま がおこえた のだよ」とか「まるかつの ばかやばかや ろばかやろ まぬけ」なんかもあります。
おしおなま ぶかくせいざい やばいぼく たいほ
これはちょっとヤバいというか発見されたのは2010年10月と発売から24年がたってからだったりします。というのもこれが発見される前年、押尾学が覚醒剤を服用して逮捕されたんです。なお、芸能界の裏情報ものについては専門外のためこれ以上は割愛しますが、それ以外にも「くさなぎは はだかでそとよ ほらたいほ なのさ」といった芸能界の不祥事を予言していたかのような呪文もいくらか存在しているみたいです。なお、この呪文を入力してゲームを再開するとレベル8と低いものの、クリアに必要なアイテムを持っているのでクリアしようと思えばクリアすることができます。
ちなみに、復活の呪文そのものには一定の法則で成り立っており、それをうまく組み合わせることによって「ふるいけ~」といったような一意のある文章を作ることができるとか。したがって、これらの呪文も法則を熟知した者が面白半分に作ったのではないかなと思います。ということで復活の呪文だけでかなり割いてしまったので「II」に関しては次回にしたいと思います。