先日、苺オフに参加したこともあってか、スーパーファミコン20周年企画は久しぶりだったりします。第1弾はスーパーマリオワールド、第2弾はファイナルファンタジーシリーズ
を語りましたが、第3弾はソフトの高騰について話したいと思います。
現在のゲームソフトの相場はWiiでも5800~6800円となっているものの、スーパーファミコンの全盛期には9000円はおろか1万円超えのソフトも少なくはありませんでした。というのもスーパーファミコンが発売した当初は6000~8000円程度だったが、カセットの容量がアップするにつれてソフトの価格も上がっていたものの、1992年に発売した「ドラゴンクエストV」
や「ファイナルファンタジーV」
といったミリオンヒットしたソフトでも9800円と容量がアップしても1万円を超えないようにメーカー側の企業努力というものがありました。ところが、1994年4月に発売した「ファイナルファンタジーVI」
では1万1400円と1万円を超えたにも関わらずFFVを超える262万本を売り上げたことから状況が一変。その後、1万円を超えるソフトが次々と登場してしまい、翌年には多くのソフトが1万円を超えてしまうなど深刻な問題となってしまいました。その一方、この年にはプレイステーション
やセガサターンといった次世代機が台頭し、これらのゲーム機はCD-ROMの利点を活かしてスーパーファミコンでは表現できないようなゲームが5000~7000円台で楽しめるようになったんです。その後、次世代機の普及によって任天堂も重い腰を上げざるをえなくなり、1996年には自社製のソフトの上限を7800円に値下げすると発表することで「FFVI」から続いたソフトの高騰化に歯止めがかかることになり、「スーパードンキーコング3」
が発売したころには1万円超えのソフトは皆無となってしまいました。ちなみに、この年にはNINTENDO64が発売されており、発売当初は9800円もするソフトもあったが、発売から1~2年で5800~7800円が主流となってしまい、とうとう1万円を超えるN64向けのソフトは現われませんでした。
ただ、この当時になるとゲーム業界の主導権がSCEに移っており、SFCのような強気のようなことはできなかったのは否めませんね。
というようにソフトの価格面からスーパーファミコンを語ってみましたが、1万円を超えるソフトが出続けたかというとカセットそのものの特性よりはむしろこの当時のゲーム業界が任天堂の独占場で高価格のソフトが売れるために値下げする必要がなかったという風潮もあったのではないかと思います。というのも、1995年に発売した「ドラクエVI」や「スーパードンキーゴング」にいたっては1万円以上するにも関わらず、100万本以上売り上げたんですから。その後、いわゆる次世代機の登場で競争状態となってしまい、最終的にソフトの高騰化に歯止めをかけることになったんですね。