前回はディスクシステムについて話してみましたが、今回はマリオ3が出た当時の状況について話したいと思います。ちなみに、ディスクシステムはROMカセットよりも高機能ということもあり、周辺機器として売れた方だが、本体と合わせて3万円もするというという高価格+ディスクの容量を超えるメガROMやバッテリーバックの登場によって2年で衰退してしまいました。結局のところ、ディスクで出したマリオの新作はというとマリオ2、一本にとどまったというわけ。


ちなみに、メガROMと呼ばれている大容量ROMカートリッジはというとディスクシステムの発売された年に登場し、7月にはファミコン初の2Mbである「がんばれゴエモン!からくり道中」(コナミ)が発売されました。その後、ファミコンのカセットはメガが当たり前となってしまい、これまで優位性を保っていたディスクは貧弱なものとなってしまいました。しかも、1987年には「森田将棋」(セタ)がバックアップという技術でセーブできるカセットが登場し、ディスクの優位性はもろくも崩れ去ってしまいました。技術の進化には勝てなかったんですね。

そして、1987年11月にはディスクシステムの発売以来、ディスク一辺倒だった任天堂もついに「マイクタイソン・パンチアウト!!」の発売をもってROMカセットへの供給が再開という方向へと進みました。


そして1988年10月23日、任天堂は「マリオ3」マリオをカセットで出すことになるんです。


にゃんぽけX

ちなみに、「マリオ3」はというと3Mとディスク3枚分に相当し、ディスク1枚で「スーパーマリオ」3本が入るといわれた当時に比べると太刀打ちできないところか交換するさえの煩わしさやディスクを手で触ってしまい壊れてしまうリスクだけが残ってしまいます。もちろん、任天堂もディスク向けのソフトを出していましたが、この頃になると複数枚のディスクを使うアドベンチャーゲームだけになってしまい、1991年に発売した「タイムツイスト 歴史のかたすみへ」をもって任天堂もディスク市場から撤退しました。


その後、ファミコンファミコンからスーパーファミコンスーファミへと主戦場が変わり、スーパーファミコンと発売と同時に「スーパーマリオワールド」を出し、1993年に「マリオ3」を含めたファミコン版のマリオをリメイクした「スーパーマリオコレクション」が発売されるんですね。


にゃんぽけX
この頃になると16Mbitとファミコンの「マリオ3」5本分に相当するだけでなく、4本のソフトを合わせても半分にみたないぐらいの大容量になっただけでなく、スーパーファミコンという特性を活かしてグラフィックやサウンドを強化したり、セーブ機能も搭載するようになりました。それでも、ファンサービスなのかワープは残ったんですね。


という具合にディスクはファミコン市場に新しい風を吹かせたかといえば、ROMカセットのほうがさらなる技術革新をもたらし、その結果、本体だけでも十分遊べるソフトを出し続けたのではないかなと思います。つまり、書き込めたり、通信することができるディスクであっても進化し続けるカセットファミカセにはかなわなかったんですね。