前回は攻撃技について考えてみましたが、今回はへんかに属する技について考えてみたいと思います。ちなみに、へんかに属する技としては「じこさいせい」や「ねむる」といった回復技と「でんじは」や「つるぎのまい」といった補助技に分かれます。 ということで、回復技から考えてみたいと思います。


回復技
「じこさいせい」、「タマゴうみ」、「ミルクのみ」、「なまける」など
これらはいわゆる自己回復技で使うだけで最大HPの半分を回復させることができ、安定して受けるのに役立ちますが、あまりにもダメージが大きいと回復に間に合わないことも。目安としては相手からの攻撃が確定3発以上の耐久力が必要になってくると思います。ということで、フーディンなどの速攻系よりはハピナスハピナスなどの耐久系のポケモンに持たせるのがベターじゃないかなと思います。ただし、HPを回復はできても毒などの状態異常を回復することはできませんのでこの辺は注意を。

「ねむる」
2ターン眠らせる代わりにHPを全回復させる技で自己回復系と違って状態異常も回復できるのが強み。ただし、素眠りで使うのであれば最低でも確定4発の耐久力がないと安定して使うことができないのでその辺は注意を。なお、カゴのみを持たせれば1回だけ自己回復と同じ感覚で使うことができます。


状態異常技
「きのこほうし」、「ねむりごな」、「さいみんじゅつ」など
これらの技は相手を眠らせる技で命中すれば最低1ターンは眠り続けるのでそのすきに有利なポケモンに交代したり、積み技を使ったりと一方的に行動することができるのが強み。ただし、ルールによっては1匹までしか眠らせることができない場合もあるのでその場合はどのポケモンに眠らせるか考えて使う必要があります。


「あくび」
同じ眠らせる技だが、1ターンのタイムラグがあるというのが決定的な違い。相手にとってはねむり状態を避けるために交代することを利用して誘い込むために使うこともあるみたいです。


「でんじは」、「しびれごな」、「へびにらみ」
相手を麻痺にする技。この中で「でんじは」が手軽に覚えられ使いやすいものの、地面タイプのポケモンに聞かないのが難点。逆に「しびれごな」は命中率が落ちるものの地面ポケモンに効くのが強みだったりします。


「どくどく」

相手を猛毒にする技でターンごとに与えられるダメージが増えるのが特徴。そのため、自己回復系の技を持っている相手には非常に有効といえます。もちろん、鋼ポケモンや毒ポケモン、免疫の特性を持ったポケモンには効果がないのでこの辺はご注意を。


「おにび」
相手をやけど状態にする技で、ターンごとにダメージを与えられるだけでなく、攻撃力が下がるという特典も。物理攻撃を主体にするポケモンに使いたいところだが、炎ポケモンには効かないうえに、根性持ちだと逆に攻撃力が上がってしまうので注意。


「あやしいひかり」、「いばる」、「てんしのキッス」など
相手を混乱する技で、決めれば50%の確率で自滅ダメージを狙うことも。「いばる」は攻撃力を上げることができるため自滅ダメージが大きくなるものの、技を決めた時の被害も大きくなるので特殊主体の相手のみに使うのがベスト。なお、ダブルの場合は味方にも使えることを利用してキーのみを持たせて「いばる」で攻撃力を上げるという戦法もあるみたいです。


能力変化技
能力を上げ下げすることができ、最大6段階まで上げ下げすることができます。なお、能力変化技としては数多くあるが、その中で実用的なのは「つるぎのまい」や「あまえる」などの能力を2段階上げる(下げる)技と「めいそう」や「りゅうのまい」などの2つの能力を1段階上げる技だと思います。前者は1回使うだけで能力を2倍にしたり、相手の能力を半減することができ、後者は攻守とも高めたり、攻撃を高めながら先手を取りやすくするといったような使い方をするみたいです。ということで、それ以外の技としては次のようなものが使われます。


「かげぶんしん」
回避率を上げる技で「みがわり」と併用したり、光の粉を持たせるとより受けやすくなるのでいい感じかも。なお、「ちいさくなる」も回避率を上げることができるが、こちらは「ふみつけ」のダメージが大きくなるというデメリットもあるのでできれば技マシンでも覚えられる「かげぶんしん」をおススメします。


「のろい」
ゴーストタイプかそうでないかで効果が変わる技。ゴースト以外が使った場合は素早さが1段階下がるものの、攻撃と防御が1段階上がるということもあって、元々素早さの低いラグラージラグラージやヤドランヤドランなどに使わせるとデメリットを気にせずに攻守とも高めることができると思います。また、「トリックルーム」下で使うと攻守だけでなく先手が取りやすくなったりと「トリックルーム」対策にも使えると思います。なお、ゴーストポケモンゲンガーが使うとHPが半分削って相手の最大HPを毎ターン4分の1減らすという効果になるけど、こちらは強力な分、使い勝手の難しい技だといえます。しかも、交代すれば「のろい」の効果が失われてしまうのも欠点だし…。


「はらだいこ」
HPを半分削って攻撃力を最大まで高めるという技で決まれば3タテや4タテもできるぐらいの強力な技だが、ハイリスクハイリターンであるので「みがわり」や「リフレクター」を張るなどのサポートをしておくと倒されてしまうというリスクも減ると思います。


「じこあんじ」
文字通り、相手にかかっている能力変化をコピーする技で、相手が積まれた時に使うと効果的。また、ダブルでは前述の「はらだいこ」などの相方の能力変化をコピーするというといった使い方もすることもあるみたいです。


「くろいきり」
互いの能力変化をリセットする技で相手が積み技で積まれた時に使うと効果的。なお、自分の能力が下がってしまった時に使うこともあるみたいです。


天候技

「にほんばれ」や「あまごい」といったいわゆる天気を変える技で5ターンの間、その効果を持続することができます。ただし、使ったターンも1ターンと数えるため、実質4ターンしか効果がありません。なお、あついいわなどの道具を持たせることによって8ターンに伸ばすことができます。


その他の補助技
「アンコール」
相手が直前に使った技を2~6ターンの間、出し続けるというもので相手がへんかに分類される技を使ってきた場合に使うと効果的。なお、素早さが高ければ相手の様子を見ながら使うことができます。


「みちづれ」
この技を使った直後に倒されても相手も一緒に瀕死にすることができる技で、タイマンで不利な相手であってもこの技を使えば強引に倒すことも。後手で使うと警戒して別の手段に打ってくることがあるので効果的に使うのであれば先手で使うといいと思います。


「いたみわけ」
お互いのHPを双方のHPを足して2で割った数値にする技で、ハピナスハピナスやカビゴンといったHPが高い相手に使うと効果的。ただし、HPが残り少ない相手に使うと相手を利することになるのでこの辺は注意を。


「リフレクター」、「ひかりのかべ」
5ターンの間、相手からの攻撃を軽減する技で、「リフレクター」なら物理攻撃を「ひかりのかべ」なら特殊攻撃を半減することができます。「てっぺき」や「ドわすれ」と違って別のポケモンに交代しても効果が残るものの、ターン制限があるのと「かわらわり」で効果が無くなってしまうことは注意。


「しんぴのまもり」
5ターンの間、混乱を含めた状態異常を防ぐ技で、状態異常を多用する相手に有効だが、「しんぴのまもり」→「はなびらのまい」or「げきりん」コンボを仕掛けても混乱してしまうのでこういったコンボはしかけないこと。


「ちょうはつ」
2~4ターンの間、攻撃技しか出せないようにする技で補助技を多用する相手に使うと効果的。「しんぴのまもり」と違って状態異常をしてくる相手でなくても効果を発揮する上に回復技を使ってくる相手にも封じ込めることができるので長期戦が得意な相手でも効果的だといえます。なお、ダブルでは「まもる」や「トリックルーム」などを封じ込めたりと相手のサポートを妨害するときに使います。


「ほえる」、「ふきとばし」
相手を強制的に交代させる技で、「くろいきり」と同じように相手の積み技をリセットさせることができます。ただ、「くろいきり」と違うのは相手のみリセットされるのと必ず後手になってしまう点の2つで、前者は長所であるものの、後者は短所でもあります。なお、「ほえる」は防音の特性持ちには効果がありませんので注意。


「まきびし」、「どくびし」、「ステルスロック」
交代するたびに相手にダメージを与えたり、毒にする技で交代を多用する試合や長期戦で威力を発揮します。また、前述の「ほえる」や「ふきとばし」を使って相手にダメージを与え続けるという戦術もあり、このようなコンボを昆布なんて呼んでいます。なお、「まきびし」は最大3回撒くことができ、重ねがけすることで与えるダメージを増やすことができるが、「ステルスロック」は1回しか撒けないものの、相性によって受けるダメージを違うという特徴があります。


「トリック」、「すりかえ」
お互いが持っている道具をすり替える技で、自分が持っている道具を相手になすりつけるといった感覚で使うことが多いです。ということで、これらの技を使うのであればこだわりのスカーフなどの同じ技しか出せないものやどくどくだまやくろいてっきゅうなどの持っているだけでマイナス効果を発揮するものを持たせるといいと思います。


「やどりぎのタネ」
相手の最大HPの8分の1を吸収させる技で攻守一体の技といえます。ただし、草ポケモンには効果がないのでこの辺はご注意を。


「まもる」、「みきり」
そのターンだけ相手からの攻撃を防ぐ技でダブルでは必須だが、シングルでも相手の様子を見たり、ターン稼ぎに使うことがあります。ただし、連続で使うと成功率が下がってしまうので注意。また、「まもる」を使った直後で「みきり」や「こらえる」を使っても連続して使ったとみなされます。


「みがわり」
最大HPの4分の1を使って分身を作り出す技で、分身があるうちは大ダメージを受けても分身が消えるだけで本体にはダメージが通らないし、一部を除いて状態異常も効きません。素早さが高ければ「まもる」や「みきり」と同じ感覚で使うこともあるし、最大HPの4分の1を消費することを利用してピンチになると能力が上がる実を発動させるために使うこともあります。また、後手で使った場合は分身を残して次のターンに進むことができるのでこれを利用して「きあいのパンチ」をかますといった使い方もあるみたいです。なお、「みがわり」を使う場合は用途に応じてHPを調整しておくと良いでしょう。


「バトンタッチ」
補助効果を残したまま交代することができる技で、能力変化だけでなく「みがわり」や「くろいまなざし」を残すことができます。ただし、混乱や「やどりぎのタネ」といったマイナス効果も受け継いでしまうので過信は禁物。


「トリックルーム」
5ターンの間、素早さが遅い順から行動することができます。ただし、発動したターンも1ターン目として加算されるうえに発動中に「トリックルーム」を使うと元に戻ってしまうので注意を。なお、「トリックルーム」を使う場合は素早さや相手が使ってくる技に関係なく後手となってしまいます。そのため、相手からの眠り技や「ちょうはつ」、「ねこだまし」などには十分に注意してください。


という具合に補助技の中で使えるものをピックアップしてみましたが、それ以外にもユニークな効果を持つ技もあるみたいです。次回は道具について考えたいと思います。


(2010-08-27 加筆)