前回は「東海道五十三次」であまりにも多く語ってしまって#2以来の書き残しになってしまったが、今回こそは最後で語り切りたいと思います。
今回の後半はというとスパローズが「鉄道王」(デービーソフト)をアピール。アピールを見る限り、桃太郎電鉄シリーズ(ハドソン)のパクリと思ってしまいそうだが、桃鉄の第1作が1988年に発売されたのに対し、こちらのほうは1987年発売と桃鉄よりも先なんです。ただ、桃鉄と根本的に違うところは通過した鉄道路線を買うことができ、買うことで他のプレイヤーが通過するたびに20$が入るというモノポリーの要素を取り入れているところだったりします。ただ、モノポリーや1991年にアスキーから出た「いただきストリート」と違って通過する義務もないし、迂回することで回避できたりとせっかくの独自のシステムが活かしきれていないような気も…。しかも、ヨーロッパ大陸を舞台にしているものの、イギリスとヨーロッパ大陸を結ぶ路線が3つあるおかげでここを抑えれば有利ということもないみたいです。
ちなみに、このゲームでは移動フェースでルーレットで指定された目まで進んだ後に2つのルーレットを回してイベントを発生させることになるが、このイベントが多種多彩でお金がもらえるものから目的地を変更したりと相手を妨害するものもあれば中には財産を丸ごと交換してしまうというとんでもないイベントも。しかも、このルーレットも動きがスローで簡単に目押しができてしまうという欠陥も。簡単に目押しができるということは対戦相手を毎回妨害させたり、いざとなれば財産交換イベントで一発大逆転なんてことも簡単に出来ちゃうからこれはボードゲームではあってはならないことと言いたいところだが、見かたを変えるとある種の駆け引き要素と割り切れるかも。
という具合に「鉄道王」をさっとみましたが、桃鉄の原点であることは確かだけど、ぶっちゃけ鉄道路線が活かしきれなかったり、ルーレットが遅かったりとクソゲーではないものの、名作にはなり切れなかったかなと思います。まあ、桃鉄も第1作こそは鉄道が買えたり、目的地や物件駅以外のマス目ごとにサイコロを2個ふって組み合わせに応じてイベントが発生したりと「鉄道王」と似ているところもあるが、「スーパー桃太郎電鉄」からはカードを使って有利に進めたり貧乏神なすりつけたりといった駆け引き要素を取り入れるだけでなく、物件駅以外をマイナス駅やプラス駅、カード駅にして、毎ターンごとにあったサイコロによるイベントを排除するなど運要素も残しつつ戦略性も高めているんですね。そのこともあってか、「鉄道王」よりは桃鉄のほうが良かったりするけど…。
そんなことで2本のクソゲー候補を紹介しましたが、どちらもクソゲーとはいかずに今回はドローということになってしまいました。ちなみに、この番組では初めてのことだが、自分としては#4(レイラ・B-WINGS)で紹介したソフトでもドローを付けてほしかったかなと思います。本当にやったことのあるゲームだからこそ語れるし、クソゲーではなければ名作でもないと言えるのではないでしょうか
まあ、後半で紹介した「鉄道王」はプレイしたことがないものの、それに似たゲーム(桃鉄)を遊んだことがあるのでこれを踏まえながら語ることができたといえます。それがクソゲーと言いきれないが欠陥要素を抱えているという結論が出たので今回はドローでよかったと思います。