ROG ALLYを数日使ってみたので、良いところ悪いところなどを書いていきます。

ちょっと長いですが、何かの参考になれば幸いです。

 

  今発生してるROG ALLYの問題について

 

BIOS 319で以前のバージョンより性能が落ちる問題が発生中

→これは解決する問題なんでしょうか?

 個人的には安定しているなら今ぐらいの性能でも・・・

 

 

使用しているだけでmicroSDが壊れる問題が発生中

→これは廃熱によってmicroSDが壊れるって言ってる人も居るし、熱じゃないって人も居るし、他の機器では読み込めたけど、ほかのmicroSDを使ってもROG ALLYじゃ認識しないとか・・・色々話が出ています。

 

どうも熱の問題もありそうだけど、ドライバの問題もあるようです。

 

自分の場合はmicroSDで運用するのは好きじゃ無いので使う気は無かったのですが、現状では色々ゲーム入れたい場合は大容量のSSDを換装するしか無さそうです。

 

大きな問題としては上記2つですが、

ASUS側から動きが無いのが気になりますね。。。

 

7/5更に追記→BIOS 322で自分が使っているAUKEYの60WのPD充電器とドックを使用してターボモードが動作するようになりました。APUワットは最大で50Wまでいきます。海外の情報を見る限り性能が落ちる問題もほぼ解消されたようです。

あとファンがちょっとうるさくなりました。

 

Windows上の設定アプリもアップデートがありました。

 

 

一番ダメなところから始めてしまいましたが、レビューしていきたいと思います。

 

主に、RTX2060のゲーミングノートを数か月、SteamDeckにWindowsを入れて半年使ってROG ALLYに代えた観点からレビューしていきます。

 

  ROG ALLYの良いところ

 

7インチのタッチパネルディスプレイが優秀

15インチのゲーミングノートは重いしデカい、SteamDeckだと解像度が低すぎて使いづらいって所で、ゲーム用のサブPCと考えてた自分には今まで持っていた物はイマイチしっくり来ませんでした。

 

ROG ALLYならコンパクトでフルHDあって、結構綺麗に表示されるのもあって、内蔵ディスプレイでブログが書けるぐらいには実用的です。

 

またタッチパネルの感度も良いし、120Hz動作なので、Webを見てる時もスマホやタブレットを使ってる感覚ですごくスムーズにスクロールしてくれます。

SteamDeckを使ってた時よりも正確な位置にタッチ出来たり操作性がめちゃくちゃ良いと思います。

 

欲を言えばもう少しベゼルを狭く(本体を小さく?)して欲しかったなと

ベゼルが上下合わせて2cm近くあるので、本体サイズの割に表示領域が狭い印象があります。

 

 

Ryzen Z1 Extremeが優秀

CPU性能を見ても、第13世代のモバイル向けのUシリーズやPシリーズのi7と比べて遜色の無い性能です。

 

そして内蔵GPUはRyzenが圧勝です。

28W動作ならGTX 1650のちょっと下ぐらいの性能はあるようです。

 

SteamDeckのAPUもHD画質だとそこそこゲーム出来ていたのですが、フルHDだと全然ダメな印象でした。

ROG ALLYだと少し画像設定を落としてやるとほとんどのゲームがフルHDで快適に遊べます。

そこまで重くない3Dゲームなら画質設定落とさなくても大丈夫です。

 

ベンチマーク結果だとSteamDeckとROG ALLYはそれほど差が無いように見えるんですが、体感は結構変わる印象でした。

 

 

余談・・・TFlops(テラフロップス)について

よくROG ALLYとSteamDeckやPS5を比較する時に単精度の浮動小数点演算能力をTFlopsと言う単位で比較される事が多いのですが、正直あまりあてにならないと思います。

Z1 ExtremeがPS5に迫る性能だって言ってる記事もいくつかありますが、素人目に見てもそうは見えません。

 

実際にGPUの計算能力としてはPS5が10.28TFlopsで、ROG ALLYが8.6TFlopsなので約8割ぐらいの性能と言えるのですが、

 

最近の3Dゲームではグラフィックメモリ容量と速度(帯域幅)がかなり重要になっており、ここが特にROG ALLYとPS5や他の専用GPU(RTX****とか)と差が出る部分です。

 

・ROG ALLYではLPDDR5-6400のメモリをクアッドチャンネルでデュアルチャンネルで16GB搭載しています。そのうちデフォルトで4GBをグラフィック専用メモリとして割り当てられます。

メモリの帯域幅は51GB/sらしい??

→そもそもこのCPUでクアッドチャンネルでメモリアクセス出来ないっぽい・・・

 

・PS5もメモリはCPUとGPU共用ですが、専用GPUと同じGDDR6メモリを使用して帯域幅448GB/sでアクセス可能です。

 

メモリの帯域幅に8倍以上も差があるので、実際の動作ではGPUの計算性能以上の差が出ます。

 

PS5はRX6600XTやRTX3060と同等の性能らしいので、GTX1650のちょっと下のROG ALLYの3Dグラフィックス性能を比較するとPS5の4割程度って所でしょうか。

 

でもTDP28WのAPUで、PS5の4割程度の性能って凄いですよね。

 

ちなみにSteamDeckは1.6TFlopsなので5倍ぐらいの性能差はあるようですが、これは確かにあるのかも・・・と感じました。

 

 

 

音質が優秀(重低音以外)

音質がとても良く感じます。重低音は全然聞こえないので、全ての音楽を楽しむのに使えるかと言われると微妙なところですが、、、

 

SteamDeckも音は低音も出るし悪くないんですが、iPhoneやiPadなどステレオスピーカーを搭載している端末でゲームをした後にSteamDeckに移ると、少し音がハッキリしない印象があります。動画視聴時の音や声の聞こえ方もスマホより明瞭感が劣って少しこもったような音に感じます。

 

ROG ALLYは重低音を切り捨てて、音の明瞭感や音の広がりに特化していると感じます。

YouTubeの動画やTV番組を見てても声がハッキリ聞こえるし、ゲームをやってても音に広がりがあって良い感じです。

 

Dolby Atmosに対応しているので音の臨場感はなかなかのものです。

 

試しにDolby AtmosをOFFにして音楽を聴いてみると、左右に振られている楽器は同じように広がりを感じるのですが、センターで鳴ってる音が平面的になる印象です。

 

Dolby Atmosを有効にするとセンターで鳴ってる音にも奥行きが感じられるので、各楽器の音が別の所で鳴ってるんだなと認識出来るようになります。

 

ゲームや動画視聴には十分すぎる音質だと思います。

 

 

指紋認証が優秀

自分のノートPCには全部指紋認証を付けているんですが、ゲーミングPCにも指紋認証があるって良いですね。

認証精度や速度もかなり良いと思います。

こう言う所にこだわれるのはASUSならではかもしれないですね。

 

 

ヒートシンクとファンが優秀

温度が上がってファンがかなり回転していても、煩くはないです。

SteamDeckはファンが回るとそこそこ音がしたのですが。ROG ALLYはゲームの音楽がなってたり、扇風機を付けてたりするとほぼわからないレベルです。

追記→BIOS 322にてファンの回転数が上がりました。

15Wのパフォーマンスモードでは煩くは無いですが、そこそこファンの音が聞こえるようになりました。

25W(給電時は30W以上)の場合は負荷がかかると結構ファンの音が聞こえます。それでもSteamDeckより静かだと思います。

個人的には発熱でパフォーマンスや耐久性が低下する方が嫌なので、ちゃんとファンが回ってくれる方が良いと思います。

 

 

コマンドセンターが優秀そう

ASUSはPCからスマホから色々出しててそこそこ大きい企業だけあって、パフォーマンスやキーの設定を行うアプリがちゃんとしている印象です。

(現状いくつかバグはあるようですが・・・)

 

台湾企業と言う事もあって、日本市場を重視してくれるので、日本語対応がちゃんとしています。

ここに関しては他の人も言ってましたがROG ALLYを選ぶ一番の理由としても良いぐらいだと思います。

 

 

元々Windows機だということ

これはSteamDeckにWindowsを入れたら思いのほか微妙に感じた事が多かったので・・・CPU性能が低かったせいなのか、なんかもっさりとした印象でした。

ROG ALLYの場合は8コア16スレッドのおかげか、10W動作でも全然もっさりとした感じはありません。

 

SteamDeckにWindowsを入れると、最低限のドライバはWindows用が用意されていましたが、キー操作用にフリーソフト入れないと上手く出来なかったり、デバイスマネージャに不明なデバイスが並んだままになったり、本体設定のアプリが無かったり

 

 

TDPがすぐに切り替えられる

本体のボタンを教えてコマンドセンターを開くことでTDPが10W、15W、25Wとすぐに切り替え出来ます。

普段は10Wか15Wで使用していて3Dのゲームを動かす時だけ25Wとかにすぐに切り替えられる(ゲーム中でも)ので、省電力にPCが運用出来ます。

 

全体の電力消費量はもう少し増えると思いますが、10Wや15WでPCを運用した場合は月の電気代は数百円程度ですが、100Wや200W以上の電力を消費するゲーミングPCを使用するとPCだけで月に2000~3000円とかになります。(以前所持していたRTX2060のゲーミングノートを毎日使った場合)

それほど重いゲームを遊ばない。PS4やswitchよりも画質が良ければ画質設定を落としても良い、Web見たり動画見る時間の方が長いなら、省電力でゲームが出来るPCはかなり有用です。

 

 

  ROG ALLYのどっちでも良いところ

下記の話は他のレビューでは、悪い点に上げられている事ですが、よくよく考えるとベターな選択なのでは無いかと感じた物をここに書きます。

 

512GBのSSD

今Windowsで使うなら最低限の容量かなと思います。正直メジャータイトルをいくつも入れるなら全然足りませんが。。。

 

個人的には2TBに換装する前提で購入したので、どちらでも良かったんですが、1TBと2TBモデルを用意して全体的なコストが少し上がるよりは512GBで統一って方が良かったのかなと感じています。

 

SteamDeckが発表~発売された一昨年~去年の状況ではまだSSDがそこそこの値段で512GBのSSDもそれなりの値段でしたが、今年に入って急激に値下がりしており、

市販品でも512GBは4000円を切ってます。

 

その為、ROG ALLYでは512GBのSSDを大量に仕入れることでそこそこコストカット出来ているのでは?と予想しています。

(実際の所は良く分かりませんが・・・)

 

 

16GBのメモリ

これに関しては自分もGPUとメモリが共通なので32GB必要なのでは?と思っていたのですが、そもそもそこまで重いゲームやアプリを動かす前提では無いし、外部GPUの時はそちらのGPUのメモリを使用するのでゲームではそこまで問題にはならないと思います。

逆に6800Uや7840Uを搭載したポータブルタイプのゲーミングPCで32GB積んでるやつはスペックアピールの為に無駄なコストをかけている気すらします。

 

4Kで重いゲームが動くわけじゃないし、生成AIに活用できる訳では無いので16GBで十分じゃないですか?

 

このサイズのゲーミングPCで今後スペックアップをやっていくとしたらもっと高速なメモリと帯域幅を確保する方が正しい方向性なのかなと感じます。

 

まぁ性能が高いのでゲーム以外でメモリ消費の激しいアプリを動作させるにはちょっと足りないかもしれませんが・・・

 

  ROG ALLYのダメなところ

 

ちょっとデカい

中のパーツやバッテリーを見る限り筐体にかなり余裕があるようです。持ちやすさとかも重視しているのだと思いますが、Switchと同じように使おうと思ったらデカ過ぎます。

もちろんSteamDeckよりも小さいのですがディスプレイのベゼル分の幅を詰めて、コントローラー部分ももう少し小さいと良いかなと・・・

 

筐体に余裕がありすぎて海外では無理やり2280サイズのSSDを入れてる人も居てました。

 

XG Mobile要らない

デスクトップ用のGPUが刺せるユニットが2万円ぐらいで買えるなら大歓迎ですが、現状の専用クソ高い専用GPUが接続できるだけなら99.5%以上の人には意味の無いポートなんじゃ無いでしょうか。

しかも端子に蓋が付いてないんですよね・・・

 

LEDがまぶしい

左右にあるスティックの周りが光るんですが、最低輝度(33%)にしても結構明るいんです。

光ること自体は良いと思うので、出来れば10%ぐらいの設定が欲しいです。

ソフト側で解消出来そうな気もしますが・・・

 

 

  今ROG ALLYで使用している周辺機器

純正ケースがまだなくてしっかり保護してくれるケースが欲しい人は下記のSwitch用のグリップコントローラー用のケースがちょうど良いようです。

まぁ厚みが必要以上にある(アダプターとかも余裕で入る)ので、大きいカバンが必要ですが、2000円以下でセミハードケースが買えるのは魅力的です。

 

あと下記の物以外に100W出力に対応したPD充電器も買おうかと考えています。

今60Wの物を使用しているんですが、下記のドックを経由するとターボモードには電力が足りていないようなので・・・

→BIOS 322にアップデートするとこの環境でも30W超えのターボモードが動作するようになりました。

 

次はSSDの交換について少し書こうと思います。

 

 

 

 

 

 

↓こっちのドックだとTurboモードが30Wで表示されます。