ワークショップ用のメモ書きです。
サーキットベンディングとは?
色々定義はあるけど、電子音の出るおもちゃ、家電、楽器などを改造する事で本来の音と違った物を出す改造をする事
面白い音が出たらOK
個人的にはおもちゃをシンセサイザーに昇華させる事を目的、目標にしています。
主な改造としては、
・ピッチコントロール
・オーディオ出力
・オート連打
・グリッチ
・リセット
・その他(そのおもちゃ固有の機能)
これらの改造を組み合わせたり応用する事で色々作る事が出来ます。
例:ピッチコントロールを利用したLFO、リセットを利用したGATE
ピッチコントロールが出来るとだいたい面白い音が出せますが、おもちゃの年代やメーカーによって音の変化幅や面白さが異なる所が奥が深いです。
Kaseoさん作で有名なピカルミンの素材はこの点においてとても素晴らしく
・ピッチ変化の幅が広い。
・センサー部分をショートさせると音が出続ける。
・どれだけピッチ変化をしてもフリーズしない。
・音も存在も有名なので少しの変化でも面白い。
・そこそこ大きさがあるわりにシンプルな作りなので中にパーツが入れやすい。
最近自分も2匹ほど作ったが、かなり多彩な音が出せるので、サーキットベンディングやってるなら1度は挑戦しても良い素材。
最近素体の値段が高騰しているので気軽に手に入らないのは悩ましい。
・おもちゃの選び方
最近のおもちゃはピッチを調整している抵抗が外に出ている事が少なく、チップの内蔵クロック等で動作していたり、そもそもICの外に改造に使えそうなパーツが露出していない為、改造出来たとしても連打やリセット動作ぐらいの物が多い。
基準としては2010年以前のおもちゃならピッチコントロール出来る物が多いが、タイトーやバンプレスト等のプライズ系は2000年前後の物でもピッチコントロール出来ない物が多く要注意。
逆に2015年のバンダイの商品でもピッチコントロール出来るシリーズもあるので明確な基準は無さそうです。
改造する時に、可変抵抗やスイッチを付けるスペースがあるかどうか、分解・組み立てが単純であるかが結構重要です。
あまりに複雑だとパーツや配線の配置が難しく、モチベーションがかなり下がってしまいます。
入手はオークションや、ハードオフ等が一般的ですが、一度親戚や友人に不要なおもちゃが無いか聞いてみるのもありかと思います。
・ベンドポイントの捜索
音を鳴らしながらIC(チップ or 黒い塊)近くの抵抗を少し濡れたて手で触っていくのが定番の方法です。
フラックス等でコーティングされてる事もあるので
近くの抵抗を片っ端からピンセットでつまむのもありです。
だいたいの場合音が止まりますが、一瞬ピッチの高い音が聞こえたらそこがベンドポイントです。
この時の注意点としては「C1」とか書かれている黄土色のコンデンサには触れない、ショートさせない方が良いです。ヒューズがとんだりIC自体が壊れる事もあります。
あとピッチ抵抗はだいたいの場合V+から抵抗(200kΩ〜1MΩ程度)を通って、あと何もせずにICに向かっている配線になっている事が多いです。
・ベンド
ポイントが見つかったらそこに付いている抵抗を外します。チップ抵抗になっている事が多く外しづらいですが、あまり無理に外すと基板が壊れる可能性もあるので注意して下さい。
抵抗を外した箇所に配線します。
改造するおもちゃにもよりますが、声が出る物に関してはB100KΩ〜B500KΩぐらいの可変抵抗がおすすめです。最大抵抗値が少ないほどピッチの微調整が出来る為、扱い安いと思います。
配線はV+を可変抵抗の脚の右側、真ん中をICチップに向かう部分、左側をGND(電池のマイナスと繋がってる所)にすると抵抗値が無限に近くなる為、オススメです。
真ん中にV+を接続してしまうとGND側にMAXまで回すと可変抵抗が燃えるので注意して下さい(1KΩでも抵抗を入れれば大丈夫です)
またピッチを上げ過ぎると(ICに向かう電圧が高過ぎる)フリーズしてしまう物もある為、その都度フリーズしない程度の抵抗を足して下さい。
GND側も同じく音が鳴らない、フリーズする場合があるので抵抗を足します。
あとは筐体に適当な穴を開けて配置したら完成です。
(ちゃんとやると意外とここに時間がかかります)
ピッチコントロールする時に使用した端子(可変抵抗の真ん中)は、他の改造時にも使えます(LFO等のモジュレーション)
書きかけです。