最近、スピリチュアルシリーズはお休みでしたので、再開します。
私の前世記憶か、アカシックリコードかわかりませんがの一つに、どうも古代の日本ではないかと思われるものがあります。
この記憶については、ヤマトタケルノミコトの伝説に近いものがありますので、紹介してみます。
まず名前ですが、当然ですがヤマトタケルではありませんでした。
言語的に、前世記憶は現在の日本語に返還されてしまうので難しいところなのですが、イツセであり、イツセノミコと呼ばれていました。
私自身の前世であるとの確信が持てませんので、王子イツセの逸話として語ることにします。

まず、ヒュウガ、クマ遠征以前ですが、彼には異母弟のハツセことハツセノミコがいました。
ハツセは、現王妃サイ(サヒかも)姫の子供であり、イツセは、亡くなった前王妃イスミ姫の子供でした。
ところが、ハツセは父のハヤミ国王に反発し、兄のイツセに、自分と共謀して父を暗殺し、イツセが国王になるよう持ちかけたのです。
イツセは、今の話は聞かなかったことにすると答えたのですが、それなら死ねとハツセが突然斬りかかってきたため、言ってみれば正当防衛で、彼を殺してしまったのです。
ハツセは体格も大きく、剣術の名手であったため、学問政治に興味を持ち静かなタイプの兄イツセに負けるとは思っていなかったのでしょう。
しかし、不可解な殺し方をしたのも事実で、イツセは、ハツセの剣を素手で叩き折った上、何と手刀で彼の心臓を貫いたのです。
王室の大スキャンダルですから、イツセは、父のハヤミに正直に報告したのですが、最愛の我が子を殺されたサイ妃は、息子の謀反であったと聞いてもイツセを暗殺しかねませんから、ハヤミも、ほとぼりを冷ます意味もあってイツセをヒュウガ、クマの遠征軍の大将に任じて都から遠ざけたのです。

つまり、サイ妃もかなりの勢力を持った豪族の娘であり、国王ハヤミも扱いに苦慮する面があったのです。
しかし、ヒュウガ、クマは、決して辺境地域ではなく、むしろヤマトと双璧をなす先進地域でもあったのです。
したがって、ヤマトが高圧的に従属を迫ることの方が大義名分には乏しかったのです。
そこで、ヒュウガの境界付近にヤマト軍を布陣したイツセは、思い切った戦術を取ります。
何と、彼は単身女性に扮してクマの本拠地に乗り込んでいき、首領のタケルに直談判を申し込もうとしたのです。
ちなみにタケル、クマの首領でしたから、クマタケルもしくはクマノタケルであり、クマソタケルではなかったように思います。

この時、ヒュウガ、クマ連合の軍師は、シャーマンのウガジでした。
彼は、タケルは女癖が悪いことから、女に殺されると幻視し、少なくともヤマトと敵対している間は、女を一切遠ざけるようにタケルに迫りました。
ところがタケル、英雄色を好むて女こそ楽しみという男でしたので、口論の果てにウガジを殺してしまったのです。
大変優秀な軍師を失ったわけで、これには、タケル本人も深く反省していましたが、その時丁度クマに潜入したイツセは、女に化けたままタケルに近づくと、正体を明かしてヤマトと講和を結んでもらえないかと持ちかけたのです。
タケルは、正々堂々と乗り込んできたイツセを大した者だと評価して、丁重にもてなし、話し合いに応じました。
ただ、タケルとしても、ヒュウガ国境付近にヤマトの大軍が布陣しているわけで、ここで応じてもヤマトが約束を守る確証は得られないと思っていたため、講和は拒絶しました。
そこでイツセは、それならしょうがないので、戦争になりますと警告すると、タケルはいたずらに兵を消耗するよりも、ここで二人で決闘して勝負しようと言い出したのです。
その点では、タケルも名君であったのです。
しかし、そんなタケルは、自分の武勇におごっていたところがあり、まさか女の格好をして現れた優しそうなイツセに自分は負けるはずがないと思い込んでいたのです。

翌朝、クマ、ヒュウガの人々が見守る中、二人の決闘が始まりましたが、何回か切り結んだところで、タケルはイツセが本当に強いことを悟りました。
イツセは、タケルを殺そうとは思っておらず、大変な激闘の後、彼を打ち倒すと、とどめは刺しませんでした。
しかし、タケルはイツセに迫りました。
「お前は、クマの首領タケルに勝ったのだ。俺を殺して俺の代わりにタケルとならなくてはならない。そうすれば、クマ、ヒュウガは、ヤマトではなくお前に従うだろう。ここで俺を生かしては、戦争は避けられぬし、お前の命もないだろう。」
イツセは、タケルはできれば友として語り合いたい相手でしたが、涙を飲んで彼の首を切り、クマ、ヒュウガの首領イソタケルとなって戦いを収めたのです。

父のハヤミは、イツセが兵を損なうことなく目的を達成して引き上げてきたことには正直驚き、かつ感心しましたが、サイ妃がまたも彼の暗殺を画策していることを知ると、まずイツセに、有力豪族タチバナ家の娘で、以前から憎からず思っていたオトヒメを妃に迎えるとともに、ハツセの恋人であったオトヒメの双子の姉のエヒメも同時に彼の妃にしたのです。
このことは、イツセの後ろ盾を整え、サイ家に対抗させることで、彼の身の安全を図るものだったのです。
どうも、国王ハヤミとサイは、アマテラス王家、イツセの母であったイスミは以前のヤマトの支配者で元は同族のニギハヤヒ家の出身だったようです。
ニギハヤヒ家は、ヤマトから追放されて現在は東北のツガルを本拠にしており、エミシと連合してヤマトに対抗していましたから、同族のイツセがヤマトの跡継ぎとなりそうなことは歓迎していました。
しかし、現在のヤマトの主流であるアマテラス家にしてみれば、イツセが国王となって、全国を統一されると存続が危ぶまれるため、ハヤミ国王に働きかけ、イツセを東国遠征に担ぎ出したのです。
続きは明日にします。