『きことわ』朝吹真理子・・・68点
<あらすじ>
貴子と永遠子は葉山にある別荘で子供の頃遊んだ。
その頃を大人になってから思い出す。
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私にはこの小説は読み進めるのが苦痛だった。
芥川賞の選評も読んでみたが、良い評価をしている委員の言っていることを何度も読んでみたが、テーマなんかは面白そうだと思うけれども、実際、小説を読んでみた感想はつまらなかった。
テーマは「時間」だそうだ。時間を処理する技術にも長けている、と。
そういう選評を読むとなるほどと思う部分もある。テーマが「時間」だと言われると面白そうでもある。けど、実際、読んでみて、頁をめくる暇も惜しいくらいの面白さはなかった。
小説を読む楽しさはそういう頁をめくる暇も惜しいようなところだと思うのだけれど、どうだろうか。
(第144回芥川賞受賞作。2011年)