この歳になって自分が親友と呼べる友人が四人くらいかな。
その四人の内の一人が数日前から意識が無い。
お母さんから別の友人に電話があって、僕らに知らせてほしいという事で電話があった。
3年位前、難病で肺移植をした友人。
その後なかなか簡単にはいかず2年ほど入院して去年やっと退院して、ここ1年くらい順調だった。
それが1ヶ月くらい前に体調を崩して入院する事になった連絡をもらって、10日程前に良くならないので原因を詳しく調べるために移植をした阪大に転院になるという連絡をもらったところだった。
今、人工呼吸器をつけないと呼吸もできないという事らしい。
当たり前だけど、何もできない。
面会謝絶で会うこともできない。
結局のところ僕は何もできない。
祈る事だけ。きっと大丈夫だと。
明日、舞台「幕が上がる」は千秋楽です。
本当は現地の予定でしたがそのチケットは譲りました。
ただLVのチケットは持っています。
どうしようかなって。
今見れるのかな自分?
あの舞台を。
銀河鉄道の夜を。
僕は7年前に嫁を亡くしました。
こんなに近い人でも結局何もできなかった。
ある人の考察でカンパネルラのお父さんは何故たった45分で簡単に諦めたのか?
それを自ら生きる事を諦めたと推察された方がいました。
きっと息子の後を追いお父さんは死ぬ。
僕もそういった解釈でした。
でもジョバンニは生きている。
そして中西さんも生きている。
これはどっちが正しいとか間違っているとかじゃない。
でも生きていく人間は罪悪感とか自分自身への嫌悪感とかと対峙し続ける事になる。
やはり彼女たちが千秋楽までに辿り着いたあの舞台の解釈を目に焼き付けないと。
逃げないで見ないといけない。
僕もまだ生きているから。
そして友人の回復を祈る。