正直中盤までは拍子抜けだったんですが、ひまりの「楽しいから!」でひっくり返りました。

まさかこの流れでサクラ→ひまりへの掛け合いのリベンジを見られるとは…。

アニメひみつのアイプリ第6話「挑戦!アイプリグランプリ」、不思議な構成の話だったな…というのが第一印象です。

販促元であるコンテンツ(この場合だとアイプリ)をガッツリ舞台にした大会の話の割に、ダイジェスト多めで出てくるキャラの数の割にライブは少なめ…それなのに話の流れが上手に練られていてストーリーとしての見応えがあるという、何だか独特の風味を感じました。


キャラクターの風呂敷の広げ方が上手いなあって思っているのは間違いないので、割とそこに極振りした作品なのかもなって感じたという事です。

私的にはもうちょっとじっくりキャラクターの解像度を上げてみて欲しくもあります…サクラも、タマキも。

そしてこの話を観て何となくイメージが掴めたのが、「『ひみつのアイプリ』というアニメ自体が『深さ』というよりは『広さ』を重視して話を作っている」んじゃないか…という予感。

これまで学園での姿しか描かれていなかったサクラとタマキが今まであまり説明されなかったのに一気に「ルビー=ラズリ」としてアイプリ王者っぷりを見せていた辺りとりあえず深掘りを話の中心にはしていません、勿論これから掘り下げにも力を入れていく可能性はありますが6話という流石に最序盤は抜けたタイミングの割にはじっくりしたスタンスだなって思いました。


説明不足になりがちな作品だからこそ、ほっといても説明してくれるチィが偉大な存在になりつつあります。

狙ってこういうキャラにしたのなら大したものです()

深さを軽視する傾向が悪さしている点があるとするならば、「全体的にアイプリに関する説明が少なくなりがち」な所でしょうか…第5話の感想で思わず私が漏らした「アイプリとは何ぞや」が未だに分かりきらないまま大会規模まで世界観が広がった感じがありますし、作品の前提でもある要素なのでここはもっと深掘りして欲しいなって思います。

最序盤からアイプリがさも当たり前かのように存在する所から話が始まっている割にフォローが少ないので、きっかけが掴みにくくて勿体無いんですよね…さながら凄い勢いで回っている大縄跳びに入る時みたいな心持ちです、「入りづらさ」が払拭されるような何かしらの掘り下げが欲しい。


ヴィクトリア学園長に関しては「節度を持つのが大事」というスタンスが終始一貫している故に、理不尽さが殆ど無いのが特徴ですね~。

故にひまりと敵対する立場になったとしてもあんまり不快感無く見る事が出来ます、この辺りは優しい作風に噛み合っていて上手なポイント。

そんな感じのこれまでのアニメひみつのアイプリの「広げる話作り」という強みを伸ばしつつ「(特にアイプリの)深掘り不足」という欠点を解消するという意味で、次回のヴィクトリア学園長回はどちらも期待出来そうで割と楽しみなところ。

ヴィクトリア周りのストーリーがはかどれば更なる機軸が見えるでしょうし、彼女とアイプリに何らかの因縁がある事が仄めかされているのでそれを広げてくれれば自ずと「アイプリの説明」になるでしょう…さあどうなるか🙏