いらすとやにも応援上映を題材とした絵がある辺り、しっかり文化として定着している事が分かります。

…7年前からあるから単純に流行に敏感なだけかな?()

「応援上映を知っていますか」と聞くと今ならまあまあ「聞いたことはある」ぐらいの返事が得られると思ってます、それぐらい映画の公開の際に(特に発声を伴う)応援上映を行うコンテンツが近年増えていますしそれが広い範囲で話題になる事も少なくなくなっています。

そんな私は今まで4~5作品ほど応援上映に参加してきましたが、あまり盛り上がらずに「正直あまり楽しくないなこれ…」と思った事も珍しくなかったです。


この間観た映画では明らかに汎用的な応援上映用の警告ムービーが組み込まれていたんですよね、ああここまでの規模になったんだなってちょっと感心しました。

まず前提として大抵の映画は静かに観る為に作成されていまして、そんな作品を「発声OKで楽しむ」のは本来不自然な行為です…そういう中で頑張って歓声を挟もうとすると次に来るキャラクターの台詞や動向が被さって間が悪くなる事が珍しくないわけです、それ故にあまり発声に繋がらなく終わってしまうことも多々あるのです。

そういう事情もあって「応援上映って本来だいぶシビアな楽しみ方なんじゃないか?」というのが私の持論なんですが、まあでも開催されるだけでも話題になる手段なのもあってか最近はどの作品も乱発しているなって訳です…何なら歓声が上がるようなシーンが少ない作品すら開催していたりして「応援とは?」ともなりがち。


実はプリズムシャワー上映会にも1回行きました…笑

十王院紙幣を後日に友人に分けたらめちゃくちゃ喜ばれた良い思い出。

そもそも何故応援上映がここまで大きなコンテンツになったのか、を紐解くとどうしてもKING OF PRISMという成功例の話にはなると思います。

実際に私も一通り観賞したので自信を持って話せますが―寧ろ贔屓目が入る気すらしますが―この作品は絶妙に応援上映向けなんですよね、ただでさえライブが構成の多くを占めているので「応援」は問題なく出来ますし派手な演出が多い作風も相俟って本来不自然なはずの「発声OK」形式の上映が自然と個性にすらなる会心の出来でした!


コンテンツの規模がデカすぎて大して支障が無さそうなので包み隠さずに言いますが、ポケモンの応援上映が1番楽しみにくかったです。

ご存知の通りテンポの早いバトルが中心なので声を入れる余裕が無いんですね、でバトル外もそこまで盛り上がるような作品じゃないですし…。

KOPが応援上映を味方に跳ねたのに触発されたのか以降も様々な作品が応援上映をやるようになりましたが、まあ先述の「応援上映の難しさ」や「応援上映をヒットさせる要因」までしっかり踏まえた上で飛躍にまで繋げられている作品がどれだけあるんだって話です…世界は広いですし無いとまでは言わない方が良いでしょうけど、KOPが進めた駒を更に進められたかと言うとそれは未だに結構怪しいのでは。

まあ売ってる側からすれば「ちょっとでも話題になればいい」ぐらいのスタンスなのかもしれませんが、観ている側として「いやこれ滑ってるな…」という経験が増えてくるとまあ思う節はある訳です。


そういう意味では雑に光らせられるライトを売りに映画やってるプリキュアって理にかなっているのかなって…。

こういう話を今になってするに至ったのはずばり「劇場版阪神タイガース」の応援上映に参加して残念ながら似たような感想が過ぎっちゃったからなんですよね、通常版を観た時点で予感はしていましたが「しっかり映像作品として綺麗に纏まっちゃってる」故に発声を伴った応援上映には向かない構成だったんですよ…あれだけ球場で賑やかな阪神ファンを対象にしたコンテンツでさえさほど声が聞こえなかった(出しにくかった)辺り、ああこのやり方マジで難しいんだなって確信しました。

阪神に関してはカンフーバットの持ち込みがOKだったのがせめてもの救いでしたね、雑に音を鳴らせるアイテムなのでこれのお陰で最低限の盛り上がりは確保出来ていました…取り敢えず意味を作り出すっていうのは大事な事ですので!