この仔には飼い主さんがいて
仔猫の時からの14年間を
大好きな人のそばで暮らしていました。
個人の方から譲り受けて里親になったそうですが
譲渡先の方の連絡先が
わからなくなってしまったのだとか。
事情があり引越しをしたけれど
引越し先では猫との暮らしは1頭までのため
もう1頭の仔を連れていったから
この仔は連れていけないと言います。
14歳だけれど元気にはしていて
ただ最近鼻が詰まっているようだ。
過ごしている環境がよくないから
そんな症状が出ているのではと…
今居る環境ではあまりに可哀想だから
引き取ってもらえないか。
ざっくりしたものですがそのような内容でした。
この仔が直前まで居たお家は
その方が以前住んでいたところで
そこにはお付き合いを解消した
元の内縁のご主人がいるそうです。
病院へ連れて行ってあげてほしいことを伝えると
行ってきたばかりだけど
爪切りだけして帰ってくることになったので
詳しいことがわからないのだと…
なんだかおかしい。。
電話でご相談を受けていたため
後ろから聞こえる猫の鼻音に異変を感じ
鼻が詰まっているだけなのかを聞いてみる。
すると飼い主さんは涙で言葉にならなくなり
ちょっと腫れているように思う。
自分にはどうすることもできない。
どうしようもないんです。
そう途切れ途切れの声で
それでも最初よりは
本当のことを話してくれたように感じました。
これはちょっととは言わないさ。
こっちが泣きたいよー。。
しかしそんな泣き言はこの仔のことを思えば
不思議と消えてしまうもので。
苦痛を少しでも取り除けたら。
できることがあるならばそれを行い
少しでもラクにできたらと思いました。
しかしもっと早く相談してほしかった……！
ご相談に応じることを伝えて
その日のうちにお迎えに行く約束をしました。
不安は的中。
あぁ…
これはどう見てもよいものではない…
どんなことを思いながら
ここまで放置していたの….？
この仔の名前は「そら」ちゃん。
そらちゃんも14歳にしてまた人間の都合で
保護猫になってしまったのです。
昨日無事に手術は終わりました。
しばらく入院です。
食道チューブも入れていただいたので
術後の当面の栄養管理は
そらちゃんに苦労をかけずに行えます。
詳しいことを調べるために
病理検査に出していただいています。
どうしようかね…そらちゃん…
そらちゃんは飼い主さんと
ずっと一緒に居たかったはず。
けれどこの状態をみたら
尚のこと置いてはこれなかったんだ。
名前 そら
14歳の女の仔
見た目はずっと若い！
初回血液検査等の結果では
心配していた腎心肝は良好。
穏やかなおばあちゃんです。
そらちゃんの余生。
ふたたび美味しい。嬉しい。を感じて
毎日を過ごすことができますように。
そう願わずにはいられません。
記号11460
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