27年間、病気に気付かなかった。私も息子も…。
もし、今の時代に生まれていたら、気付くことができたのかなぁ…。
かなり小さな頃から、おかしいと感じることはあった。
なんて気分のムラの激しい子だろう…と。
穏やかな時は本当に優しくて、いつも目をキラキラさせて夢のようなことを本気で語っていたし、またそれが本当に出来そうに思えた。でも、数日後には死んだ魚のようや目で布団の中で眠りこける…。いくら抱きしめようと、泣いてみても、怒ってみてもまるで無関心。
今にして思えば異常だけれど、あの時は
私の離婚問題や、病気のことで、息子は
荒れているのだと思っていた。私の心が通じないのも、父親を奪ってしまったからだと自分を責めた。
それでも大人になれば変わっていくんだとそう信じて過ごしてきたけれど、事態は年々、深刻になっていった。
息子の何がおかしいかわからない。でも、何かが違う。どうすれば本来の息子自身を取り戻せるんだろう…そればかりを思い続ける日々。
息子に貼られる怠け者、三日坊主のレッテル…。私自身も何度も心が折れた。もう息子を信じるのをやめよう…諦めよう…。
でも、息子の笑顔が頭をよぎる。
その都度、自分を奮い立たせた。絶対にあの子を立ち上がらせて見せる。
何とか仕事を始めて頑張り始めて数ヶ月。
いつものように目をキラキラさせて毎日のように家にきては仕事のことを話す息子。
でも、キラキラさせて話せば話すほど私の心は沈んでいく…。だってこの後に待ち受けているのは死んだ魚の目をして廃人のようになる息子だから…。
どうして、普通に生きれないの?
なんで張り切りすぎては、落ちてしまうの?口に出せない心の叫びが私を襲う。
期待した分、私の心がはズタボロになった。元々、不安神経症がある私にはもう限界のように思えた。
あの子の死んだ魚の目が、何より怖かった。
