ヴェルサイユの「王の菜園」は、お城が作られた時からすでにありました。ルイ14世が宮廷のために菜園を作らせたという説もありますが、それは違います。

【王の菜園】


宮廷は、2000人から3000人の貴族で構成されています。こちらの菜園は9haしかないので、王家の人達(国王と国王の家族、招待された人々)ためだけの食材を栽培していました。

王を満足させるために珍しい野菜や果物が作られました。ルイ14世は非常にグルメで野菜やフルーツが大好きでしたが、ルイ15世や16世はまったく興味がありませんでした。

常に野菜やフルーツを早採りするために、菜園は風をふせぐ壁を作り、少し段差を作り、気温が下がらないように工夫をしていました。

17世紀には、温室がないにもかかわらず、シーズンに先駆けた野菜やフルーツがとれるようになりました。

【現在では京野菜も植えられています】


【造園設計家ジャン=バプティスト・ラ・カンチニの彫像があります】


【りんごの木】
※壁側にあるりんごの木を収穫してニナスの林檎とバラをブレンドしたフレーバーティー「マリーアントワネット」が作られているそうです。
◆ニナスのブログ記事はこちらから→(


雨が降っていましたので、お店の中で王の菜園のことをゆっくり伺います。

【雨が降っていました】


野菜や果物を生産する畑は、見学はできますが特に観光の場というわけではないそうです。9ヘクタールで15トンの野菜と40トンのフルーツを収穫しています。

収穫した野菜やフルーツで様々な加工品を作り、この売店で販売しています。収穫された生産物のごく一部がニナスやジャムの会社と提携し、商品として開発されています。

【売店で販売】



菜園は、国立味覚認定証を受け、品質が保証されているのでとても人気があります。

たくさん作るのが目的ではなく、たとえば木々をなるべく太陽が当たりやすいように剪定し、高品質な商品を作るのが目的となっています。

先ほどりんごの木をみましたが、実は梨の木がたくさんあり、4800本の果樹を植えている中、75%が梨の木だそうです。なぜなら、ルイ14世の頃は梨がはやっていたからだとか。

梨は、独特なフォルムをしており、王家の食卓に乗せるのによりシックであるとされていました。果物は、花の代わりに装飾に非常に多く使われ、果物でピラミッドを作ったり、かごの中に入れていました。

美味しい果物でなければ、加工をし、ジャムなどを作っていましたが、19世紀になり、冷蔵の技術が発達しますと、果物を生で食すようになりました。その当時に非常に多くの品種が生まれていきました。

現在は、17世紀から20世紀までに植えられたりんごと梨を合わせて250品種もあります。

現在みることができる野菜や果物は当時すでにあり、昔からお肉以上に野菜や果物もたくさん摂取していました。

当時食べていないものはジャガイモで、ルイ16世の時から普及しました。また、気候の問題から南仏の野菜や毒が入っているかもしれないと疑われたトマトは栽培していませんでした。

【野菜を作っているダヴィッド氏から直接お話をうかがう機会に恵まれました】
※2年ほど前からニナスを通じ三國シェフを紹介され、京野菜(赤紫蘇・青紫蘇・大根・春菊など)普段フランス人が親しみのない野菜を作り、最近フランスで人気が高いそうです。


最後にリンゴジュースをいただきました。自然の甘味が雨に打たれた身体を癒し、とてもほっとする時間でした。

【最後にリンゴジュースをいただきました】


ルイ14世が大好きだった野菜や果物の畑が今も残っていて、このように良い形で継承されていることにとても感銘を受けました。

王の菜園
10 rue du Marechal-Joffre 78000 Versailles

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西 理恵

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