2014年2月14日。
1人の19歳の日本人青年が、アジアで初めての男子フィギュアスケートシングルのオリンピックゴールドメダリストになりました。
羽生結弦
初めてその名前を聞いたのは、何年前だっけ?少女漫画のヒロインの相手役みたいな出来過ぎた名前だなぁと思いましたっけ。響きもさることながら、字面で見るとまた、笑っちゃうくらいカッコいい。出来過ぎでしょーって。
お顔を見ると、なんだかやけに和風テイストで、あんまりフィギュアスケーターっぽくない感じ。切れ長の目、目尻に薄っすら紅をさしたような赤味がさしていて、薄化粧した少女のよう。歌舞伎の女形とか、似合いそう。
勝手にフィギュアスケート界の早乙女太一というあだ名をつけました。
まだギリギリジュニアの選手だったから、15歳だったんだと思うけど…。
私は子供の頃からフィギュアスケートの観戦が好きで、当時はまだあまり放送も無かったフィギュアスケートの試合がテレビであると、なんとなくではあるけれど、ずっと見ていた。
一番確かな記憶として残っているオリンピックは、1980年のレイクプラシッド大会。
あまりに古くて、ゆづ友さん達も殆どの方がご存じない。ジェネレーションギャップまたは観戦歴の違いでしょうか?
今のイギリスは、国際大会で上位になるような有名スケーターが残念ながらあまりいなくて、なんだかぱっとしない印象だけれど、その大会で優勝して男子シングルの金メダルを獲得したのが、イギリスの選手だった。
ロビン・カズンズ
(お写真、感謝してお借りしています。)
手脚が長く、正統派の「ハンサム」という言葉が似合うイケメン
それ以前から彼のファンだった私は、ものすごーく嬉しくて、感激したものです。
彼のスピンが大好きでした。ことに、キャメルスピンは本当に綺麗で素敵でした。ロビンの脚の長さが引き立ち、めちゃくちゃカッコ良かった。今、結弦さんのキャメルスピンを見て、「脚長っ!カッコ良い!」って思う感じを思い出すと、わかって頂けるかと思います。
非常に優雅で動きの美しい選手でした。
その当時は今の様に詳しい情報がすぐにインターネットなどで得られる様な時代ではなく、私自身もそこまでコアにフィギュアスケートを追いかけてはいませんでした。なので、オリンピックの前は知りませんでした。
ロビン・カズンズ選手は、元々はバレエダンサー。イギリスが世界に誇る、かのロイヤルバレエ団のスクールを首席で卒業したほどのダンサー。将来を嘱望されており、当然のことながら、ロイヤルバレエ団から再三の誘いを受けていたそうです。
なぜそれほどのダンサーが、バレエではなく、フィギュアスケートを選んだのかはわかりません。でも、結果的にはオーライだったかな?
とにかくまあ、そう言う人だからこそ、子供の私でさえもが魅了される優雅で美しい動きが出来たのでしょう。それ以前は、多くのフィギュアスケートファン同様、フィギュアスケートは女子選手こそが華。主役はきらびやかな衣装を纏って華麗に舞う、可憐な少女達だと思っていた。
当時はまだ日本にもペアの選手が結構いて、今よりはテレビの放送に登場する選手が多かった気がします。
もっとも今にして思えば、日本におけるフィギュアスケートの競技人口が今より更に少なかったからこそ、「日本の選手は、一応一通り全部放送しとくか。」的なノリもあったのかも知れませんが。
そもそも国際大会で活躍出来るレヴェルのスケーターがまだ日本に少なかった時代。
どうしても海外の選手に目が行きがち。日本の男子選手で国際的に活躍している男子選手は、本当に少なかった。そんな訳で、主に女子選手中心に見ていた私が初めてファンになった男子選手、元祖氷上の王子様でした。
現在はイギリスでアイスショーのプロデュースや解説、バレエダンサーとしてのスキルを活かした振り付けのお仕事などなさっているようです。ソチオリンピックの際には、イギリスの解説ブースにいらしたようです。
少し前に、フランスのマエ・ベレニス・メイテ選手と一緒のお写真をネット上の何かの記事で偶然見て、懐かしいなぁとしみじみ見入ってしまいました。
お歳を召してなお、エレガントな雰囲気を失わないスタイリッシュでダンディなナイスミドルになられていました。
ロビンが引退してからは、女子選手中心の観戦に戻った私。
ごく最近まで、なかなか彼を超える様な魅力的な男性スケーターに出会うことなく、男子選手は日本の選手をゆる~く応援しつつ、やっぱファンになるのは女子ばかり。中でも浅田真央ちゃんと伊藤みどりさんは別格。
男子でそこそこ見て、割と真面目に応援していたのは五十嵐文男さんくらいでした。
ロビン・カズンズを知らない人は、多分この方もあまり知らないよね。
ロビンが優勝したレイクプラシッド大会で、9位になった方。
現在は村上ダイス君やカザフスタンのデニス・テン選手などを指導しているフランク・キャロルコーチに師事してました。
居酒屋解説でお馴染みの佐野稔さんの、ちょっと後輩ぐらいですか。
引退後は解説のお仕事をしていたので、解説者としてならご存知の方はたくさんいると思います。
その後田村岳斗、本田武史といった選手が出てきたわけです。
この二人、特に田村君の存在が男子フィギュアスケートの人気の基礎を築いたように思います。イケメンの田村君の出現により、一般の女性ファンの目が男子にも向き始めた感じ?本田君と女性ファンの人気を二分していたけれど、人気だけで言えば多分イケメンの田村君がやや勝っていたようです。
かくいう私は、ルックスだけなら田村君、でも実力は本田君の方がやや上だよなぁと思っておりました。
更に時は流れ、五十嵐文男さんがNHK杯などの解説を辞め、その後を本田武史君が引き継ぎました。
サラブレッド小塚崇彦、氷上のお殿様織田信成、そして高橋大輔の、日本男子3強時代。
育ちの良さが伺えるノーブルで端正な貴公子キャラ、コヅ君、セクシーオーラダダ漏れの大ちゃん、親しみやすいお顔と戦国武将の末裔という珍しいキャラ設定のノブ君。
本気で世界と対等に戦える選手が国内でしのぎを削る様な時代の到来です。
この頃私は男子選手をかなり真面目に見てはいました。
でもやっぱり一番は真央ちゃん。
真剣に見ていると、男子はダイナミックで力強い演技が面白くて、ジャンプなどは女子選手では物足りない気さえします。でも、元来美しい物が好きでクラシックバレエを好んで観たりする私的には、どうもしっくり来ない。
皇帝プルシェンコでさえ、パワーでガンガンジャンプを跳ぶだけで、表現力の意味をちょっと勘違いしてる雑な動きが気になったりすることもあります。
もちろんプル様の凄さは色々な意味で分かってはいるんだけど。
プル様、好きですけどね、ちょっとロシア系の力業的なのはイマイチ…。力でぶん回す様なジャンプはダイナミックですごいけれど、もうちょい優雅で綺麗な感じが欲しい。
そんなある日、テレビで偶然見た1人のジュニアの男の子。
あら削りで、よく言えばワイルド、悪く言えば雑なんだけど、それが中性的なビジュアルとミスマッチした不思議な雰囲気。今まで見たことの無いタイプのスケーター。
何、この選手。本当にスポーツ選手かしら?アスリート感が希薄。
ていうか、男の子なんだよね?
1人の19歳の日本人青年が、アジアで初めての男子フィギュアスケートシングルのオリンピックゴールドメダリストになりました。
羽生結弦
なんだこの中学生は?
え、オリンピックチャンピオン?19歳?
4、5歳サバ読んでない?
初めてその名前を聞いたのは、何年前だっけ?少女漫画のヒロインの相手役みたいな出来過ぎた名前だなぁと思いましたっけ。響きもさることながら、字面で見るとまた、笑っちゃうくらいカッコいい。出来過ぎでしょーって。
お顔を見ると、なんだかやけに和風テイストで、あんまりフィギュアスケーターっぽくない感じ。切れ長の目、目尻に薄っすら紅をさしたような赤味がさしていて、薄化粧した少女のよう。歌舞伎の女形とか、似合いそう。
勝手にフィギュアスケート界の早乙女太一というあだ名をつけました。
まだギリギリジュニアの選手だったから、15歳だったんだと思うけど…。
私は子供の頃からフィギュアスケートの観戦が好きで、当時はまだあまり放送も無かったフィギュアスケートの試合がテレビであると、なんとなくではあるけれど、ずっと見ていた。
一番確かな記憶として残っているオリンピックは、1980年のレイクプラシッド大会。
あまりに古くて、ゆづ友さん達も殆どの方がご存じない。ジェネレーションギャップまたは観戦歴の違いでしょうか?
今のイギリスは、国際大会で上位になるような有名スケーターが残念ながらあまりいなくて、なんだかぱっとしない印象だけれど、その大会で優勝して男子シングルの金メダルを獲得したのが、イギリスの選手だった。
ロビン・カズンズ
(お写真、感謝してお借りしています。)
手脚が長く、正統派の「ハンサム」という言葉が似合うイケメン

それ以前から彼のファンだった私は、ものすごーく嬉しくて、感激したものです。
彼のスピンが大好きでした。ことに、キャメルスピンは本当に綺麗で素敵でした。ロビンの脚の長さが引き立ち、めちゃくちゃカッコ良かった。今、結弦さんのキャメルスピンを見て、「脚長っ!カッコ良い!」って思う感じを思い出すと、わかって頂けるかと思います。
非常に優雅で動きの美しい選手でした。
その当時は今の様に詳しい情報がすぐにインターネットなどで得られる様な時代ではなく、私自身もそこまでコアにフィギュアスケートを追いかけてはいませんでした。なので、オリンピックの前は知りませんでした。
ロビン・カズンズ選手は、元々はバレエダンサー。イギリスが世界に誇る、かのロイヤルバレエ団のスクールを首席で卒業したほどのダンサー。将来を嘱望されており、当然のことながら、ロイヤルバレエ団から再三の誘いを受けていたそうです。
なぜそれほどのダンサーが、バレエではなく、フィギュアスケートを選んだのかはわかりません。でも、結果的にはオーライだったかな?
とにかくまあ、そう言う人だからこそ、子供の私でさえもが魅了される優雅で美しい動きが出来たのでしょう。それ以前は、多くのフィギュアスケートファン同様、フィギュアスケートは女子選手こそが華。主役はきらびやかな衣装を纏って華麗に舞う、可憐な少女達だと思っていた。
当時はまだ日本にもペアの選手が結構いて、今よりはテレビの放送に登場する選手が多かった気がします。
もっとも今にして思えば、日本におけるフィギュアスケートの競技人口が今より更に少なかったからこそ、「日本の選手は、一応一通り全部放送しとくか。」的なノリもあったのかも知れませんが。
そもそも国際大会で活躍出来るレヴェルのスケーターがまだ日本に少なかった時代。
どうしても海外の選手に目が行きがち。日本の男子選手で国際的に活躍している男子選手は、本当に少なかった。そんな訳で、主に女子選手中心に見ていた私が初めてファンになった男子選手、元祖氷上の王子様でした。
現在はイギリスでアイスショーのプロデュースや解説、バレエダンサーとしてのスキルを活かした振り付けのお仕事などなさっているようです。ソチオリンピックの際には、イギリスの解説ブースにいらしたようです。
少し前に、フランスのマエ・ベレニス・メイテ選手と一緒のお写真をネット上の何かの記事で偶然見て、懐かしいなぁとしみじみ見入ってしまいました。
お歳を召してなお、エレガントな雰囲気を失わないスタイリッシュでダンディなナイスミドルになられていました。
ロビンが引退してからは、女子選手中心の観戦に戻った私。
ごく最近まで、なかなか彼を超える様な魅力的な男性スケーターに出会うことなく、男子選手は日本の選手をゆる~く応援しつつ、やっぱファンになるのは女子ばかり。中でも浅田真央ちゃんと伊藤みどりさんは別格。
男子でそこそこ見て、割と真面目に応援していたのは五十嵐文男さんくらいでした。
ロビン・カズンズを知らない人は、多分この方もあまり知らないよね。
ロビンが優勝したレイクプラシッド大会で、9位になった方。
現在は村上ダイス君やカザフスタンのデニス・テン選手などを指導しているフランク・キャロルコーチに師事してました。
居酒屋解説でお馴染みの佐野稔さんの、ちょっと後輩ぐらいですか。
引退後は解説のお仕事をしていたので、解説者としてならご存知の方はたくさんいると思います。
その後田村岳斗、本田武史といった選手が出てきたわけです。
この二人、特に田村君の存在が男子フィギュアスケートの人気の基礎を築いたように思います。イケメンの田村君の出現により、一般の女性ファンの目が男子にも向き始めた感じ?本田君と女性ファンの人気を二分していたけれど、人気だけで言えば多分イケメンの田村君がやや勝っていたようです。
かくいう私は、ルックスだけなら田村君、でも実力は本田君の方がやや上だよなぁと思っておりました。
更に時は流れ、五十嵐文男さんがNHK杯などの解説を辞め、その後を本田武史君が引き継ぎました。
サラブレッド小塚崇彦、氷上のお殿様織田信成、そして高橋大輔の、日本男子3強時代。
育ちの良さが伺えるノーブルで端正な貴公子キャラ、コヅ君、セクシーオーラダダ漏れの大ちゃん、親しみやすいお顔と戦国武将の末裔という珍しいキャラ設定のノブ君。
本気で世界と対等に戦える選手が国内でしのぎを削る様な時代の到来です。
この頃私は男子選手をかなり真面目に見てはいました。
でもやっぱり一番は真央ちゃん。
真剣に見ていると、男子はダイナミックで力強い演技が面白くて、ジャンプなどは女子選手では物足りない気さえします。でも、元来美しい物が好きでクラシックバレエを好んで観たりする私的には、どうもしっくり来ない。
皇帝プルシェンコでさえ、パワーでガンガンジャンプを跳ぶだけで、表現力の意味をちょっと勘違いしてる雑な動きが気になったりすることもあります。
もちろんプル様の凄さは色々な意味で分かってはいるんだけど。
プル様、好きですけどね、ちょっとロシア系の力業的なのはイマイチ…。力でぶん回す様なジャンプはダイナミックですごいけれど、もうちょい優雅で綺麗な感じが欲しい。
そんなある日、テレビで偶然見た1人のジュニアの男の子。
あら削りで、よく言えばワイルド、悪く言えば雑なんだけど、それが中性的なビジュアルとミスマッチした不思議な雰囲気。今まで見たことの無いタイプのスケーター。
何、この選手。本当にスポーツ選手かしら?アスリート感が希薄。
ていうか、男の子なんだよね?
オフアイスとオンアイスの時に顔が変わり過ぎ!
年齢も性別も人種も、あらゆる壁や分類を、氷の上に降り立った瞬間に全て軽々と飛び越え、蹴散らし、ぶっ壊して突き進んで行く。
見た目と性格のギャップもさることながら、演技中と素のギャップもケタ違い!
面白い。面白すぎる。
ジャンプはなんかやたらに凄いけど、転倒の仕方もダイナミック。
精度はまだまだ。
転倒回数も少なくは無い。
力でがしがし漕いで行くスケーティングは、もっとどうにかなるでしょう?
でも、技術じゃない。なんか来る。胸に迫る物がある。
ジュニアだから伸びしろがあるのは当たり前。技術は未熟で良い。全然構わない。
高橋大輔君だって、シニアになってからも結構スピンとか下手クソ!って思うような事があったもの。
でも、このコは練習すれば上達するとかじゃなくて、持って生まれた個性や才能なのかな?伝える力。他の誰にも真似出来ない何かがあると感じたわけです。
そして、和製プルシェンコなんて言われたりもしていたようだけれど、私から見たら、誰にも似ていない。
こんな選手が何処に隠れていたのか?
テレビでの放送が殆ど無いようなジュニアの選手の演技を見る機会は、地元の人とか関係者とか、あとは余程コアに競技を追いかけてる熱心なファンしか無いのではないかしら?
いいモノ見つけちゃった~(モノ扱いか?!)
思いがけず長くなってしまったので、ここで一度切ります。
お写真お借りしています。ありがとうございます。