3月31日、今月16日に開幕する今シーズン最終戦、国別対抗戦の代表選手を発表する記者会見があった。テレ朝チャンネルで生中継。テレビ朝日のアトリウムの例の巨大バナーの下に、チームジャパンのメンバーがズラリと並び、フィギュアファンはもうワックワク!
スーツ姿の結弦さん、氷上のどやどや感満載のイケメンぶりとは趣の異なる上品な美しさで、視聴者のハートワシ掴みでしたねー。
で、ここからが本題。
怒濤の様に押し寄せる艱難辛苦の数々を、持ち前のメンタルの強さとリアル少年ジャンプの名に恥じないど根性で乗りきった今シーズン。ワールドが終了して、ファンはみんなほっとた。あぁ、ゆづ、やっと落ち着いて身体のメンテナンスが出来るのね。
そんな矢先に、年末の手術の時に傷口の縫合に使った糸が溶けず、腹部に炎症を起こしてるとかいう心配なニュースが流れました。
国別対抗戦は欠場?と思ったら、出場するそうな。まじですか~?!
何故そんなに頑張るのか?
「被災地の復興と重なる。」
自分が諦めないこと、常に前を向いて、顔を上げて、前進して行くこと。それが被災地の方々に希望と勇気をもたらすことを、彼は知っている。自分がメディアに注目されれば、報道されていない被災地の現状を伝えられる。
単純に、ワールドでの自分の演技に納得出来ないからとか、完全燃焼して、スッキリとシーズンを終えたいてか、そういうことではないんだな。勿論ワールド銀メダルが決まった時の悔しがりようを思えば、リベンジしたい気持ちはあるでしょうけれど。記者会見の時のメラメラぶり、明らかに国別対抗特有のお祭り気分は皆無!他の選手達とはテンションがありありと違いました。
色々な意味で、彼はいつでも全力投球。当然のことながら、スケートのみならず大切な故郷の復興支援にも全力で取り組んでいる。
私はいつも、結弦さんの素晴らしいスケートに癒しとか、元気とか、感動とか、励ましとか、あらゆる素敵なものをもらっている。結弦さんは、被災地の方々以外の人にも希望を与えてくれる。
そんな結弦さんの願い。被災地の方々の気持ちに寄り添い、復興の後押しをすること。現役を引退しても、何らかの形でずっと復興支援に関わって行くこと。
私は結弦さんのために、何も出来ない。サハラ砂漠の砂の数程いるファンの、ワン オブ ゼムでしかないし。
ならば!日本国民として、大人として、彼の願いを叶えるために出来る事を何かしよう!
あの震災は、私にとっても他人事ではなかった。
過去に、地震、洪水、津波、様々な恐ろしい災害があった。自然の脅威を感じ、被災地の方や亡くなった方を気の毒だと思った。でも、実際に自分がもし被災したらどんな思いをするのか、真剣に考えてはいなかったのかも知れない。テレビに写る光景は、どこか他人事のようで現実感がなかった。こんな事が起きたら恐いな、嫌だなと思うだけだった。
でも、あの時、東北地方だけでなく首都圏にも多大な影響があった。
私の住む街は、地震発生直前にいきなり停電になった。
春まだ浅く、夜は冷え込む。電気が使えないので、エアコンもガスファンヒーターもこたつも使えない。飼い猫がうっかり乗って火傷をしないようにしまい込んでいた石油ストーブを引っ張りだして、ダウンジャケットを着込んで、普段と様子が違うので、不安気な猫を膝に抱いてなだめながら、暗い部屋で夜を過ごした。
原発事故の影響で計画停電が実施された。買い物に行くと、節電のため店内は薄暗かった。いつも当たり前みたいに買っていたパンやヨーグルト、乾電池もミネラルウォーターも無かった。停電の時間になると、家の猫達のかかりつけの動物病院も、スーパーも、お昼を過ぎたばかりの時間でも閉まってしまった。そんな日が1ヶ月ぐらい続いた。余震はもっと長期間に渡って、しばしば起きていたと思う。
ニュースで見たあの恐ろしい災害は、本当にあったんだと、初めてリアルに実感した。
長くなり過ぎたので、続きはまた。