「へくそ花も花盛り」とは
いやな臭いがあって、あまり好かれない屁糞葛(へくそかずら)でも、愛らしい花を付ける時期があるように不器量な娘でも年頃になればそれなりの魅力があるとの諺 なのですね。
(実際は茎や葉を折ったり切ったり、潰したりすると悪臭を放つそう。)
大道あや 語り・画
「へくそ花も花盛り」
(最初、屁糞(+。+)も花も花盛りって読み間違えて読んでたんです。屁糞も花も花盛りってナンジャ?って(笑)表紙カバーいち面に描かれた花が“へくそ花”でした)
道端で見つけたへくそ花の写メ
こうして何もせず眺めているとただ可愛らしいです。可愛い小花です❁![はなvvww](https://emoji.ameba.jp/img/user/pu/pukurisu/4590662.gif)
![はなvvww](https://emoji.ameba.jp/img/user/pu/pukurisu/4590662.gif)
渡辺一枝さんの本の中には「黄金色の実のなったへくそかずらを切ってきてそのままドライフラワーにすると、臭いもすっかり飛んで色のない季節にとても良い」とありました♡
(へくそかずらの実。)
本に話を戻します。。
大道あやさんの「ねこのごんごん」という絵本に出会ってからあやさんの絵本や画の大ファンでした。
その大道あやさん(1909年〜2010年)
の一代記
「へくそ花も花盛り」
101年間、激動の時代
約100年間で日本の文化や生活がどれだけ変わってきたかもすごく分かります
そして、あやさんの語り口調を出来るだけつぶさず記録してくださった菅原啓州氏(さむがりやのサンタなど絵本の和訳を手がけている)の想いを感じます。
インタビューに3年の歳月をかけて、原稿化されています。
あやさんの昔話、夢中になって読みました。
ものすごい記憶力!
その時代背景と
あやさんの逞しさと繊細さを併せ持った
魅力にひきこまれます
明治、大正、昭和、平成4つの時代を生きたのです。
私の祖父は大正3年生まれでしたが、その祖父が話してくれた 満州のお話や昔の話を思い出しました。内容は違うのに 不思議に同じ匂いを感じました 。
亡くなった祖父祖母が傍らで語っているような気持ちになります。
心にいろんな音色を響かせてくれる本です。
あやさんが幼少期の頃の生活や自然
学生のころ、結婚生活、暮らし、ものの見方、捉え方、視線、温もり、深さ、愛情、広島原爆、戦時中の美容師、母の殺害、息子さんの事故、旦那さんの死、
怒涛のような激しい流れの中を
クルクルクルクル回りながら
川をくだるように
大きな流れに 身をゆだね流れながら
流されながら選択し 愛した人生
59才でだんな様をなくし60才でで初めて絵筆をにぎり
筆にのせた溢れるような情景と
むせ返るような濃い空気。
生きるものの呼吸が伊吹が
すくそばで聞こえてくるように感じます
人、自然、動物、全ての命の讃歌のような絵
命そのもののうねりを感じます
大道あや(本名アヤコ)
兄は、「原爆の図」の丸木位里(1901-1995)
お母様は
70才をすぎて絵を書き始めた画家の丸木スマ
(丸木スマの画像と丸木スマの画)
ーー野木に移ってから、ある時兄に、「兄さん、兄さんが絵の極意を教えちゃるいうんで、私は広島から出てきたんじゃが、結局教えてくれなんだじゃね」言うたんです。兄は、「何をいうかい。お前は自分で極意を会得しとるじゃないか。お前の絵はいかにへたに描いて、いかにつっこむかにあるんじゃ。何も教えることはありゃせんよ」いうんです。
「人の真似なんかするなよ。お前が真似てええのは片岡球子くらいのもんじゃ」いうんです。
でも私は人の真似は出来んのです。
片岡球子でも、できん。でもね、どういうわけか、母の絵の真似は、やろう思えばできるんじゃよね。ーーへくそ花も花盛り329ページより抜粋
親子。。似てらっしゃいますね……✧*。