日常な非日常的日常
この世界に転移して一週間が経った。
意外とこの世界って元にいた世界とあんまり変わらないんだよな。
「ねぇ千君、役所の人から手紙が届いてたよ」
ポストから新聞やら何やらを取りに行っていた深珀が一通の手紙を千幸に差し出した。
「ん?役所?なにかあったっけ?」
「君が来てから一週間だから多分能力関係かな?」
なるほど受付の人も一週間経ったらわかるって言ってたしそうかもな。
「ここで俺が深珀よりも強力な能力を身につけて勝負に勝つ」
この一週間俺は深珀と徒競走とかの簡単な勝負をしては深珀に負けている。
なんだよあいつ、体力勝負は動物の能力で勝ってテストとかの知識に関係するのは単純に頭がいいから負けないとか反則やろ。
「にゃははは、いつでも勝負を受け付けてやろう。そのかわり君が私の言う事を聞く回数何回になってるか覚えてる?」
そう全ての勝負には負けた相手の言うことをきかせる権利をもらえるということになっている。
「忘れた、8だっけ?」
「残念16だよ、なんでこんなになるまでするのかな?」
そんな簡単に思いつくことを聞いてきた。
「なんだ深珀は頭がいいからわかると思ったが思いつかなかったのか、簡単だよ言うこと聞かせたいからだよ」
「その目的が達成できるように頑張ってね」
そんな会話をしてふたりは役所へ向かっていった。
「そういえばこの世界の人とはよく会っているけど、お前みたいにぽんぽん能力使うや奴っていないよな」
役所までの道中で先ほど能力の話が出たからずっと気になっていたことを聞いた。
「う~ん、私の能力は日常生活で使ってもあんまり支障がないからね、そういう人は結構使ってるよ」
たわいのない会話をしながら歩いて役所についた。
役所のロビーで手続きを済ませて少し待つと見たことがある人が出てきた。
「お待たせしました千幸さん、あなたの能力がわかったのでその説明をさせていただきます」
「あ、はいわかりました」
「それでは前と同じ部屋でさせて頂くのでお願いいたします」
「んじゃいってらっしゃ~い」
ロビーで本を読み始めていた深珀がそう言ってきた。
「おう、楽しみにしてやがれ」
・・・・しばらく時間が経って部屋から出た。
「おう、おかえり・・・どうだった?」
興味津々な様子で聞いてくる深珀。
「・・・・だった」
「うん?なんて言ったの?」
「・・・・あいての名前と年齢とかその他もろもろの情報がわかる能力だった」
「・・・うんいい能力だと思うよ・・・ほら相手の名前を忘れてもすぐわかるじゃん」
自分の期待していたような能力じゃなくてがっかりしている千幸。
「千幸さん能力は人によって違ってくるのでがっかりなさらずに能力を生かせるように頑張ってください」
受付の人は笑顔で励ましている。
やっぱこの人いい人だわ・・・・スタイルいいし。
「では今日の用事はここまでです。また何かあったら連絡させていただくので」
「は~いわかりました・・・ほら千君さっさと帰るよ」
深珀に手を引かれながら帰る千幸。
この能力使ってどんなふうに使うのか考えておくか。
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