~とある寒い日のイベントの出来事~
「うわぁ~!こんなにみんなで集まってのイベント久しぶりだね!しかも、しかも遊園地なんて…もしかして遊べたりできるのかな?」
息が白くなるまだ、寒空の元、地方の遊園地でのイベントのお仕事が入った涼風一行は、意気揚々とそれぞれの衣装に着替えているのでした。
「なんか、撮影の時間帯以外は乗り物とか乗り放題でいいって~」
「やった!!遊園地、遊園地!」
その代わり、お給料はほとんどボランティア程度しかもらえないのだけど、何よりみんなで遊園地に来れたことが楽しくて、楽しくてたまらない七海ちゃん…だけではなく、今回はみんな心持ち浮かれているのでした。
ちなみに今回は、暁羅さんの思い付きにより、全員ファイナルファンタジーシリーズのコスプレで統一されているのでした。
「おーい、女性陣準備できたか?」
明らかに、ラッキーな出来事を期待してノックなしで控え室を開けた咲也君。
しかし、残念ながら全員着替えが終わっていたのでした。
「さーくーや、ノックくらいしなさいよ!!」
「チッ…遅かったか…じゃなくて撮影の時間ちょい遅れるからみんなで先にちょっと遊ばないか?」
わっ、と女性陣が色めき立ちます。
「賛成、賛成ー!」
しかし…現実には甘くないことがあったのです。
幸いなことに雪はふっていませんが、冷たい風が容赦なく吹き付けます。
「さ…寒いっす…」
「これは…予想外だ」
ティーダのコスプレをした太陽君は、なんといいますか普段の雰囲気も相まって違和感がありません。
そしてその横には、さらに袖のないジタンのコスプレをした咲也君が珍しく表情がフリーズしていました。
「そうか~?案外平気だぞ?」
ザックスのコスプレをした黒崎さんは袖はないにしろタートルの上着が厚手なのとスクワットでなんとかなっているみたいです。
「いや、待てよ!女性陣だって結構露出あるよな!これは…チャンス!」
「…興味ないね。」
不敵に微笑む咲也君に冷たい返事を返すこちらは、クラウドコスプレの信也君。ザックスとだいたい同じ生地なので比較的平気そうである。
「兄さん~お待たせだよ!ね、メリーゴーランド乗ろ~!」
たったったと足音を響かせて飛び付くのは、ガーネットのコスプレの七海ちゃん。胸元があくのと、体のラインのでる衣装ですが…
「おぉ、七海…ってなにそれ?」
そこには期待した姿ではなく、白魔道士のローブを衣装の上からまとった七海ちゃんの姿。
「あ、これ?寒いかなって思ったから…お城逃げ出すときにガーネットが着てたローブ、あいにゃに作ってもらってたの!」
さすが、FF9をすべてやりつくした七海ちゃんに抜かりはなかった。
「お待たせしました~」
「や、すまんすまん!!」
まだ望みはある。
FF10組のユウナな藍音さんとリュックな亜水弥さんに期待の視線をむけた咲也君は次の瞬間、思いっきり頭をぶつけていた。
「ふ…ふなっしー!?」
「ちがーう、これは着ぐるみ士のコス!安心してよ、風船とか配ったら撮影の時には着ぐるみ脱ぐから。」
「モコモコ、可愛いんだよ、だよ!」
これまた、ゆるキャラ並の完全防備なモーグリとケット・シーの着ぐるみの二人がモコモコと…思わず抱き締めたくなるような姿をしていました。
「こうなったら…期待のティファとエアリスは!?」
「およ、渚お姉ちゃんと明音さんなら…ゴールドソーサを楽しむなら観覧車!って撮影の時間帯まで観覧車に乗ってるって~」
一番露出が高いであろう渚さんのティファ姿がはるか地上から離れていることに地面に崩れ落ちる咲也君の肩に、力強い手が置かれます。
「時間ないんやから、ジェットコースターいくでー!!」
いきなり登場した元英雄…もといセフィロスのコスをした暁羅さんに止まる一同。
考えてみたら、暁羅さんがラグナ以外のコスをしているのが初だったのと、予想外のキャラ選択にみな戸惑っていた。
本人いわく、一人FF8をやるのが(しかもスコールでなく)寂しかったらしい。有無を言わせずに引きずられていくザックス、クラウドのソルジャー組となぜかジタン。
地上から見守るティーダとガーネット、風船を配りにいった着ぐるみ士の二人。
「うぉ、髪が引っ張られとるー」
「ぎゃーー!!貞子ー!」
「うわっ、なんかとんできたー!」
「ハゲ、暁羅のハゲー!」「誰かー髪の毛キャッチしてくれー」
「ダメだ、一回転はダメだー遠心力がー」
「咲也、カツラキャッチしろ、離すなー」
「無理言うなーー!!」
…下で見ていた太陽君と七海ちゃんの耳に届いた絶叫の荒らし…
「…セフィロス様のウィッグ…とんできましたね」
「しかも…咲也の顔に一回ヒットしたっすね…」
…長髪のウィッグでジェットコースターに乗るときの危険性を…と言うか無謀さを学んだ瞬間でした。
「七海、コーヒーカップにでものらないっすか?」
「う、うん!!時間もったいないもんね~」
地毛でコスプレしている二人は、とりあえず今の光景を見なかったことにして、撮影までの時間を楽しむことにしたのでした。
その後の撮影会では、ソルジャー組とジタンの顔が死んでいたこと以外はセクシーな渚さんやほんわか笑顔の藍音さん、ちまちま動く七海ちゃんが好評となり着ぐるみ士の二人の風船配りが大人気だったことから、幸いにもジェットコースターでの一件は、厳重注意で事なきを得ることができたのでした。
コスプレをする時には、いろんなトラブルに注意しましょうと言うことが刻み込まれたのでした。
「うわぁ~!こんなにみんなで集まってのイベント久しぶりだね!しかも、しかも遊園地なんて…もしかして遊べたりできるのかな?」
息が白くなるまだ、寒空の元、地方の遊園地でのイベントのお仕事が入った涼風一行は、意気揚々とそれぞれの衣装に着替えているのでした。
「なんか、撮影の時間帯以外は乗り物とか乗り放題でいいって~」
「やった!!遊園地、遊園地!」
その代わり、お給料はほとんどボランティア程度しかもらえないのだけど、何よりみんなで遊園地に来れたことが楽しくて、楽しくてたまらない七海ちゃん…だけではなく、今回はみんな心持ち浮かれているのでした。
ちなみに今回は、暁羅さんの思い付きにより、全員ファイナルファンタジーシリーズのコスプレで統一されているのでした。
「おーい、女性陣準備できたか?」
明らかに、ラッキーな出来事を期待してノックなしで控え室を開けた咲也君。
しかし、残念ながら全員着替えが終わっていたのでした。
「さーくーや、ノックくらいしなさいよ!!」
「チッ…遅かったか…じゃなくて撮影の時間ちょい遅れるからみんなで先にちょっと遊ばないか?」
わっ、と女性陣が色めき立ちます。
「賛成、賛成ー!」
しかし…現実には甘くないことがあったのです。
幸いなことに雪はふっていませんが、冷たい風が容赦なく吹き付けます。
「さ…寒いっす…」
「これは…予想外だ」
ティーダのコスプレをした太陽君は、なんといいますか普段の雰囲気も相まって違和感がありません。
そしてその横には、さらに袖のないジタンのコスプレをした咲也君が珍しく表情がフリーズしていました。
「そうか~?案外平気だぞ?」
ザックスのコスプレをした黒崎さんは袖はないにしろタートルの上着が厚手なのとスクワットでなんとかなっているみたいです。
「いや、待てよ!女性陣だって結構露出あるよな!これは…チャンス!」
「…興味ないね。」
不敵に微笑む咲也君に冷たい返事を返すこちらは、クラウドコスプレの信也君。ザックスとだいたい同じ生地なので比較的平気そうである。
「兄さん~お待たせだよ!ね、メリーゴーランド乗ろ~!」
たったったと足音を響かせて飛び付くのは、ガーネットのコスプレの七海ちゃん。胸元があくのと、体のラインのでる衣装ですが…
「おぉ、七海…ってなにそれ?」
そこには期待した姿ではなく、白魔道士のローブを衣装の上からまとった七海ちゃんの姿。
「あ、これ?寒いかなって思ったから…お城逃げ出すときにガーネットが着てたローブ、あいにゃに作ってもらってたの!」
さすが、FF9をすべてやりつくした七海ちゃんに抜かりはなかった。
「お待たせしました~」
「や、すまんすまん!!」
まだ望みはある。
FF10組のユウナな藍音さんとリュックな亜水弥さんに期待の視線をむけた咲也君は次の瞬間、思いっきり頭をぶつけていた。
「ふ…ふなっしー!?」
「ちがーう、これは着ぐるみ士のコス!安心してよ、風船とか配ったら撮影の時には着ぐるみ脱ぐから。」
「モコモコ、可愛いんだよ、だよ!」
これまた、ゆるキャラ並の完全防備なモーグリとケット・シーの着ぐるみの二人がモコモコと…思わず抱き締めたくなるような姿をしていました。
「こうなったら…期待のティファとエアリスは!?」
「およ、渚お姉ちゃんと明音さんなら…ゴールドソーサを楽しむなら観覧車!って撮影の時間帯まで観覧車に乗ってるって~」
一番露出が高いであろう渚さんのティファ姿がはるか地上から離れていることに地面に崩れ落ちる咲也君の肩に、力強い手が置かれます。
「時間ないんやから、ジェットコースターいくでー!!」
いきなり登場した元英雄…もといセフィロスのコスをした暁羅さんに止まる一同。
考えてみたら、暁羅さんがラグナ以外のコスをしているのが初だったのと、予想外のキャラ選択にみな戸惑っていた。
本人いわく、一人FF8をやるのが(しかもスコールでなく)寂しかったらしい。有無を言わせずに引きずられていくザックス、クラウドのソルジャー組となぜかジタン。
地上から見守るティーダとガーネット、風船を配りにいった着ぐるみ士の二人。
「うぉ、髪が引っ張られとるー」
「ぎゃーー!!貞子ー!」
「うわっ、なんかとんできたー!」
「ハゲ、暁羅のハゲー!」「誰かー髪の毛キャッチしてくれー」
「ダメだ、一回転はダメだー遠心力がー」
「咲也、カツラキャッチしろ、離すなー」
「無理言うなーー!!」
…下で見ていた太陽君と七海ちゃんの耳に届いた絶叫の荒らし…
「…セフィロス様のウィッグ…とんできましたね」
「しかも…咲也の顔に一回ヒットしたっすね…」
…長髪のウィッグでジェットコースターに乗るときの危険性を…と言うか無謀さを学んだ瞬間でした。
「七海、コーヒーカップにでものらないっすか?」
「う、うん!!時間もったいないもんね~」
地毛でコスプレしている二人は、とりあえず今の光景を見なかったことにして、撮影までの時間を楽しむことにしたのでした。
その後の撮影会では、ソルジャー組とジタンの顔が死んでいたこと以外はセクシーな渚さんやほんわか笑顔の藍音さん、ちまちま動く七海ちゃんが好評となり着ぐるみ士の二人の風船配りが大人気だったことから、幸いにもジェットコースターでの一件は、厳重注意で事なきを得ることができたのでした。
コスプレをする時には、いろんなトラブルに注意しましょうと言うことが刻み込まれたのでした。
